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リフォーム会社の粗利とは?|粗利の計算方法と粗利管理の目的

2021.12.09

コラム

リフォーム会社の社長にとって、生産性を高めることは重要な経営課題のひとつです。

そこで生産性を高める上では、営業マン1人あたりの粗利益が非常に重要になります。

そのため、1人あたりの粗利益はどの位を目指すのか、という目標設定が欠かせません

本記事では、リフォーム会社の適正な粗利益や粗利益の計算方法、粗利管理の目的などについて紹介します。

リフォーム会社の適正な粗利とは?

皆様がご存知の通り粗利益(粗利)とは、売り上げ総利益のことをいい、売上高から売上原価を差し引いたものです。

リフォーム業者であれば、売り上げから木建材・住宅設備機器などの資材の購入費や、工務店、下請け業者の職人へ支払う手間賃(人件費)などを差し引いた金額のことを粗利益(粗利)といいます。

よって粗利の計算方法は次のようになります。

粗利益(粗利)=売上高-売上原価(木建材・住宅設備等の購入費+職人の人件費)

 リフォーム会社の粗利益(粗利)の設定

リフォーム業者が社員に給料を支払い、安定した経営を続けていくためには、適正な粗利益を確保する必要があります。

もし、適正な粗利が確保できない状態(赤字)が続けば、やがて倒産してしまうことになります。

すなわち会社経営では、企業がどれくらい粗利を確保していくのか目標を定めることがとても重要です。

リフォーム業者の適正な粗利益率「(粗利益÷売上高)×100」は会社の規模によって異なり、一般的に会社規模が大きくなるほど高くなります。

リフォーム会社の具体的な目標設定

大手のリフォーム会社の場合は30%以上、中小のリフォーム会社の場合は25%以上といわれていますが、万が一これを下回るようになれば、経営的に厳しい状況だといえます。

したがって、大手リフォーム会社の場合は、100万円の工事であれば30万円、500万円の工事であれば150万円の粗利を常に確保する必要があります。

しかし、大手リフォーム会社であっても、常に30%以上の粗利益率を確保している業者はそれほど多くはありません

リフォーム会社では値引きが致命的になる・・?

リフォーム会社の社員の中には、「こんなに利益を貰っているのなら少しくらい値引きをしても大丈夫だろう」と思っている人も少なくないようです。

その場合は、顧客から値引きを要求されると安易に値引きしてしまうことにもなりかねません。

これは会社にとって非常に危険な状態だといえます。

適正な粗利を確保するためには?

社員に安易に値引きをさせないためには、粗利益(粗利)は「儲け」ではないことを社員にきちんと理解してもらうことが大切です。

利益には次の5つがあります。

  • 粗利益(売上利益):
    売上高から売上原価を差し引いたもの
  • 営業利益:
    粗利益から販売費および一般管理費(販管費)を差し引いたもの
  • 経常利益:
    営業利益に営業外収益・営業外費用を加えたもの
  • 税引前当期純利益:
    経常利益に特別利益・特別損失を加えたもの
  • 当期純利益:
    税引前当期純利益から法人税や住民税などを差し引いたもの

粗利と「儲け」は別物

リフォーム会社においては粗利益率は30%前後であっても、ここから従業員の給料、事務所の賃料、広告宣伝費、車両費、通信費、水道光熱費などの経費を引いた営業利益率「(営業利益÷売上高)×100」は5%以上あれば良い方で、1%から3%程度の会社も決して少なくありません

そして営業利益率が10%近くあれば、業界トップクラスと呼ばれるほどです。

したがって、見積もり金額が100万円のリフォーム工事の営業利益は、1~5万円程度なので、営業マンが5万円の値引きをした場合には、営業利益は0円か赤字になってしまいます。

こうしたことはリフォーム会社の営業マンにも意外と知られていません。

社員への「教育」は重要

営業利益を出すためには売上を伸ばしていけば良いのですが、これ以上売り上げを伸ばすのが難しいという場合には、粗利益率を高めるか、販売費および一般管理費を減らさなければなりません。

中には元から目標とする粗利の設定が低いケースもあるので、定期的に粗利益率の見直しが必要です。

社員にはこうしたことをきちんと理解させておくことが大切になります。

粗利の目標設定はもっと重要

一方、社員の売上目標は明確になっていても、粗利や粗利益率の目標が明確になっていないことは比較的多くのリフォーム会社に見られます。

実際にリフォーム会社の社員に個人の売上目標を聞いた場合にはすぐにでも回答することができたとしても、粗利目標は即答できないということは良くあることです。

この様な場合には、社員が忙しく働いた割には会社の業績が上がらないということにもなりかねないので注意が必要です。

粗利管理の目的

住宅リフォームでは、契約時の予定粗利益率は高かったものの、完工時には粗利益率が下がってしまうことがあります。

これは見積書に工事の見落としがあった、工事中にやり直し工事が発生したなどの業務ミスが原因で想定外の工事が発生したことによるものがほとんどです。

したがって案件ごとの粗利をリアルタイムで確認することが必要になると共に、その都度具体的な再発防止対策を講じることが大切です。

粗利益率が上がらない原因を知る

また、思うように粗利益率が上がらないのであれば、その原因を追究して自社のウイークポイントを知ることが必要になります。

粗利益率が上がらない原因として考えられるのは以下の点があります。

  • そもそも粗利益率の設定が低い(見直しが行われていない)
  • 営業マンの売上目標に対する意識はあっても、粗利益目標に対する意識が低い
  • 粗利益率をチェックする仕組みがない
  • 施工を下請け業者に丸投げしている
  • 仕入れルートの見直しが行われていない
  • 営業マンが安易に値引きを行っている など

このように粗利を管理していくことで、様々な経営課題が浮き彫りになってきます。

そして自社が粗利率を落とすのは提案時なのか、成約時なのか、施工時なのかも明確になります。

1件当たりの粗利率から始めよう

まずは1件当たりの粗利率や個人の粗利率を見える化することが必要です。

粗利率を見える化して自社のウイークポイントを知ることによって、改善のための対策を講じることが可能になります。

自社の収益体質を強化するためにも、粗利管理をしっかりと行うようにしましょう。

まとめ

リフォーム会社の中には、売上高は高いものの粗利益率が低い会社がある一方で、売上高は低くても高い粗利益率の会社もあります。

どちらの会社の方が、生産性が高いのかは明白で、生産性の低い会社は将来倒産するリスクが高いといえます。

したがって、リフォーム会社の経営者にとっては、粗利(粗利益率)の管理が非常に重要になります。

ある面では、売り上げの管理よりも粗利の管理の方が重要といえるでしょう。

ぜひ粗利益率に注目して、収益体質の強化をはかっていただければ幸いです。
 

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