Column コラム

【建設】知らないと損する原価管理と粗利の話

2022.11.21

コラム

会社を経営する上でお金は「大事」とはいつの時代でも聞く常套句ですよね。

 

しかし……

 

「何をどうやって管理すればいいのかわからない」

「数字を見ているだけで頭が痛くなってしまう」

「日々の業務でお金に手が回らない……。」

 

そんな人が多くいるのではかないでしょうか?

特に建設業界は他業界と比べて商習慣が特殊です。

そのためお金を管理する難易度が高くなっています。

 

たとえば飲食業の場合

 

80円の商品を100円で売ると20円の利益がでます。

 

計算例

100円(売上) ⁻ 80円(原価) = 20円(利益)

 

この場合、売れた時点で利益が確定します。

しかし建設業界は受注(売れた状態)から利益が確定するまでに期間があきます。

 

計算例

100円(受注金額) ⁻ 80円(工事原価) = 20円(利益)

 

売上に当たる受注金額は工事着手前に決まりますが、工事原価は工事完了後にしか確定しません。

そのため、工事期間が長くなればなるほど原価を把握するのに必要な期間が長くなります。

そして、その労力も増していくのです。

 

原価管理が複雑で難しい理由は

 

「業界の商習慣が理解しづらい」

「原価管理方法を知らない」

「管理が必要な期間が長い」

 

などが上げられると思います。

人は誰しも「知らないこと」「わからない」ことから避けようとするものです。

 

中学生時代を思い出してください。

誰だって数学の分厚い教科書なんて開きたくありません。

しかし、学生であればテストの点数が低くなるだけで済みますが社会ではそうはいかないのです。

 

知らないままでいるとお金はあなたから、お金の知識がある人へ流れていきます。

そうならないためにお金が回ってくる側になりたいと思いませんか?

 

この記事は下記の人に向けて書いています。

 

  1. 建設業界の原価管理を理解したい
  2. もっと会社の利益を上げたい
  3. 原価管理ができるようになりたい

 

あまり聞かない言葉が多く出てきますが、できる限りわかりやすい表現を使用します。

ぜひ読み進めていただいて原価管理でがきる会社経営者になりましょう!

原価管理を理解して粗利率を上げよう

原価管理とは

建設業界における原価管理は「工事原価管理」に当たります。

工事原価管理のポイントは

  1. 工事で発生する原価を把握する
  2. 所定の利益を上げるために支出を抑える

の2点になります。

 

建設業で発生する代表的な費用は下記になります。

  • 材料費
    ⇒工事をするために直接購入した素材などです。
  • 労務費
    ⇒実際に工事を行う技術者の賃金などです。
  • 経費
    ⇒材料費・労務費・外注費のいずれにも該当しない費用です。
  • 外注費
    ⇒工事を施工するときにその工程の一部を他の業者などに発注する費用です。

 

これらの費用を適切に管理し所定の利益を確保することが原価管理となります。

会社を存続するためには、「継続的に利益を出す」ことが最重要事項です。

 

粗利とは

 

売上高から売上原価を差し引いた売上総利益のことを「粗利」といいます。

 

これを建設業に置き換えると下記になります。

 

  • 売上高   ➡工事を受注した金額
  • 売上原価  ➡工事にかかった費用
  • 売上総利益 ➡粗利

 

この言葉を理解してください。

 

また粗利率とは売上高に対する売上総利益の割合です。

単位は%で表し、収益性を比較する指標になります。

 

粗利の計算方法

粗利・粗利率は下記の計算式で算出します。

 

粗利(売上総利益)

=工事を受注した金額(売上高)⁻工事で発生した原価(売上原価)

 

粗利率

=売上総利益÷売上高×100 

 

この計算方法をしっかり理解してください。

建設業の平均粗利率

2016年に国土交通省が調査した資料によると建設業の平均的な粗利率は24.96%になります。

【参考】建設関連業の経営分析

 

これを目安にして原価管理すると良いでしょう。

粗利率が低くなる理由

粗利率が低くなる理由として以下のことがあげられます。

 

  • 売上を重要視する
  • 受注金額が安く利益が出づらい
  • お金の流れを把握できていない
売上を重要視する

建設会社は売上金額を重要視しすぎる傾向があります。

 

理由として以下の2点があります。

  1. 自社の社員を暇にしたくないので、採算の検討が十分でない工事を受注
  2. 工事の利益が確定するのが工事完了後のため、目先の売上金額だけを見る 
受注金額が安く利益が出づらい

建設業は専門化・分業化に対応する多重下請け構造のため、下位業者になればなるほど利幅が少なくなる傾向があります。

 

お金の流れを把握できていない

中小企業の多くが人手不足のため、お金の流れを把握する体制が構築できていません。

 

粗利率を上げる方法

必要最低限の粗利額を算出する

自社にとって最低限必要な標準原価を算出し、それをベースに受注金額を取引相手と交渉する必要があります。

 

お金の流れを把握する仕組みを構築する

どんぶり勘定では粗利率を上げることはできません。

お金の流れを把握できる仕組みを作ることが最重要事項です。

仕組みができるまでは大変ですが、できてしまえば問題ありません。

 

値上げをする

取引相手との関係性を考えると値上げすることは中々難しいはずです。

しかし粗利率が低いと利益が出ない工事を続けていては、会社を存続できません。

 

会社の目的は「継続的な利益を残すこと」という原則を肝に命じてください。

ただ値上げするだけでは、逆に受注することが難しくなるだけなので「会社独自の強み」を作ることが大切です。

 

原価を抑える

無駄な原価が出ていないかチェックする必要があります。

  • 必要以上に材料を購入していないか
  • 工程や作業方法が最適なのか

改善し続けて少しでも無駄な費用を削減することが大切です。

 

お金をリアルタイムに把握する

工事ごとに原価や利益をリアルタイムで管理できる仕組みを導入する。

 

リアルタイム管理によって工事途中でも「現状のままで利益が出るかどうか」を把握できます。

把握することで、原価を抑える処置をしたり、お金が足りない分を取引相手に交渉する準備をする時間が作れます。

 

粗利率が高いメリット・低いデメリット

粗利率が高いメリット

会社にお金を残せる

会社の目的は利益を残すことです。

粗利率が高い工事をこなすことで会社に残るお金が多くなります。

 

お金が残ると

  • 人材投資
  • 設備投資
  • 利益剰余金

に回すことができます。

上記にお金を回すことができると売上の拡大と会社の発展につながります。

 

長期的に仕事を選べるようになる

粗利率が高い工事を多くこなせると仕事を選べるようになります。

仕事を選べると「割に合わない」お金が安い仕事をしなくすみます。

 

粗利率が低いデメリット

会社にお金が残らない

粗利率が低いと工事を多くこなしても利益が残りません。

 

利益が残らないとより多くの工事をこなす必要があります。

その結果、割に合わない工事もしなくてはいけなくなり、負のスパイラルにはまります。

 

原価管理を始めよう

工事原価管理方法

エクセルによる管理

エクセルを使用した原価管理は最も一般的な方法です。

Googleで「原価管理 エクセル」を検索すると様々な原価管理のファイルが無料で手に入ります。

そのエクセルに工事で発生した原価を入力し管理します。

 

自分なりにアレンジして使いやすくしたり、自分に合ったファイルを見つけたりできます。

お金を掛けずに手軽くできるのが大きな特徴です。

しかし属人性が高くなるのでできるできないの差が大きくなる問題点もあります。

 

担当者が変わった際に管理の更新が滞るケースもあります。

 

原価管理システムの導入

お金はかかりますが原価管理するソフトを導入する方法もあります。

エクセルと比較して、ファイルの管理が容易です。

 

さらに、複数ファイルの数値を統合するなど、使う人のスキルに頼らず効率的な管理が可能となります。

 

まとめ

今回は、原価管理や粗利の解説や建設業界特有の商習慣を解説しました。

会社を存続するために重要なのは「利益」を残すことです。

自分に合った原価管理方法を実践して利益が残る会社になりましょう。

 

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