ゲームだけじゃないIT活用!建築業界のARとは何か
2023.08.01
建築関連のIT導入は加速しており、経営者にはITツールの理解と活用する能力が求められるようになりました。
これは昔の業界構造とはずいぶん違うイメージ。しかし、勝利のためには乗り越えなければいけません。
そして、ここで取り上げる「AR」も経営者には理解が望まれるツールです。
ところで、経営者の中には次のような人がいるのではないでしょうか。
- ARは聞いたことがあるけど分からない
- そもそも役に立つシステムか判断できない
これでは他社に遅れを取ってしまいます。相手は最新鋭のツール、自分は旧態依然の手段…では勝負は明らかだからです。
そこで、この記事ではARについて次の点を取り上げて解説します。
- ARとは何か
- ARのメリットとは
- ARの活用について
読み終わるころにはARについての理解が深まることでしょう。
目次
ARとは何か
まずは、ARとは何かについて取り上げます。
具体的には次の2つの項目に分けて解説します。
- ARとは「拡張現実」
- ARの実績について
それでは説明しましょう。
ARとは「拡張現実」
ARとはAugmented Realityの略称で「仮想現実」です。
実際の空間とCGで作った画面を重ね合わせ、1つの空間のように見せる技術と言えます。
例えば、スマートフォンやタブレット端末のカメラで実際の「土地」の映像を撮り、そこにCGで構成した住宅を合成します。
あたかも建てた後の家を画面上で見せるイメージです。
ARの実績について
ARは医療や物流など、さまざまな場所で実績を上げています。
ただ、技術の親和性の点から言えば、建築業が非常に高いです。
これは、図面データが多くあることが有利である理由です。
建築物を設計する際にはCADで図面を描きますが、それがCGのデータとして使えるからです。
ただ、現状では新しい技術のために目立たないかも知れませんが、今後に「花開く」テクノロジーとなるでしょう。
ARのメリットとは
次にARのメリットを挙げてみます。
ARのメリットは非常に多く、主だった点を挙げても次の通りになります。
- 状況確認が視覚的にできる
- 作業効率が上がる
- 現場とオフィスの連携が図れる
- 特別な機材が無くても活用可能
- 設計に便利
- 営業にも使える
- 人手不足解消にも繋がる
- 業界のイメージアップに繋がる
では、それぞれを解説します。
状況確認が視覚的にできる
状況確認が視覚的にできる点は大きな利点です。
今までは図面と現実空間を見て、「頭の中で合成」しなければいけませんでした。
しかし、ARならば視覚的な理解が可能。図面に慣れていない人でも容易にイメージを読み取ることが可能です。
作業効率が上がる
作業効率が上がるのもメリットの1つです。
建築であれば、例えば完成後の姿を営業や施工部門に視覚的に伝えること、あるいは顧客にプレゼンテーションの点で強いからです。
尚、今ではクラウド経由での情報伝達が可能なので、遠隔地であってもイメージが的確に伝えられます。
現場とオフィスの連携が図れる
現場とオフィスの連携が図れる点も魅力的です。
多くの会社は設計部門と現場は距離が離れています。
東京に設計部門があり、千葉県や神奈川県に現場がある…といった状況は珍しくありません。
そして、その場合には連携が取りにくくなることもあります。
しかし、ARの利用によって連携が図れるようになります。全体の効率アップが期待できるのです。
特別な機材が無くても活用可能
ARは特別な機材が無くても活用は可能です。
例えば、スマートフォンやタブレット端末が使えます。
これらのデバイスのカメラで撮った現実空間に、画面の中でCGと合成すれば完成するからです。
設計に便利
ARは設計にも便利です。
今の設計はCADで作成されるのですが、図面によっては見誤るリスクがあります。
特に、複数のセクション、あるいは協力会社と連携している場合には読み間違いのリスクが大きくなり、現場で納めるのに苦労する…といった事態もあるのです。
しかし、ARであれば、視覚的な伝達が可能なため、読み間違いのリスクは各段に減ります。
設計の作業効率がアップするのです。
営業にも使える
営業にも使える点も魅力的です。
例えば、リフォーム業の場合、今までは顧客に図面での説明がメインでした。
進んでいる会社であれば3Dのモデリングの提案があったかも知れませんが、それでは現場に設置したイメージまでは伝えることが困難でした。
しかし、ARであれば現場とCGが組み合わせるので、よりリアルな提示が可能です。
その結果として、営業が動きやすくなり、仕事を取りやすくもなるのです。
人手不足解消にも繋がる
ARは人手不足解消にも繋がります。
建築業界はどちらかというと人気の振るわないため、労働者の確保が簡単ではありません。
「3K職場」とも呼ばれる業界の代表格が建築業界であるほどだからです。
しかし、ARによって作業効率が上がれば、労働者の総労働量が減り、労務負荷の軽減が狙えます。
その結果として、人手不足解消にも繋がり得るのです。
業界のイメージアップに繋がる
ARの導入は業界のイメージアップに繋がります。
建設業はITの導入が比較的遅い業界です。これはイメージダウンに繋がります。
他業界の人の目には「時代遅れ」に見え得るからです。
しかし、ARを取り入れるならば、ITの活用が他業界の人にも見えるようになり、イメージアップが狙えます。
ARの活用について
それでは、ARの建築分野にはどのような活用例があるのでしょうか。
具体例を挙げてみましょう。
- 住宅の施工後のシミュレーション
- リフォーム現場の施工後のシミュレーション
- 工事進捗の確認
- 図面通りに出来ているかの確認
順番に解説します。
住宅の施工後のシミュレーション
住宅の施工後のシミュレーションがARにはできます。
確かに、CGのシミュレーションは今までもありました。
しかし、それは3Dパースが主流であり、実際の土地に建った時のイメージには繋がりにくいものでした。
しかし、ARは現実空間を取り込んだ映像が作れます。より高精度のシミュレーションが可能なのです。
リフォーム現場の施工後のシミュレーション
リフォーム現場の施工後にシミュレーションも可能です。
これも住宅にシミュレーションと同様に、現実空間にリフォーム後を重ね合わせることができるからです。
例えば、玄関アプローチ部分に手摺りを設置する場合などは、手摺りの設置後のイメージをリアルに施主に見せられます。
この説得力は大きいです。
工事進捗の確認
工事進捗の確認も可能です。
現場の状況と工程表を照らし合わせ、その通りに出来ているかのチェックができるからです。
工事進捗の管理精度が上がると、顧客満足度アップにも繋がります。会社としての強みにもなり得るのです。
図面通りに出来ているかの確認
図面通りに出来ているかの確認にも効果を発揮します。
「図面通りに作る」ことは基本中の基本ではあるのですが、工事は「人の作業」であるため、必ずミスが無いとは言い切れません。
そのために仕上がった部分の図面との照合と確認が必要なのですが、この場面でもARで仕上がりを投影すれば確認は容易です。
仮に間違いがあったとしても、素早いフィードバックが可能。ミスの補正も素早くできるのです。
まとめ
ARについて次の点を解説しました。
- ARとは何か
- ARのメリットとは
- ARの活用について
非常にメリットに富んだ技術であることは分かったことと思います。
また、建築技術に使える点も理解できたことでしょう。
ともかくとして、現段階でも建設業への応用が期待できて、今後もレベルアップが望める技術です。
他社に遅れを取らないためにも、導入の前向きな検討を推奨します。
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