Column コラム

人手不足が深刻な施工管理業務…人を集めて育てるには?

2022.08.08

コラム

建築業は人手不足と言われています。

その中でも施工管理業務は人手が足りておらず、設計などと比較して志望者が多いとは言えない状態です。

本記事では施工管理業務に人が集まりにくい理由や、集めるための対策などを解説します。

施工管理に携わる人は、建設業を営む上で必要不可欠な人材です。

若手を集めて育て、会社を成長させましょう。

建築業界は人手不足が続いている

施工管理業務に限らず、建設業は慢性的な人手不足に陥っています。

そもそも日本が少子高齢化であり若年層の人口が減っているということや、建設業界にはいまだに3K(きつい・汚い・危険)のイメージがついていて若者が敬遠しがちなことなど、さまざまな原因があります。

働き方の構造的な改革が難しいというのもひとつの理由です。

建設業は協力業者が非常に多く、沢山の企業が足並みを揃えなくてはならないため、自分の会社だけを改革するのが難しいという現状があります。

施工管理は特に人手不足が顕著

施工管理は設計などと比べて、特に人手不足が顕著です

理由は人によってさまざまですが、主な理由として上げられやすいのは以下の通りです。

  • 若者にとって大変そうというイメージがある
  • 経験が重要な世界であるため若手の居場所を確保しにくい
  • 待遇が悪いと思われがちである

若者にとって大変そうというイメージがある

施工管理の業務は若者にとって大変そうというイメージがあります。

建設業に特別詳しくなかったとしても、町を歩けば土日に稼働している工事現場や、深夜に作業をしている姿を見かけることになります。

また、建築業の現場は多くが屋外です。夏は暑く冬は寒いため、気候の厳しさが影響します。

もちろん、建設業にとってこれは仕方のないことです。

しかし、少なくとも楽な仕事だというイメージは持たれないでしょう。

経験が重要な世界であるため若手の居場所を確保しにくい

施工管理の世界は、はっきり言って新人に対してあまり居心地の良い世界ではありません。

座学やセンスが問われる設計の世界と違い、施工管理は経験と人との繋がりが物を言います。

当然ですが若手の新人はどちらも持っていないため、どうしても年上のベテランに比べて動きが悪くなってしまいます。

本人が悩んでいるだけであれば、周りがフォローを行えば段々と育っていきます。

しかし、人によっては、「お前ではだめだ、ベテランじゃないと」などと口に出してしまうことがあるのも現実です。

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自分の会社だけであれば指導もできますが、無数にいる協力会社の人まで指導するのは現実的ではありません。

待遇が悪いと思われがちである

施工管理の仕事は、待遇が悪いと思われがちです。

正確に言うと、労力に対して対価が釣り合っていないと思われています。

上記のトピックで記載した通り、施工管理の仕事が大変であるのは建設業の人間でなくても知る機会があります。

そのため「どれだけ大変なのか」はイメージしやすいですが、反面「それに見合うだけの対価がある」というイメージは持たれていません。

これは基本給に限った話ではなく、残業代や深夜手当などの各種手当や代休などの待遇も含みます。

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施工管理は現場仕事であると同時に、資格仕事でもあります。
施工管理技士の資格取得に対し、勉強の時間や試験費用、所持している場合の給与アップなどが揃っているかどうかを考えると、割に合わないと考える人は多いです。

施工管理の従業員を増やすために

施工管理の人手を確保するためには、下記のようなことを会社主導で行うことです。

  • 給与・休日を保証する
  • 若手と一緒に成長するという意識を持つ
  • 顧客との妥協点を探る

建築業は突き詰めると特定の顧客が存在している仕事であり、納期に合わせようとするとどうしても、無理をしなければならない場面や若手に勉強させる時間がないことがあります。

重要なのは「だから仕方がない」ではなく、「だからフォローを入れる」という方向に舵を切ることです。

自分は大切に扱われると感じられれば、人材は集まるものです。

給与・休日を保証する

給与や休日などの待遇を良くすることで、人材は集まるだけでなく引き留めることができます。

施工管理の仕事は物件ごとに規模が変わりますが、大切なポイントは変わりません。

そのため、どこかの会社で経験を積めば転職してもその経験を活かすことができます。

言い換えると施工管理業務が身についた人は、比較的転職に対して心理的抵抗が低いです。

注意

一方で「どこで働いても同じようなもの」という意識も持っています。

そのため他会社と待遇に差を付けることで、離職を防ぐことができ、若手にとってもキャリアの見本となります。

若手と一緒に成長するという意識を持つ

若手が居る場合は、皆で育てていく意識が重要です。

建築業界は比較的古い価値観が根強く残っており、「仕事は教わるものではなく目で見て盗むもの」「怒鳴られてしごかれて一人前になる」という人も少なくありません。

しかし業界を問わず、その価値観はもう若年層から消えています。

怒鳴られても自分のためなどとは思わず、ただ委縮していくだけであるためかえって離職を促進させてしまいます。

 若手は会社全体で見守ると同時に、協力業者にも会社の方針を伝えるなどして意識を共有しましよう。

協力が取り付けられなくても、場が荒れた際に上司が間に入るだけで、部下の心証は大きく変わります。

顧客との妥協点を探る

顧客との妥協点を探るのも、会社が行える人材確保の道です。

施工管理に当たる人間が無理をする原因は、最終的には顧客の要望する納期が決まっているからです。

客商売である以上「できない」と言いづらい点があるのは確かです。

ですが、常に顧客を優先して従業員を後回しにしていると、働き手はいなくなってしまいます。

仕事の納期や予算決定の際は、妥当性を重視して場合によっては断る勇気も持ちましょう。

【参考】会社の改革

平成建設という、沼津に本社を置く企業があります。

平成建設は現在高学歴の若者の憧れとなり、低い離職率を保ちながら成長を続けている企業です。

代表者である秋元久雄社長の思いは、端的に言うと「大工を再び憧れの職業にしたい」であり、実現のために異例とも思える改革を行っています。

それが以下の2つです。

  • 設計から若手の指導まですべてを引き受ける多能工の育成
  • 主要工程の自社集中化

つまり、設計・施工・指導などを部署で分けることなく、全員が何でもできる多能工になることを目指しているということです。

施工が自らできるということになると、協力会社の存在が半分不要になります。

依頼するのは資材の調達のみ。施工は自分達で行えるため、働き方は会社の自由に決められます。

こうすることでやりがいが生まれるわけですが、それと同時に平成建設は給与も高い水準を出しており、初任給は大手ゼネコンレベルとしています。

前述した通り施工が自分達でできるとなると、施工費用が浮くため、より従業員に資金を還元できるサイクルが発生します。

もちろん、改革を起こそうとしてもいきなり成功というわけにはいきません。

しかし、人材の確保やこれからの建設業のためには、従来のスタイルからの脱却が必要である。そして、脱却は可能であるという良いモデルケースと言えるでしょう。

まとめ

施工管理は建設業にとって必要不可欠な工程であるため、人材確保は確実に行いたいところです。

しかし、令和の現代において、放っておいても人材が勝手にやってくるとは思わない方が良いでしょう。

同じ業界内で従業員の取り合いを行っているのが現在の状況であり、より多くの人材を集めるには、何かしらの工夫を施して差をつけなくてはなりません。

従来の方法に従うのは簡単なことですが、簡単なことばかりやっていても人手は増えないことを意識してください。

そして、変化をおそれずに仕事をこなし、会社を成長させましょう。 

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