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建設業の労働生産性は低い…よりよい未来に必要なIT化

2022.03.04

コラム

労働生産性を低水準のまま放置していると、多人数の離職を招きます。

労働生産性とは、従業員一人一人の労働効率を推しはかる指標です。

数値が低いということは、仕事の効率の悪さを示しています。

特に建設業は、業界全体で労働生産性が低い傾向にあります。

しかし、「自社も他社も条件は同じ」「低水準なのは仕方ない」などと、思ってはいけません。

 

効率が悪い状態での仕事は、長く続けられません。事業において、マンパワーは重要です。

仕事の効率が悪くなると、業務の辛さから人材が離れ、会社への大きな損害へと繋がるでしょう。

 

労働生産性は、IT化へのシフトによって上げられます

より働きやすい会社を目指して、効率の良い仕事をしましょう。

 

 

 

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労働生産性とは?

労働生産性とは、従業員ひとりがどれだけの価値を生産したかの値です。

会社の事業が生み出した利益のことを「付加価値額」と言います。

「付加価値額」を「従業員数」と「労働時間」で割って、算出された数値が「労働生産性」です。

計算式は以下の通りです。

付加価値労働生産性 = 付加価値額/( 就業員数 × 労働時間)

計算式から、利益に対して多くの人が長時間働いていると、労働生産性が低くなることがわかります。

建設業の労働生産性が低い理由

建設業は、「人手」と「時間」を要する業務が多い事業です。

そのため、労働生産性が業界全体で低くなりやすいのです。

建設業は、大きく分けて施工業務と事務業務の2つから成り立っています。

それぞれ、以下のようになりがちです。

  • 施工業務:大人数の労働が必要
  • 事務業務:長時間の労働が必要

上記について、感覚的に分かっている人も多いでしょう。

しかし労働生産性を上げるには、「人手」と「時間」が必要な理由を、具体的に知らなければなりません

急ぐ工事は人海戦術

施工業務に人数が必要なのは、工期を遅らせないためです。

工事に大切なのはスピード感です。

大量の人出を使ってでも、できる限り工程に影響を出さないことが求められます

鉄筋工事と型枠工事は特に労働生産性が低い

特に労働生産性が低いのは、「鉄筋工事」「型枠工事」です。

鉄筋工事も型枠工事も、基礎に関わる工事です。

基礎の工事が終わらなければ、他の工事に取りかかれず、全体の遅れに繋がります。

人手は大事?

工程を遅らせないためには、人手を揃えることです。

多人数が一斉に業務を行うことで、早く作業が終わるのです。

しかしスピードと引き換えに、従業員の数は膨れ上がり、労働生産性は落ちていきます。

事務業務には終わりがない

事務業務に時間が必要な理由は、単純作業ではないからです。

建設業において事務業務は、受注前から竣工後までずっとついて回る業務です。

工務店やゼネコンを例にすると、以下の事務業務が代表的です。

  • 受注前:積算及び見積の書類
  • 受注後:設計図書・確認申請関係書類作成
  • 施工中:各種工事手続き・施工図作成・工程表作成・施工記録
  • 竣工後:工事完了届・竣工書類

上記はごく基本的なもので、実際には他にも事務業務は発生します。

いずれの書類にも提出の締め切りがあり、作成が遅れると、後の工程が後ろにずれ込んでいきます。

事務作業は人数ではない

早く済ませようとしても、人数には頼れません

建設業における事務業務は、物件のことを把握し、考える力が要求されます。

対応する人によって業務の完成度が大きく違うので、手が空いている人がこなすというわけにいかないのです。

結果として工期に遅れが出ないよう、労働時間を伸ばして補填を行うことになり、労働生産性が低下します。

労働生産性を上げるには

労働生産性を上げるには、マンパワー以外の力を有効に使わねばなりません。

人数任せ、残業任せに業務を行うと、労働生産性は低下する一方です

現代は情報化社会です。

少人数で、あるいは短時間で業務を終わらせるツールは、探せば多様に見つかります。

建設業にはIT化が必須

建設業は、従事者の高齢化も相まって、業界全体でアナログ思考が強いのも特徴です。

「今更新しい方法を覚えるより、従来の方法で仕事がしたい」という人が、非常に多いのです。

労働生産性の向上には、IT化に難色を示す業界の雰囲気を知った上で、現在の環境を変える決断力が要求されます

建設ロボットの導入

建設ロボットは、施工業務の人数を削減し、労働生産性を向上させてくれます。

施工業務の中には、単純な作業も多く含まれます。

難しくはないが、何度も繰り返しやらねばならない作業の時は、建設ロボットの出番です。

ロボットの強みは、耐久力

同じ作業が続いても集中力は切れませんし、力やスピードは常に一定です。

例えば、鉄筋の結束作業などにロボットは有効です。

単純作業であり、要求される作業回数が多いです。

屋外工事で、夏や冬など気候が厳しいときでも、パフォーマンスが変わりません。

長時間労働もお手の物です。

掃除に人手を使わなければ現場が楽

他に、掃除用のロボットも開発されています。

掃除は難しいことではありませんが、特に大きな物件の工事中は、その掃除だけで大きな労力を割かれてしまいます。

さらに一度行えば終わりというわけではなく、断続的に必要な作業です。

掃除に人手を割かなくて良いとなれば、現場は楽になります。

建設ロボットの価値は高い

台数の分だけ、人数が増えたのと同じこと。

そのような働きが期待できるのが、建設ロボットです。

IT化を利用した事務業務

事務業務の労働生産性の向上にあたって、時短の方法の検討は常に欠かせません。

事務業務は、受注から竣工後まで、ずっとついて回ります。

だからこそ効率的にこなせれば、物件ひとつごとの労働時間がぐんと削れます

考える仕事にシフトする

事務業務において、かけて良い時間は検討に対する時間です

業務に必要な情報をインプットする時間。

そして検討結果を書類などにアウトプットする時間は、短ければ短いほど良いのです。

作業に割いている時間は、もったいないものと心得ましょう。

会社に最適な資料作成方法とは

資料作成の方法は、自分の会社に最適化されたツールを使用している状態が理想です。

会社に合致したツールを使用しなければ、作業時間が伸び、労働生産性が下がります。

作業中に「ここの部分の作業が面倒だな」と思ったのであれば、正に現在、効率が悪い仕事をしているという証拠です。

ソフトを変更する

使用しているソフトの設定を変える。

あるいは全く新しいソフトなどが無いか、探してみましょう。

他社と同じである必要性はありません。

自分の会社にとってどれが良いのか、考え続ける姿勢が大切です。

情報収集の新しい形

事務業務の前段階である情報収集でも、IT化で労働生産性の向上をはかれます。

特に、現場の状態を遠隔から知るという点において、現代は色々な手段が取れます。

おおまかな現地の状態が知りたいと思えば、Googleのストリートビューで、ある程度のことは確認できます。

施工現場にカメラを置けば、現場を不在にしていても、施工状況が確認できます。

移動時間を削る

建設業において現場の確認は確かに重要です。

しかし現場までの往復時間は、割かなくてよい時間です。

情報が欲しいときこそ、慣れた方法に飛びついてはいけません。

最速の方法は何か、今一度検討してみましょう。

熟練度の均一化

誰でも同じようにツールが使える状態は、理想であると同時に困難なことです。

同じ会社、同じ部署なのに、Aさんはこのソフトが使えて、Bさんは使えない。

このような状況では、せっかくのツールも無意味になってしまいます。

人によって熟練度が違う

実際は、使えないとまで言えることはまれです。

しかし、人によってツールの熟練度が大きく違うという状態は、様々な会社で見受けられます。

特に事務業務のツールに関して、この傾向が顕著です。

施工業務は、同じようにツールを使わなければ品質に差が出る場合があります。

それでは仕事に支障が出ますので、施工業務ではツールに対する熟練度はさほど大きくありません

熟練度の差を把握する

対して事務業務の多くは、同じようにツールを使えなくても、時間をかければ同じ結果が出せます。

そのため熟練度の差を、そもそも認識できていない場合も多いのです。

社内でセミナーを行うなどして、ひとりひとりの熟練度に気を配ること。

そして、誰でも同じレベルでツールを使いこなせるようになることは、労働生産性の向上におおいに役立つでしょう。

まとめ

労働生産性の向上とは、従業員の待遇を改善することです。

会社を支えているのは従業員です。

効率の悪い仕事は、その従業員を必要以上に疲弊させ、離職を加速させているのです。

 

たとえ現状で業務が回っていても、安心の根拠にはなりません。

大勢の従業員が長時間働き続ける状況では、遠からず息切れする日がやってきます。

 

労働生産性を、単純な数字の問題と考えるのは間違いです。

会社と従業員の未来を左右する指標だと捉え、数年先、数十年先を見据えて会社を育てていきましょう。

 

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