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リフォーム工事でのクレーム対応とは?うまく回避できるポイントを解説

2023.06.22

コラム

リフォーム業はクレームが多い業種と言われます。

クレーム対応でお困りの方も多いのではないでしょうか。

クレームはリフォーム業者が改善することで減らせるものもありますが、なかには理不尽で身勝手なクレームも存在します。

本記事ではリフォーム業でのクレーム対応について、その原因や顧客パターン、クレーム対応の進め方を解説しています。

クレームが業務改善のヒントにつながることもありますので、ぜひ参考にしてください。

リフォーム工事|クレーム対応の基礎知識

クレーム対応の基礎はまず顧客の意見をよく聞いて、謝罪することです。

謝罪により顧客のいら立ちや怒りを抑え、冷静な状態で事実を明らかにして解決策を導きます

顧客をやみくもにクレーマー扱いして、

  • 会話内容を受け流す
  • 発言を最後まで聞かずに責任逃れをする
  • 不誠実な応対をする

など、このような態度で顧客と向き合えば、トラブルはより一層拡大するでしょう。

顧客への対応は、真摯な姿勢で心を込めた受け答えが大切です。

また、クレームは個人ではなく会社や工務店が対象となるため、たとえ担当でなくても、

  • 担当者が不在なのでわかりません
  • 私の責任ではない

などといった無責任な発言や態度は慎みましょう

顧客が語気を強めてクレームを訴えてきても、腹を立てることなく工務店の顔として冷静な対応を心がけてください。

クレームが起きる原因

工務店やリフォーム業はクレーム産業といわれるくらい、さまざまなクレームがあります。

では、なぜクレームが起きるのでしょうか。

その原因として、

  • 購入商品や提供されるサービスの品質が期待以下だった
  • 担当者の接客態度や言動に不満を感じた
  • リフォーム業者のルールを押し付けられた
  • 顧客のミスや思い違いによる不注意

が考えられます。

上記原因から、工務店やリフォーム業者側に起因したクレームの多いことがわかります。

つまり、普段何気なくとっている行動が顧客からのクレーム要因となっているのです。

ここでは、リフォームする際によくあるトラブル原因3つとその対策について解説します。

お客様との知識や経験にズレがある

新築建設やリフォームを依頼する顧客は、建設や施工に関する情報や知識に詳しくない方がほとんどです。

図面や仕様書、業界用語など、いきなりみたり聞いたりしてもわからない方も多く、ましてや、どのような雰囲気の家になるのか完成イメージを思い描くことは難しいでしょう。

また、住宅建築やリフォームには多額の費用が必要になります。

そこで、建築のプロやリフォームの専門性を生かした知識や視点から、アドバイスや提案が欲しいと考える顧客も多いのではないでしょうか。

顧客との知識や経験にはズレがあるため、顧客のレベルに合わせたきめの細かい説明や親切な助言を心がけ、顧客との隙間を埋めていくことが大切です。

意思疎通ができていない

リフォームでのクレームにコミュニケーション不足がありますが、その主な原因として次の2つが挙げられます。

  • 打ち合わせが不十分
  • リフォーム業者内の情報共有不足

ひとつ目の打ち合わせに関しては、毎回打ち合わせの出席者が異なり、意思疎通が十分に図れていないケースです。

例えば、前回の打ち合わせがご主人のみ、次の打ち合わせは奥さんだけとなり、打ち合わせ内容がうまく相手に伝わらないなどが考えられます。

対策として、打ち合わせに欠席していた方にも「あとから聞いていなかった」とならないよう、前回の打ち合わせ内容を丁寧に伝えることが大切です。

2つ目の情報共有不足はリフォーム業者内での連携が不十分で、顧客と決定した項目やプランが社内で共有できていない点が挙げられます。

クレームを排除するためには、円滑にコミュニケーションを取れる体制づくりの構築が必要です。

提案が不十分

顧客はリフォームへの希望や実現したい夢など、頭に浮かんだイメージを伝えてきます。

しかし、予算との兼ね合いもあるため、顧客の要望全てを受け入れられるわけではありません。

そのため、リフォーム業者には要望に対して予算内で収まる最適なプラン提供が求められます

やるべき施工の優先順位を決め、リフォーム工事の内容について噛み砕いて伝えるなど、誠実な応対をすれば顧客からの納得が得られるでしょう。

クレームのタイプ

クレームには大きく分けて次の3つがあります。

  • 一般的なクレーム
  • 悪意的なクレーム
  • 八つ当たりや身勝手なクレーム

どのようなクレームなのか、種類ごとにみていきましょう。

一般的なクレーム

ひとつ目のタイプは一般的なクレームです。

  • 接客態度に不満
  • 施工時間が長い
  • 打ち合わせ時間にルーズ
  • 打ち合わせのときと仕上がりが異なる
  • 騒音で近隣住民とトラブル

など、顧客が施工やサービスに不満足で、疑問を抱いたときにクレームとなります。

不平不満だけでなく、問い合わせ的な内容や提案に近い意見もあるので、クレームに対してしかるべき対応をとり、顧客との関係性を良好に保ちましょう。

悪意的なクレーム

悪意のあるクレーム例は次の通りです。

  • 誠意を示さなければSNSで悪口を書く
  • 土下座しろ
  • 欠陥があるからやり直せ、謝罪しろ
  • 上司を呼べ

など、いき過ぎた主張や事実と異なるクレームで金銭を求めるケースもあります。

たとえクレーム要因が工務店やリフォーム業者側にあったとしても、限度を超えた過剰な要求になっていないか、また法的に問題はないかを見極めて対応することが大切です。

八つ当たりや身勝手なクレーム

このタイプのクレームは顧客の先入観や偏った見方によって起きる場合が多く、対処しかねるクレームも多くあります。

ときには不当な言いがかりに対して、落ち着いた態度で断ることも必要です。

八つ当たりや身勝手で常識からかけ離れたクレームは対応が困難ですが、後述するクレーム対応の手順通りに対応すれば、適切に問題解決へと導けます。

顧客からのクレームがどのタイプであるかを見定めて、冷静に解決していきましょう。

クレーム客のパターン

クレーム対応で大切なのは顧客の立場に寄り添って、「何が不満なのか」「どう解決して欲しいのか」を深く考えて、対応することが望ましい。

では、クレームをつける顧客の気持ちにはどのようなパターンがあるのでしょうか。

ここでは、3つのパターンを紹介します。

困惑・怒り
  • 説明不足で使い方がわからない
  • 完成イメージと違う
  • リフォームに不具合がある
  • 取り付けた設備にキズがある

など、顧客が困惑や怒りを感じたときにクレームが起きています。

顧客がなぜ困っているのか、何に対して怒りを感じているのかを顧客の気持ちになって詳しく話を聞きましょう。

このような心情の場合、顧客は謝罪や解決策を望んでいるので謝罪が必要であればしっかりと謝り、代替案や具体的な解決策を提示して丁寧な対応を心がけてください。

他の顧客との不公平さ
  • 同じような工事なのに費用が高い
  • 他の人の方が好待遇
  • 先に注文したのに工事が遅い

など、顧客がサービスに対して不平等や不公平を感じた場合にクレームが起きています

リフォーム業者としては同様のサービスを提供しているつもりでも、顧客にとって気分を害することもあるでしょう。

そのような気持ちを理解して顧客の話に耳を傾け、誠意を持って謝罪してください。

また顧客対応や業務に問題点があれば、同様のクレームが発生しないような対策を打ち出したり、顧客への説明方法を工夫したりなどの改善が必要です。

理不尽な言いがかり

なかには理不尽で悪意のあるクレームも存在します。

根拠のない言いがかりや難癖をつけて、金銭やサービスを強要してくる相手には怯むことなく断固とした姿勢で臨むことが大切です。

個人で対応が困難な場合には、ひとりで悩むことなく上司や同僚に相談して組織として対応策を考える必要があるでしょう。

それでも解決が難しいときには、クレーム対応専門の弁護士への相談を検討してください。

リフォーム工事|クレーム対応の進め方

クレーム対応の進め方には次の6つの手順があります。

  1. あいさつと謝罪
  2. 話をよく聴く
  3. 事実関係を調べる
  4. クレーム解決策を練る
  5. 謝罪して解決策を伝える
  6. 結びの言葉を添える

順を追って説明しましょう。

1.あいさつと謝罪

まず、顧客の感情を和らげるために謝罪します

クレームの詳細がまだ不明なので、「申し訳ございません」などとすぐに過失を認める言動は控えてください

  • 「お手間を取らせて申し訳ございません」
  • 「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」

など、顧客からのクレームに対して手間や迷惑をかけたことについて謝ることが大切です。

2.話をよく聴く

顧客の怒りが収まったら、次にクレームの内容を詳しく聴いていきます。

  • 具体的に何が起きたのか
  • 顧客がトラブルに対して何を望んでいるのか

正確に聞き取ることが大切です。

3.事実関係を調べる

クレームの状況が理解できれば、

  • クレーム内容が事実なのか
  • 事実の場合、責任の所在は自社にあるのか

を明確にする必要があります。

施工や営業担当者からも話を聴いたり、記録を調査したりして事実関係の究明に努めましょう。

4.クレーム解決策を練る

事実関係の調査が終われば、次にクレーム解決策を考えます。

解決策を考える際には、

  • 事の重大さ
  • 自社責任の大きさ
  • 解決に必要なコストや手間

を考慮して、顧客の納得が得られる解決策を検討しなければいけません

5.謝罪して解決策を伝える

事実調査によりトラブル原因が自社にあった場合、あらためて顧客に謝罪しましょう

謝罪する際には、

  • 言い訳しない
  • ごまかさない
  • 責任転嫁しない

ことが大切です。

このような態度をとると顧客の怒りを増幅してしまうため、非を認めて誠心誠意謝りましょう。

謝罪をした上で、顧客へ解決策や対応策を迅速に伝えます。

6.結びの言葉を添える

解決策を受け入れてもらえた場合は、再度謝罪して結びの言葉を添えます

クレームは提供するサービスや商品、施工技術、業務を向上させる顧客からの要望や提案です。

  • 「貴重なご意見を頂戴しありがとうございました」
  • 「何かございましたら、ご遠慮なくお申し付けください」

などの言葉を添えて、信頼回復に努めましょう。

リフォーム工事|クレームを回避する方法

クレームを少しでも回避するためにできる具体的な4つの方法について解説します。

二次クレームを生み出さない

クレームを受けた際、初期対応に問題がなければ二次クレームに発展しません。

しかし、次のように対応すれば二次クレームを生み出す可能性があります。

  • 顧客の気持ちに寄り添った対応ができていない
  • 言い訳ばかりする
  • 曖昧な表現で対応する
  • その場しのぎの約束をする
  • 責任逃れをする
  • クレームが社内で共有できていない

二次クレームはリフォーム業者と顧客双方にとって、ひとつもプラスになる部分がないので、誠実な初期対応を心がけましょう。

社内で情報を共有する

クレームが起きたら、すぐにクレーム内容や対応策を社内で共有しましょう。

クレーム内容を共有し把握していれば、同様のクレーム発生を事前に防止でき、仮にクレームが起きた場合でも対応策を参照できます

事前に情報を伝える

顧客に対して、あらかじめ情報を伝えておくことも大切です。

クレームはサービスや商品が顧客の期待以下になったときに起こります。

もし、サービスや商品の不具合や使い勝手などの問題を事前に伝えておけば、想定内としてクレームにはつながりません。

クレーム対応マニュアルを作成する

クレーム対応に際して、担当者ごとに対応が異なれば不公平や不平等を生み出し、二次クレームが起きる可能性があります。

そうならないためにも、社内でのクレーム対応マニュアルの作成が必要です。

マニュアルがあればクレームを受けた場合でも、「どのように対応すれば良いのか」が明確になり、顧客ごとの対応に差が生まれません

前述の「クレーム対応の進め方」を参考にして、各段階における対応マニュアルを整備しましょう。

まとめ

本記事ではリフォーム業でのクレーム対応について、その原因や顧客パターン、クレーム対応の進め方を解説しました。

クレームを受けるには必ず何らかの理由があります。

理不尽なクレームも存在しますが、顧客に寄り添いながらしっかりと話を聴いていけば大体のクレームは解決できるでしょう。

クレームは否定的な捉え方もできます。

しかし、企業にとっては業務改善や接客技術、経営課題を解決するヒントがもらえる財産ともいえます。

今回紹介したクレーム対処法を参考にして、前向きにクレームと向き合っていきましょう。

 

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