どのように変わる?建設業界へのRPA導入のメリットと注意点
2023.07.19
建設業界の経営者の中にはITが苦手でRPAから目を背ける経営者も多いのではないでしょうか。
- RPA導入の成功例は聞くけれど、何をしていいのか分からない。
- RPAによる効率化がどれくらい望めるのか分からない。
- RPA導入をして効率化を図りたいけど、詳細まで知らない。
といった思いを持つ人は少なくないことでしょう。
しかし、RPA導入により、企業の競争力がつくのは、多くの事例が証明するように間違いありません。
そこで、この記事ではRPAの導入やどのような効果が期待出来るかを取り上げます。
具体的には以下の5つのテーマです。
- RPAとは何か
- RPAが得意な業務
- 建設業におけるRPA導入のメリットとは
- 建設業界はどのように変わる?
- RPA導入の注意点
この記事を読み終わる頃には、RPAのイメージが掴め、そのメリットが把握出来ることでしょう。
目次
RPAとは何か
RPAのメリットを知る前に、「RPAとは何か」について知っておくべきです。
そこで、ここでは
- RPAとはどんなシステムか
- RPAの種類
について取り上げます。
RPAとはどんなシステムか
RPAを簡単に言うと、ロボットが人の仕事を代行するシステムです。
RPAは「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略称で、ロボットを使って業務をオートメーション化するシステムです。
建設業の業務には、書類の転記やチェック、そして資料の作成などの事務作業が多くありますが、その多くの部分をロボットで自動的に遂行させることが出来ます。
RPAの種類
次に、RPAの種類について紹介しましょう。
RPAには次の3つのタイプがあります。
- サーバー型
- デスクトップ型
- クラウド型
これら3タイプについて表にまとめてみました。
タイプ | 仕様 |
サーバー型 | 自社にサーバーを設置し、その中にシステムを入れて各パソコンに接続するタイプ |
デスクトップ型 | 個々のパソコンにシステムを入れて使うタイプ |
クラウド型 | インターネットを介してクラウドサーバー上で作業をするタイプ |
RPAが得意な業務
RPAが得意な作業の例としては、次のものがあります。
- 転記の作業
- 確認の作業
- 資料作成
それぞれについて取り上げます。
転記の作業
まず挙げられるのが転記の作業です。
具体的には、紙ベースで送付される伝票などをパソコンに入力する仕事。
請求書などの資料を社内のシステムに入力しなければいけない作業、エクセルなどの数値をシステムに入力しなければいけない作業などです。
人力で対処していた作業をRPAが代行します。
確認の作業
次に挙げられるのが確認の作業です。
社内に複数のシステムがある場合、時として入力した内容を照合して確認しなければいけません。
例えば、エクセルで作っていた資料の数値と、社内の別のシステムの数値の照合です。
人力で確認していたのですが、RPAが代行します。
資料作成
RPAは資料作成にも使えます。
向いているのは定型の文書作成。建設業であれば見積書などです。
例えば、住宅の外壁塗装工事であれば、使用する塗料や塗装面積、コーキングの対応などがあるでしょう。
それが表の形式だった場合など、担当者が手書きで作成するのではなくRPAが自動で作成します。
このように、RPAは定型の資料作成に利用が可能。人力で行っていたのを代行します。
建設業界におけるRPA導入のメリットとは
次に、RPAが建設業界に導入された際のメリットを挙げてみましょう。
主なメリットとしては次のものがあります。
- 業務効率が上がる
- ケアレスミスが減る
- 職場環境が変わる
- 労働安全衛生の向上
- ワークライフバランスが推進される
- 業界のイメージアップ
それぞれについて解説して行きましょう。
業務効率が上がる
RPAによって業務効率が上がります。
今まで人力で行って来た事務作業の多くの部分をRPAが担います。
そして、RPAは電算システムのため非常に仕事がスピーディーです。
そのため、仕事全体の回転が速くなり、効率が上がるのです。
例えば、資料を作成する時など、旧来では入力作業や確認作業が「人の目・人の手」で行われました。
入力であれば、1文字を打つのに仮に0.5秒掛かった場合、4桁の数字の入力に2秒必要です。
見積書で100字程度であれば50秒、そして確認作業とあり、トータルで1分程度掛かります。
しかし、RPAであれば瞬時です。
1分という時間は短いと思うかも知れませんが、1ヵ月のトータルの時間を考えるならば膨大なのです。
そして、この時間が削減されるのです。
ケアレスミスが減る
RPA導入によりケアレスミスが減ります。
ただし、基本的にRPAはケアレスミスが起こりません。
「ケアレス」というのは仕事全体を考えるならば「完全にRPA任せ」とは行かず、人力に頼る部分があるからです。
ちなみに、今後、RPAが進化して任せられる仕事が多くなるのであれば、ミスの発生確率も減ることでしょう。
職場環境が変わる
RPA導入により職場環境が変わります。
これは仕事を機械に任せられるから。作業者の仕事が減り、長時間の作業時間から解放されるからです。
例えば、事務作業に5時間掛かっていたのが2時間程度で仕上がったならば、職場環境はどうなるでしょうか。
作業に携わる人に余裕が生まれるはずです。
しかも、残業時間も減り、早めの帰宅が可能となる人が増えると思われます。
労働安全衛生の向上
労働安全衛生の向上にも繋がります。
今の労働者は仕事の多さによって体調を崩す人が増えています。
特に精神疾患は増えていて、以前には考えられなかった状況です。
さて、RPAの導入により職場環境が変わり、残業時間まで減るのであれば、従業員は身体を休める時間も増えることでしょう。
その結果として体調を崩す人も減ります。このことにより、労働安全衛生が向上するのです。
ワークライフバランスが推進される
ワークライフバランスもRPA導入により推進されることでしょう。
体力と時間に余裕が出来るならば、従業員は余暇を楽しむことも可能です。
その結果、ワークライフバランスも推進され、従業員のリフレッシュも図れるのです。
業界のイメージアップ
RPAによって業界のイメージアップも狙えます。
昔から建設業界は3Kきつい、きたない、危険)とも呼ばれて来ました。
しかし、労働環境が好転するならば、この状況も好転し、イメージアップが図れるのです。
業界全体がイメージアップすれば業界に入りたがる人も増え、人手不足の解消にも繋がります。
RPAは人手不足の解消にも有効なのです。
RPA導入の注意点
このようにRPA導入によって建設業界は多くの点が変わります。
しかし、何も考えずに入れるべきではありません。やはり注意点はあるのです。
そこで、ここではRPA導入の注意点となる次の項目について解説します。
- スタートは小規模から
- 業務がマッチするかの確認
- 費用対効果の検証
それぞれについて見て行きましょう。
スタートは小規模から
スタートは小規模からにするべきです。
仮に、はじめから大規模のものを入れたりすると、システムの使用に従業員がついて行けない状況にもなりかねません。
変化にスムーズに対応するためには「徐々に導入して行くのがベターなのです。
業務がマッチするかの確認
業務がマッチするかの確認も注意が必要です。
RPAは全部が同じではなく、タイプによって様々なカラーがあります。
仮に、自社の業務にマッチしないタイプを導入した場合、大きな損失です。
そのような状況を避けるためには、業務がマッチするかの確認が必要なのです。
費用対効果の検証
費用対効果の検証にも注意が必要です。
RPA導入には費用が必要です。
そして、会社によっては導入費用が大きな弊害になるケースもあることでしょう。
そして、仮に費用対効果が無ければ、むしろ損失になってしまいます。
しかし、費用対効果をしっかり検証するならば、そのような損失にはなりません。
まとめ
RPAについて、以下の項目を解説しました。
- RPAとは何か
- RPAが得意な業務
- 建設業におけるRPA導入のメリットとは
- 建設業界はどのように変わる?
- RPA導入の注意点
それぞれについて理解が進んだことでしょう。
RPAは非常に魅力的なもの。
しかし、導入には注意が必要な点もあります。導入する際には、それぞれの点を注意しながら検討してください。
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