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原価管理はPDCAサイクルを回すことで上手くいく|具体的な方法を徹底解説

2022.12.29

コラム

「原価管理ってどうやったら上手くいくんだろう……」こんな悩みはないですか?

本記事では原価管理のやり方を詳しく解説しています。

PDCAサイクルに当てはめて管理することで、原価管理を上手になりましょう。

そもそも原価管理とは

原価管理はPDCAサイクルを回すことで上手くいく|具体的な方法を徹底解説【画像①】

工事現場でいう原価管理とは、工事を行う際に発生する外注費や材料費など、原価にかかる費用を計算し管理することをいいます。

正しく工事原価管理を行うことにより、利益減少を防いだり、赤字を回避したりコストの改善をすることができます。

工事現場には「天候不良・労働災害による工事延期」や「追加工事」などのリスクが伴います。

頻繁に原価管理をしなければ、大きな損失を出す可能性があります。

原価管理の目的

原価管理の目的は金額の把握です。

金額を把握していないまま現場を進めてしまうと知らぬ間に赤字になっている可能性があります。

また、費用が抑えれる箇所でも通常通り予算を使ってしまっては黒字をキープすることが難しくなってきます。

工事は工事開始前に現場で使える金額が決まるので、常に原価管理をし赤字を出さないことが大事になってきます。

原価管理のメリット

原価管理のメリットは以下の2つです。

  • コストの削減
  • 損益分岐点の把握
原価管理のメリット①:コストの削減

原価を構成する内容を見て、どこに無駄があるかがわかり、経費の削減をすることができます。

そうすることで利益率の向上につながります。

元々の工事金額は同じでも、必要のないコストを減らすことができれば工事の利益として残ります。

小さなことでもよいのでコスト削減することで結果が残り、会社でも共有できるので徹底しましょう。

原価管理のメリット②:損益分岐点の把握

損益分岐点とは、利益が出るか損失が出るかが分かれるボーダーラインのことです。

この損益分岐点を把握できれば、どれくらい利益が出るか分かるため、原価管理も行いやすくなります。

また、利益に結びつきにくい工事から、撤退するときの判断基準としても採用することもあります。

原価管理をして損益分岐点を把握しておけば、引き際も見極められることは大きな強みです。

現場工事を受けるにあたり、損益分岐点を知っておかないと、どの時点から利益が発生しているのか把握することができません。

損益分岐点を知っていれば、戦略的な工事の受注計画も立てられますから、将来的な利益も期待されます。

原価管理の課題

原価管理の課題は以下の2つがあげられます。

  • 手作業のため負担が大きい
  • 工事費用の構成が複雑
原価管理の課題①:手作業のため負担が大きい

原価管理は手作業で行うことが多いです。

見積もりなどをエクセルで管理しているので、多重入力となってしまい担当者の負担が増えてしまいます。

正確な原価管理を行うには、労務費や材料費など詳細に計算する必要があります。

そのため担当者の業務が増えてしまい、他の業務に費やす時間が短くなってしまいます。

原価管理の課題②:工事費用の構成が複雑

情報管理が複雑なため、原価管理のための情報を正確に把握しようとすると、時間がかかりすぎてしまいます。

なぜなら建設業の工事費の構成は、「工事原価」「純工事費」「直接工事費」「共通仮設費」など多岐にわたるからです。

構成を細かく分けることで原価管理に正確性がでますがその分手間がかかります。

PDCAサイクルを活用した原価管理

原価管理はPDCAサイクルを回すことで上手くいく|具体的な方法を徹底解説【画像②】

PDCAサイクルを回すことで現状について正確に把握することができます。

正確に把握することにより適切な分析や材料費の見直しなどをすることができます。

PDCAサイクルとは

PDCAとは、業務の品質や効率を高めることを目的とした業務管理手法の1つです。

業務上のプロセスを4つに分けて実行することにより、業務品質や効率の向上を図ることができます。

PDCAの4つのステップはそれぞれ下記のような意味を持ちます。

  1. Plan:計画
  2. Do:実行
  3. Check:評価
  4. Action:改善
1.Plan:計画

「Plan」では、これから実行する計画の立案を行います。

最初に目標を定め、目標を実現するための手法や評価方法などを決定します。

計画のポイントとなるのは2つあります。

5W1H(誰が・何を・なぜ・どれほど・いつまでに・どのように)の明確化と、現実的な目標設定です。

計画の精度を高めるためには、背景となるデータ収集や仮説の策定なども必要です。

2.Do:実行

「Do」では、計画を実行します。ここで注意したいのが実行してほかっておかないことです。

Checkの段階で、実行した内容を客観的に評価できるように、必要なデータを記録しておきましょう。

記録がないと評価にいけません。

ここでの記録は、いくつかの指標を選んで数値化しておくと評価者の主観が入り込まず、客観的な評価を下すことができます。

3.Check:評価

「Check」では、実行した結果を評価します。

数値を用いた、具体的な評価行うとよいでしょう。

一見、数値化できないような項目でも、Checkの精度が高いほど、Actionにおける改善効果も期待できます。

4.Action/改善

「Action」では、目標達成を実現する、もしくはさらに高い成果を生み出すために活動内容を改善します。

改善点がまとまったら、Planに戻って改善点を取り入れた新たな計画を策定します。

PDCAサイクルはこのサイクルを繰り返すことです。

Plan:原価の管理

原価管理における「Plan」では、物の製造にかかる目安の原価である標準原価の設定を行います。

物の製造にかかる原価の予想を立てるといってもいいでしょう。

建築業において想定される原価としては、主に以下のようなものがあげられます。

  • 労務費:
    ⇒賃金や手当など現場従業員にかかる費用
  • 外注費:
    ⇒下請けなど外部委託を行った際にかかる費用
  • 材料費:
    ⇒建物を建てるためにかかる費用
  • 経費:
    ⇒光熱費や保険料などでかかる費用

一般的な原価計算で扱う原価要素は「材料費」「労務費」「経費」の3つとなっていますが建設業ではここに「外注費」が加わり、4つで分類する必要があります。

標準価格の設定が適切でなければ想定した利益が得られずに損失に繋がってしまうため、過去の金額を確認したり詳しい方に聞いたりして可能な限り実際の原価とズレが生じない価格設定を行うことが重要です。

建築業では多くの物や人が関わって1つの建築物ができあがるため標準原価の設定は困難ですが、この計画段階がPDCAサイクルの起点となる重要な段階であるため可能な限り情報を集めて行うようにしましょう。

Do:原価の算出

原価管理における「Do」では、物の製造にかかった実際の原価である実際原価の算出をします。

原価の算出において重要なことは製造にかかった原価を1つ残らず正確に算出することです。

標準原価の設定を同様に実際原価の算出も正確に行えなければ次の「Check」で行うそれぞれの差異分析も正確に行うことができないので正確に行いましょう。

注意点としては資材の運搬にかかる費用や設備などの減価償却費、事務用の消耗品費なども含めて製造にかかった費用をもれなく原価として計上するようにしましょう。

Check:標準原価と実際原価の差異分析

原価管理における「Check」では、標準原価と実際原価の差異分析を行います。

「Plan」で設定した標準原価と「Do」で算出した実際価格を比べて、差が生じている場合はなぜ生じたのかといった原因まで分析しましょう。

差異分析を正確に行うことによってはじめて、この後の原価管理の見直しで適切な改善を実施できます。

PDCAサイクルは一度だけでなく継続的にサイクルを回すことでマネジメントの質を向上させていくフレームワークであるため、正確な差異分析を行い次第に差異を小さくしていくようにしましょう。

Action:原価管理の見直し

原価管理における「Action」では、これまでの過程に基づいて原価設定や製造工程の見直しを行います。

「Check」で行った原価の差異分析から標準原価の設定を見直したり、製造工程を見直すことで実際原価の改善を図ったりします。

具体的には材料の仕入れ先を再検討したり人員配置の見直しや生産性の向上を図ったりすることで、原価を最適化しながら改善を行うことが可能です。

課題や改善点をもとに、さらに次のPDCAサイクルにおいても効果測定が行えるような改善策を実施するようにしましょう。

まとめ

この記事では原価管理の方法を具体的に解説しました。

建設業の原価管理は難しいとされていますがPDCAサイクルを回すことで上手くいきます。

本記事を参考に原価管理をしてみてください。

 

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