建設業で避けては通れないクレーム|うまく対応するポイントを解説
2022.02.15
建設業は、クレーム産業と言われるくらいクレームの多い業種です。しかし、ビジネスを展開していくなかで、クレームは避けて通れません。
理不尽なクレームなどもあり、クレーム対応にお困りの建設業者も多いことでしょう。上手にクレーム対応をして、解決していく必要があります。
この記事では、上手にクレーム対応をするための方法について、解説しています。クレームを減らして、再発防止のために役立ててください。
目次
工事中のよくあるクレーム
工事中によくあるクレームは、次のものが考えられます。
- 工事中の作業音や振動によるクレーム
- 現場から出るゴミやホコリへのクレーム
- 作業員のマナーへのクレーム
- 工事内容や施工についてのクレーム
建設現場では、騒音や職人の立ち居振る舞いが苦情となりやすく、トラブルを回避するためにも、クレームが発生したときの対応策について考える必要があります。
上手なクレーム対応とは?クレームを減らして再発を防止しよう
クレーム対応を上手くこなすことができず、悩まれたことはありませんか?
クレーム対応で大切なことは、不平や不満を持たれたお客様への真摯な態度です。相手の感情に寄り添いながら、柔軟かつ人間味のある対応が求められます。
上手なクレーム対応のポイントは次の通りです。
- お客様の話をよく聞く
- クレーム内容を共有する
- クレーム対応の記録を残す
- 好印象を与える話し方
- わかりやすい説明と提案を心がける
クレーム対応に苦手意識を感じている方は、参考にしてください。
お客様の話をよく聞く
お客様や近隣住民から苦情やクレームが発生したとき、多くの方は感情的になり興奮状態になっています。
そのため、自分に非がなくても、相手の話をしっかりと聞いてあげることが大切です。
面倒なので、早く済ませたいという態度や気持ちは、相手にも伝わります。
相手の気が済むまで話をしてもらい、ひと通り話が終わるまでよく聞くことがクレーム対応の基本です。
クレームの内容は、ただ聞くだけではなく、相手の心情を理解してあげることで、不快感や怒りは徐々に収まってきます。
話を聞いている姿勢を示すために、適度にうなずいたり、あいづちを打ったりして声に出すこともポイントです。
クレーム内容を共有する
クレーム後に大切なことは、社内や仲間へのホウレンソウ(報告・連絡・相談)を徹底して、クレーム内容を共有することです。
社内での共有により、どのような問題が発生したかを全員で認識できるため、再発を防止し、サービス向上にも役立ちます。
さらに、今後クレームが発生したときの解決策や対応フローなどのノウハウが蓄積されていきます。クレーム処理のノウハウは、会社にとって大きな資産となります。
会社全体で情報を共有できる体制づくりを徹底しましょう。
クレーム対応の記録を残す
クレーム対応後には、どんなに小さい内容でも、以下の項目をまとめたカルテを作成して、記録に残しましょう。
- クレームの内容
- 対応策
- 経緯
- 結果報告
カルテの作成を継続的に続けることで、会社独自のクレーム対応のデータベースができます。
手間がかかり面倒だからとカルテの作成を怠っていると、おぼろげな人間の記憶だけが頼りとなり、クレーム対応のたびに毎回あたふたしてしまいます。
簡単な形式でも記録に残すことで、社内に正確に伝達され、情報を共有することができます。
カルテを教科書として、再発防止を目指した社内教育や対策会議を実施することもおすすめです。
好印象を与える話し方
お客様と会話をするときには、クレームを増やさない話し方をすることが大切です。
そのため、普段から正しい言葉遣いを心がけ、クッション言葉を取り入れるなど、好印象を与えるコミュニケーションを取りましょう。
正しい言葉遣い
敬語(尊敬語や謙譲語)の使い分けをマスターして、正しい言葉で話をするようにしましょう。
言葉遣いに気を使いすぎて、不自然になるのは問題ですが、会話が盛り上がるとフランクな言葉遣いになりがちです。
会話をしているもの同士は平気でも、周りで会話を聞いている人に悪い印象を与えかねません。
職場内でも普段から、誰に聞かれても好印象をもたれる言葉遣いを意識して、自然と正しい言葉が出るように心がけましょう。
クッション言葉
クッション言葉とは、相手に不快感や悪い印象を与えないように、柔らかく伝えるクッションの役目をする言葉のことです。
クレーム対応では、お客様に対して何気なく言った言葉で、不快にさせてしまうことがあります。
このようなシチュエーションにならないよう、相手への気遣いを示すクッション言葉を適切に使用して円滑なコミュニケーションを取りましょう。
参考URL:クッション言葉とは?クッション言葉の一覧とクッション言葉が役立つ場面
わかりやすい説明と提案を心がける
お客様の話から、クレーム解決に必要な事実を確認して、最大限の誠意をもって解決策や代替案を提示しましょう。
解決策を提案するときは、わかりやすく簡潔な表現で行い、一方的に提案をするのではなく、お客様側に立って、話を進めていくスタンスが大切です。
解決策は、以下に示す6W3Hの枠組みで考えると、その場しのぎの安易なものにならず、おすすめです。
- Who(誰が)
- Whom(誰のために)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
- How many(どれくらい)
- How much(いくらで)
モンスタークレーマーの対応はどうする?
モンスタークレーマーとも呼ばれる悪質なクレーマーにはどのような対応をすればいいのでしょうか。
モンスタークレーマーの特徴
モンスタークレーマーは、身勝手かつ理不尽な物言いで、不当な要求をしてきます。
モンスタークレーマーの特徴として、次のようなものがあります。
- 状況確認を嫌がる
- 証拠を求めても提出しない
- 解決を急かす
論理的、物理的にあり得ないことで苦情を訴え、自己中心的で支離滅裂なため会社側としては、非情に厄介な存在である。
モンスタークレーマーの対処法
モンスタークレーマーは、事実を確認していくと話の辻褄が合わない部分が出てきます。
会話中のメモや通話を録音するなど記録に残しておきましょう。
会社の対応方針を明確にしておき、あるレベルを超えた場合は、弁護士や法的機関に相談する旨を決めておくと良いでしょう。
その都度、対応が変われば、足もとをすくわれる原因となるため、会社としては堂々とした態度が必要です。
モンスタークレーマーへの対処法として心得るべきポイントは、次の通りです。
- 個人情報を提供させる
- 不当要求は警察に相談する
- 警察に通報すると告げる
- 解決策や代替案を提案せずに、交渉を打ち切る
- 個人で対応せず、会社組織として対応する
- 対応する回数や時間などを決めておく
クレーマーのペースに巻き込まれることなく、初期対応から毅然とした態度で対応することが大切です。
まとめ
クレームはネガティブにとらえるのではなく、ポジティブに考えることが大切です。
クレームを自社の課題としてとらえることで、お客様の期待や満足感を与えるにはどうすべきかを真剣に考えて対策を練り、業務改善を図ることができます。
さらに迅速で誠実な対応により、お客様からの信頼を獲得し、リピート受注など新たな商談の場が生まれます。
リフォーム業は、リピートでの受注が業績アップに直結します。クレーム対応は、業務改善と信頼回復のいい機会だと前向きに考えましょう。
デキる会社の経営を
カタチにしました
リフォーム統合管理システム「SAKSAK」はできる会社の経営管理をカタチにしたシステムです。SAKSAKを使うことで、次のような悩みを解消いただけます。
- 粗利管理ができていない
- 請求書の確認に時間と手間がかかる
- 会社として顧客管理ができていない
- 見積書作成は営業担当者の負担が大きい
- 入金遅延や未入金・額の相違が多い など
意外と、知られてはいませんがリフォーム業界20年という実績があるシステムです。SAKSAKを使って、利益率が5%アップした会社もあります。また、SAKSAKとともに上場した会社もあります。
次は、SAKSAKがあなたの会社をお手伝いする番です。まずは、どのようなシステムか、ご覧ください。
導入事例集もありますので、こちらもご参考ください。
建築業、リフォーム業向けにすぐに使えるエクセル4種類のテンプレート(御見積書・工事請負契約書・工事台帳・工程表)を無料でプレゼントしております。
- 関連キーワード:
- 営業