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【建設業】作業日報の書き方を徹底解説|労働環境の改善についても解説

2023.07.11

コラム

建設業界はもちろん、あらゆる業界において作業日報は大きな意味を持ちます。

しかし、毎日の報告を負担に感じ、価値を見出せないまま義務的に続けている方も、多いのではないでしょうか。

作業日報を有効活用すると自己成長の促進など、とても意義のあるツールとなります。

作業日報の目的や効果を理解して、働きやすい労働環境に改善し、業務の向上に努めましょう。

作業日報とは

作業日報

作業日報とは、その日に行った業務内容を記録して、会社や上司に報告するための文書です。

翌日の業務スケジュールを管理する役割も担います。

作業日報を書く前には、業務を振り返り、課題や改善点を洗い出す必要があります。

課題や改善点を今後の業務に活かし、成長していくことが大切です。

作業日報は情報共有

上司は、作業日報を確認することで業務の進捗状況を把握でき、正確な指示が行えます

会社として同じ方向性を持ち、業務を進めていくためにも、作業日報の共有が大きな役割を果たします。

作業日報は業務改善にも役立つ

これまでに書き溜めた過去の作業日報から、課題や改善点を発見できることもあります。

作業日報は、業務中に発見したノウハウが蓄積された、大きな財産ともいえます。

建設業での作業日報の目的

建設業での作業日報の目的

建設現場において、作業日報を書く目的は以下の3つです。

  • 作業内容の共有により、労働環境が改善できる
  • 人件費を把握して、生産性を向上させる
  • 作業を振り返り、業務改善や自己成長につなげる

毎日作成する作業日報は、気が緩み適当になりがちです。社員にしっかりと作業日報の目的を伝え、意義のある取り組みにしましょう。

建設業の作業日報の目的①:適正な労働環境を整備

建設現場での仕事は、体が資本です。

しかし、工期が迫ると無理をして、働き過ぎたり、長時間残業をしたりするケースがあります。

作業日報は、そういった労働状況や作業内容を記録するので、適切な働き方をしているか把握することができます。

働きすぎは、社員の健康を害する恐れがあり、逆に仕事量が少なすぎると会社の不利益となります。

作業日報には、次のようなことを記録します。

  • 始業時間
  • 終業時間
  • 業務内容
  • 残業時間 など

社員の労働状況を把握して、適正な労働環境を整備するためにも作業日報を有効活用しましょう。

建設業の作業日報の目的②:生産性の向上

作業日報を集計すると、当初想定していた労働力と実際の労働力との比較ができます

想定より、労働力に不足があれば、作業員の残業代などを支出しなければいけません。

労働力が足りていれば、人員調整を行い、経費を削減できます。

作業日報の分析は、人件費を抑え、仕様書通りの高品質な工事を提供する目的があります。

建設業の作業日報の目的③:業務改善と自己成長

その日の業務内容を振り返り、作業日報による文章化で、業務中に気付けなかった改善点を見つけることができます。

作業日報は、工程通りに進んでいるかを客観的に判断する指標になります。

進捗に遅れがあれば、早期に業務改善が行えます。

記録として蓄積された作業日報は、過去と現在の自分を比較する指針となり、自己成長を育む効果があります。

建設業の作業日報の効果

効果

作業日報を書くことの効果やメリットについて解説します。

建設業の作業日報の効果①:PDCAを管理できる

PDCAとは、以下の頭文字をとったもので、これらを循環させることで、業務効率や生産性を向上させる効果があります。

  • Plan(計画)
  • Do(仕事)
  • Check(振り返り)
  • Action(改善・対策)

Plan(計画)が漠然としていれば、作業の優先順位がわからなくなります。

作業日報を通じて、上司から的確なアドバイスがあれば、翌日からスムーズにDo(仕事)できます。

また、問題点などを上司とCheck(振り返り)することで、Action(改善・対策)へと移していけます。

memo

作業日報には、PDCAを管理して仕事のクオリティーを高める効果があります。

建設業の作業日報の効果②:自己成長できる

作業日報は、義務的に捉えられ、惰性で書いてしまう傾向があります。

しかし、多くの企業で、作業日報が習慣付けされています。

作業日報を書くことが、個人の成長につながると考えられているからです。

その日の作業を振り返り、良い点・悪い点などを管理することで成長を促進することができます。

また作業日報を通じて、頭の中の整理ができ、スムーズに業務をこなせるようになります。

注意

ただ作業をこなすだけでは、大きな成長は見込めません。作業日報を積極的に取り入れて、自己成長につなげていきましょう。

建設業の作業日報の効果③:ノウハウを蓄積できる

作業日報の継続は、ノウハウの蓄積になります。

ノウハウとは、「作業のコツや技術、知識」などです。ノウハウを理解していると作業の進捗度や取り組みが大きく変わってきます

特に失敗したときの対応を記入しておくとよいでしょう。

過去の作業日報から学ぶことで同じミスの繰り返しがなく、素早く対処できるため、作業効率が向上します。

作業日報の書き方

書き方

わかりやすい作業日報を書くためには、いくつか注意点があります。

  • 読みやすい文章で書く

人に見せることを意識して、誰が読んでもわかりやすい文章に仕上げましょう。5W3Hなどの使用がおすすめです。

  • 当日中に日報を作成する

何日も書き溜めず、毎日書く癖をつけましょう。リアルタイムに書くことで反省点を翌日から改善できます

  • 不要な情報は記載しない

仕事への不満や仕事と無関係なことは、書かないようにしましょう。作業日報は長期的に保存されます。簡潔でわかりやすくが基本です。

上記に注意して記入しましょう。実際に作業日報に記載する内容について解説します。

作業日報の内容①:目標

建設業は、建物が完成するまで長期間かかります。

工程表通りに完成させるため、進捗状況の把握が大切です。

1日ごとに作業目標を立てると、進捗に合わせて予定を管理できます。

予定に遅れがあるときでも、すぐに対応できるため、作業目標は必ず記入しましょう。

作業日報の内容②:業務内容と成果

業務内容には、その日の作業内容や成果などを記入します。

誰が見ても理解できる客観性が求められるため、5W3Hを活用した文章がおすすめです。

  • When(いつ)
  •  Where(どこで)
  • Who(誰が)
  •  Why(なぜ)
  • What(何を)
  • How(どのように)
  •  How many(どのくらい)
  • How much(いくら)

上記を意識して書くと、作業の優先順位もつけやすく、生産性の向上にもつながります。

業務内容だけでなく、作業の進捗状況も忘れず記載しましょう。

進捗状況の記入は、現場状況を把握できるだけでなく、予定通りに業務を進める上で非常に重要です。

作業日報の内容③:問題点と所感

どの現場にも小さな問題点は、少なからず存在します。

もし問題点に気づいたのであれば、その点を報告して現場環境を改善するようにしましょう

  • その日の作業中に直面した問題点
  • それに対してどういう対策をしたか
  • どのような対策をとっていきたいか など

を記入するとよいでしょう。

自分で解決できない問題点でも、上司や仲間からのアドバイスで、より良い対策を講じられる可能性が高くなります

作業日報は、業務内容だけでなく所感を書くことにも意義があります。

所感はただの感想文にならないようにしましょう。

個人的な感想ではなく、改善点や問題点を具体的に書くことが大切です。

作業日報の内容④:明日の目標

明日の目標を具体的に書きましょう。

達成目標だけでなく、前日に未達成だった箇所や反省点を踏まえた目標を立てることが重要です。

キッチンの取り付けが未達成であれば、完成させることが目標になります。

また、ぼんやりによるミスを起こしたなら、「ミスを防ぐため、見落としや見過ごしに注意して作業する」などの目標を立てるとよいでしょう。

作業日報の内容⑤:上司からのフィードバック

作業日報がパターン化してしまい、上司の確認がないままファイル化されるケースも多くみられます。

それでは、書く時間がムダになってしまいます。

作業日報は上司や先輩が内容を確認して、コメントやフィードバックをすることが、最も大切です。

指導をすることで社員の成長を促し、アドバイスやフィードバックをする上司や先輩の能力も向上します。

【建設業】作業日報を作成するメリット

メリット

作業日報を作成するメリットは以下のとおりです。

  • 人件費の削減
  • 労働環境の改善
  • 現場状況の把握

人件費の削減

作業日報を作成すると、人件費の削減ができます。

作業日報に工事内容を細かく記入すると、誰がどこで作業しているか把握できます。

それにより、工事場所ごとの適正配置ができ、最終的に人件費削減につながるのがメリットです。

基本的に一人の担当者に対して、複数人の職人を相手にするため、工事場所と工事内容の把握は必要です。

上記のことから人件費の削減ができます。

労働環境の改善

作業日報を作成すると、労働環境の改善ができます。

作業日報に記載してある、作業内容と現場全体の作業内容を照らし合わせると、危険作業エリアが見えてきます。

危険作業エリアを把握して、改善すると、事故が防げるため安全に作業ができます。

労働環境の改善をするためにも作業日報の作成は必須といえます。

現場状況の把握

現場状況の把握のために作業日報を把握します。

作業日報には作業時間・作業内容を記載するため、現場状況を把握できます。

各業者がどこで何をしているかわかるため、担当者の仕事がスムーズに進むのが嬉しいポイントです。

【建設業】作業日報の注意点

【建設業】作業日報の注意点

作業日報の注意点は以下のとおりです。

  • 情報の共有
  • 記入漏れ
  • セキュリティ対策

情報の共有

作業日報を作成する上で情報の共有は必ず行いましょう。

作業日報を担当する人は、新人に任せる会社が多いでしょう。

基本的に一人で作業日報を作成・管理するため、他の担当者や上司に共有するのを忘れてしまいます。

共有しないと、職人がどこで何の作業をしているのかわからなくなり、現場が円滑に回らないため、共有しましょう。

おすすめの共有方法としては、クラウド上に保存して、特定の人は編集できるようにしておくことです。

作業日報担当者の人が体調不良などで現場を休んでも他の人が閲覧・編集できるため、問題ありません。

上記のことから情報の共有は必須といえます。

記入漏れ

作業日報の記入漏れは労務費にも影響します。

会社の締め日に作業日報をもとに労務費を計算します。

記入忘れがあった場合は計算が合わないため、どの日の作業を書き忘れたか探さないといけません。

時間と労力がかかるため、記入漏れがないよう、確認しながら作業日報を作成しましょう。

セキュリティ対策

作業日報を作成するにあたり、セキュリティ対策は必須といえます。

作業時間と作業内容からその人の日給がわかります。

よくあるミスとして、パソコンの画面で作業日報のページを開いたまま、現場に出ていく人がいるので辞めましょう。

まとめ【建設業において作業日報は必須】

ここまで作業日報の目的や効果、書き方について紹介してきました。

まとめとして、意義のある作業日報にするためのポイントを記します。

  • 作業日報で得た気付きを活かすため、必ず見直しをする
  • 継続しなければ、ただの日記。作業日報は必ず継続する
  • 作業日報で得たノウハウを会社全体で共有する

作業日報は、1日の作業を会社全体で共有するためのツールです。

作業日報を精一杯活用して、業務の合理化を図りましょう。

 

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