【建設業】工程表の書き方とは?書く際のポイントも解説
2023.06.30
- 「工程表を任されたけど書き方がわからない……」
- 「工程表を作成する際の注意点がわからない」
こんな悩みありませんか?
本記事では工程表の書き方や書く際のポイントを解説します。
最後までみることで完璧な工程表を作成できます。
この記事を最後まで読んで理想の工程表を書いてください。
目次
そもそも工程表とは
工程表とは、工事の着工から竣工までの細かな予定表のことです。
工程表がないと進捗状況がわからないため、現場の流れが上手くいきません。
工程表には、工事全体の「総合工程表」や工事ごとにわけた「細部工程表」、月や週ごとにわけた「月刊工程表」「週刊工程表」があります。
目的に合わせて工程表を作成し、共有します。
工程表の目的とは
工程表の目的は主に以下の2つです。
- 現場状況の把握
- タスク管理
現場状況の把握
現場状況の把握をするために工程表を作成します。
現場状況を把握すると、作業に遅れがないか、重複した危険作業がないかなどがわかります。
工事担当者だけが工程表を把握しているイメージですが、職人も工程表が必要です。
職人によっては、工程表に現場状況を書き込んで、次の工事の段取りをします。
理想は工事に携わる全ての方が工程表を持っている状況です。
タスク管理
タスク管理のために工程表が必要です。
担当者目線でいうと、来週はこの工事があるから、明日までに材料の段取りをするなどと仕事ができます。
職人目線でいうと次の工事には道具が必要なため、来週までに用意が必要といったように段取りできます。
工程表があることにより仕事のイメージができ、タスク管理できます。
工程表の種類
工程表の種類は以下のとおりです。
- バーチャート工程表
- ガントチャート工程表
- グラフ式工程表
- 出来高累計曲線
- ネットワーク工程表
バーチャート工程表
バーチャート工程表は建設現場でよく使われる工程表の形式です。
縦軸は作業項目、横軸は日付で、各項目の日数を棒状で記載します。
各作業がいつ始まり、どのくらいかかり、いつ完了するか一目でわかる特徴があります。
バーチャート工程表のメリットは、構成が簡単で作成が簡単なことです。
また、作業のスケジュールが把握しやすいこともメリットです。
デメリットとしては、作業の進捗管理がしづらく、作業ごとの関連性が把握しづらいことです。
ガントチャート工程表
ガントチャート工程表はバーチャート工程表と似ていますが、横軸は日付ではなく進捗率を記載している特徴があります。
メリットは複数の作業を並行して進めている現場でも、進捗を把握しやすいのがメリットです。
デメリットは、各作業の工数がわかりにくいことや作業ごとの関連性を把握しづらいことです。
グラフ式工程表
グラフ式工程表はバーチャート工程表とガントチャート工程表の特徴を組み合わせた工程表です。
縦軸は進捗率、横軸は日数となっていて、作業の予定日数と進捗率が同時にわかる特徴があります。
メリットはどの作業が遅れていて、その影響でどの作業に影響があるかわかることです。
出来高累計曲線
出来高累計曲線は建築工事の現場でよく使われ、工程管理曲線やバナナ曲線、S字カーブなどとも呼ばれます。
工事全体の進捗状況を把握するために使われ、縦軸は進捗率、横軸は日付を記載します。
メリットは上方許容限界曲線・下方許容限界曲線も記入するため、スケジュールに対する全体の進捗状況を許容範囲とともに一目で確認できることです。
作業一つひとつの進捗は記載しないため確認できないことがデメリットです。
ネットワーク工程表
ネットワーク工程表とは作業間の関連性を「◯」と「→」の記号を使って表す工程表です。
各工事はアクティビティと呼ばれる「→」で作業順に示され、アクティビティの上には工事内容、下には工期を記入します。
ネットワーク工程表は工数の多い現場や先の作業が終了しないと次の作業に着手できない工事で使われます。
メリットは作業ごとの関連性や流れがわかりやすく、優先すべき作業や同時進行できる作業がわかることです。
デメリットは専門知識がないとネットワーク工程表が作成できないことです。
工程表の書き方
工程表の書き方は以下のとおりです。
- 施工手順を決める
- 施工期間を決める
- 工事人員を決める
- 工程表の種類を決める
- 内容を工程表に書き込む
施工手順を決める
最初に工事を洗い出します。
工事ごとに作業内容を把握し、細かく作業内容を書き出します。
作業内容が曖昧な状態だと、工程表を作成できません。
時間をかけてでも、抜けがないように洗い出しましょう。
洗い出したら、どのように工事をするか施工手順を決めます。
施工期間を決める
次に施工期間を決めます。
作業完了までに必要な期間を見積もり、適切な施工期間を設けましょう。
注意点としては、施工期間をカツカツにしないことです。
工事現場は常に変動的なので、遅れが発生する可能性は十分にあります。
イメージが掴めない方は職人に相談するとよいでしょう。
工事人員を決める
次に工事人員を決めます。
どの工事に何人必要かを細かく決めるのがポイントです。
同時に工事を行う場合は、道具やレンタル設備の兼ね合いがあるため、職人に確認しましょう。
ゆとりをもった工事人員にするのがポイントです。
工程表の種類を決める
次にどの工程表の種類を使うか決めます。
各作業の進捗を把握したい場合は、ガントチャート工程表、スケジュールを管理したい場合はバーチャート工程表など、工事の目的に合わせて工程表の種類を決めましょう。
内容を工程表に書き込む
最後に工程表に内容を書き込みます。
書き込む際の注意点は洗い出した工事を抜けなく書き込むことです。
洗い出しをしっかりと行っても、書き込む際に抜けがあったら意味がありません。
書き込んだあと、他の担当者にも確認してもらうと、ダブルチェックでミスが防げます。
工程表を書く際のポイント
工程表を書く際のポイントは以下のとおりです。
- 目的に合った工程表を選ぶ
- ゆとりをもって工事期間を設定する
- 情報を詰め込みすぎない
目的に合った工程表を選ぶ
目的に合った工程表を選ぶことが重要です。
工事を細かく洗い出し、時間をかけて工程表を作成しても、工事の目的にあっていなければ、意味がありません。
工程表の種類は以下のとおりです。
- バーチャート工程表
- ガントチャート工程表
- グラフ式工程表
- 出来高累計曲線
- ネットワーク工程表
どの工程表に当てはまればわからない方は職人に聞くとよいでしょう。
経験値が豊富なため、適切な回答をしてくれます。
ゆとりをもって工事期間を設定する
ゆとりをもって工事期間を設定すると、質の高い工程表ができます。
工事を詰めすぎて、ゆとりがないと焦りから事故が起きやすい現場になります。
ゆとりをもった工事期間は安全と現場を円滑に回すために必要です。
情報を詰め込みすぎない
工程表を書く際は情報を詰め込みすぎないようにしましょう。
必要だと思い、情報を詰め込みすぎるとかえって見づらい工程表になります。
どうしても情報を入れたい場合は備考欄を設けて、そこへ記入しましょう。
会社によっては工程表をわけて作成していました。
また、大きな文字で濃いテイストで工程表を作成すると職人からの評価が上がります。
まとめ
本記事では工程表の書き方と書く際のポイントを解説しました。
工程表とは、工事の着工から竣工までの細かな予定表のことです。
工程表にはさまざまな種類があるので、工事によって適切な工程表を使いましょう。
この記事を参考に工程表を作成し、現場で活用してください。
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