電気を見える化するスマートメーターで節電?主な機能とメリットを解説
2022.09.13
使用電力を計測する電力量計(アナログメーター)が、スマートメーターに移行しつつあります。
- 「スマートメーターとは?」
- 「スマートメーターにすることで得られるメリットは?」
- 「アナログメーターとどこが違うの?」
など、スマートメーターと聞いて、明確にイメージできる方は少ないのではないでしょうか。
このようなスマートメーターへの疑問を解決すべく概要や機能、メリットなどをわかりやすく解説しています。
今後、さらに普及していくスマートメーターへの理解を深めて、有効活用してください。
スマートメーターとは
スマートメーターとは、使用した電力をデジタル方式で計測する新しいタイプの電力量計です。
注目すべき点は通信機能。データの取得やリモート操作がリアルタイムで行えるようになりました。
2016年4月1日から電力の小売事業参入が全面的に自由化されました。電力の自由化は、アナログメーターからスマートメーターへの移行を後押しするきっかけとなりました。
経済産業省では2024年までに、国内全てにスマートメーターを導入する目標を掲げています。2020年3月末での普及台数は6,105万台です。
参考元:経済産業省「次世代スマートメーターに係る検討について」より
スマートメーターの機能
アナログメーターから進化したスマートメーターの主な機能について解説します。
デジタル通信が可能
スマートメーターにはデジタル方式で通信できる機能があります。デジタル通信によりリモートで自動検針します。
アナログメーターの場合、下図のように検針員がメーターに示された数値を入力する訪問検針を行っていました。
スマートメーターは各家庭を訪問することなくリモート操作でデータを取得できます。
出典:中部電力パワーグリッド「リモートによる計量値の把握」より
スマートメーターから得た情報は、リアルタイムでお客様のHEMS※やインターネット回線で確認できます。
受け取ったデータから電気をよく利用する時間帯などを把握できるため、効率的な節電対策が行えます。
※HEMS(Home Energy Management System)とは専用機器の設置により、モニター上で電力使用状況の数値を確認できる画期的なシステムです。
出典:中部電力パワーグリッド「使用量の把握」より
使用電力を30分ごとに計測
これまでのアナログメーターは、1ヶ月ごとの使用量を検針員が確認していました。
しかし、スマートメーターは30分単位で使用データを計測できるため、より詳細な電力の使用状況を把握できます。
出典:関西電力送配電「スマートメーターの主な機能」より
ブレーカーを搭載
これまでは契約アンペア以上の電力を使用した場合、室内のサービスブレーカーが落ちていました。電源の復旧には、手動でブレーカーを元に戻す必要があります。
スマートメーターも同様に使用電力がオーバーした場合には停電します。
しかし、停電が発生しても以前のようなブレーカー操作の必要はなく、10秒経過すれば自動的に電源が復旧するブレーカー機能を備えています。
スマートメーターを設置する4つのメリット
スマートメーターを設置する4つのメリットについて解説します。
スマートメーター4つのメリット①:リモート操作で自動検針
前述した通り、スマートメーターには通信機能があるので、リモート操作で読み取って、電力会社が検針する仕組みになっています。
そのため、従来のように各家庭を訪問して電力量計を確認する必要はありません。
スマートメーターの普及は、検針員の負担軽減や人件費削減などのメリットも生み出しました。
目視による検針は見間違えや入力ミスなどヒューマンエラーの原因となります。リモート操作ができるスマートメーターは人的ミスを減らし、検針日数を大幅に短縮できます。
スマートメーター4つのメリット②:契約アンペア数の変更手続きが簡単
スマートメーターの場合、契約アンペア数の変更が簡単に行えます。
例えば、引っ越しや使用家電が増えたなどの理由で契約アンペア数を変更する場合、アナログメーターでは分電盤内にあるアンペアブレーカーを交換する工事が必要でした。
スマートメーターの場合、この工事が不要です。電力会社に申し込むだけで容易に契約アンペア数を変更でき、工事に立ち会う必要もありません。
スマートメーター4つのメリット③:停電時に自動復旧
前述した通り、スマートメーターには停電時に自動復旧するブレーカー機能があります。
アナログメーターの場合、落ちたブレーカーを上げる操作が必要です。特に夜間の停電は、暗がりで復旧作業を行うため転倒などの危険を伴います。
スマートメーターの導入はこのようなリスクを削減し、スムーズに復旧を行えるメリットがあります。
スマートメーター4つのメリット④:使用電力の見える化で節電意識が高まる
スマートメーターを導入すると、HEMSやインターネットを通じて電力データを確認できます。
電力データの見える化で、電気をよく使う時間帯などをより細かく把握できるため節電意識が高まります。
特に昨今ではオンラインミーティングやリモートワークなどおうち時間が増えており、電気代を気にするご家庭も多いことでしょう。
使用電力の見える化は節電や省エネ意識の向上だけでなく、最適な電気料金プランの選択にも役立ちます。電力の使用状況を見直して節電につなげましょう。
スマートメーターにシフトする時期
スマートメーターに切り替わる時期について解説します。
スマートメーターへの変更時期①:有効期限が近づいたとき
アナログメーターの有効期限に合わせて、スマートメーターに切り替わります。
有効期限は、計量法第72条や計量法施行令第18条の規定により、最長で10年間と定められています。
スマートメーターは、住んでいる地域の電力会社が切り替えを担当するため、有効期限が近づいたら管轄の電力会社に問い合わせてみましょう。
スマートメーターへの変更時期②:情報発信サービスを利用するとき
2つ目の時期は、HEMSなどの情報発信サービスを利用するときです。利用するためには、スマートメーターの導入が必須です。
使用電力を管理するHEMSは、エネルギーの使用状況を細かくチェックできるため、効率的な節電だけではなく、電気の使用状況に合わせた料金プランの選択にも役立ちます。
スマートメーターへの変更時期③:電力会社を変更したとき
電気料金の見直しや電力の自由化により、電力会社を切り替える方が増えています。電力会社を変更するときには、スマートメーターが必要です。
アナログメーターを使用している場合には、管轄の電力会社によってスマートメーターへの取り替えが行われます。
各電力会社が導入手続きを全て行ってくれるため、特別な手続きは必要ありません。
スマートメーターへの変更時期④:自宅を建築するとき
自宅を建築するときにもスマートメーターが設置されます。
建築段階で地域の電力会社が電線引き込みの工事を行います。特別な申し込みをする必要もなく、スマートメーターが導入されます。
いずれのパターンについても、取り替え工事は原則的に下記の要領で実施されます。
- スマートメーター本体や工事費用は無料
- 基本的に立ち会い不要
- ほぼ停電もなく工事が完了
- 不在中でも工事可能
スマートメーターはまだまだ導入段階のシステムです。今後どのように我々の生活を変えていくのか注目したいポイントです。
まとめ
この記事では、スマートメーターについて解説してきました。
2014年から設置が開始された現行スマートメーターは、2024年度末には国内の全家庭に導入される予定です。
2024年以降には、さらに高度なサービスが利用できる次世代メーターへの置き換えも計画されています。
スマートメーターが省エネや節電への考え方を見直すきっかけになれば、高断熱住宅などの性能住宅も更に着目されるでしょう。
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