工事写真台帳の作成方法|撮影や編集のコツも徹底解説
2023.01.03
「工事写真台帳ってどうやったらうまく作れるのだろう……」こんな悩みはありませんか?
工事写真台帳を始めて作成する時は右も左も分かりませんという方も多いのではないでしょうか。
本記事ではそんなあなたのために工事写真台帳の作成方法を具体的に解説しています。
さらに、撮影や編集のコツも解説しているので参考にしてみてください。
そもそも工事写真台帳とは
工事現場で工事が問題なく完了できたらを証明するために写真を撮影します。
工事写真台帳とはその写真を管理しているもののことです。
工事写真台帳に不具合があると最悪の場合、工事がやり直すになる可能性があるのでとても重要なものです。
工事写真台帳の役割
工事写真台帳の役割を以下にまとめました。
- 施工の証拠
- 検査の確認資料
- 使用材料の確認
- 見えない箇所の確認
工事写真台帳の役割①:施工の証拠
工事写真台帳は共通の是正をなくすことができます。
仮に施主から検査で是正が出たとします、工事写真がないと共通の是正と挙げられて仕事が増えます。
しかし、同じタイプの箇所で工事写真を残しておくと共通の是正ではなく単体の是正になり、仕事が楽になります。
ですのでこまめに工事写真を撮影しておくことをおすすめします。
工事写真台帳の役割②:検査の確認資料
施主検査では必ず工事写真台帳が必要になります。
工事の引き渡しのときにはもちろん必要ですが、施主検査のたびに工事写真台帳を見せることがあります。
その際に写真を少ししか撮影していないと工事担当者への信頼度がなくなり、検査がより厳しくなります。
自信を持って工事しているといえるためにも工事写真台帳を用意しておきましょう。
工事写真台帳の役割③:使用材料の確認
黒板の機能を使えば使用材料を細かく記載することができます。
きちんと使用材料を書き残しておけば、次の現場でも確認することができるので材料選定の手間が省けます。
工事写真台帳の役割④:見えない箇所の確認
工事写真台帳で一番重要なのは見えない箇所の写真です。
仮に撮り忘れた写真があっても見える箇所ならその場で施主に説明ができます。
しかし、見えない場所(壁の中やコンクリート寝巻き)はもう見ることができません。
最悪の場合、壁を破って確認することになるので見えない箇所の写真は多めに撮影しておきましょう。
工事写真台帳の作成方法
工事写真台帳の作り方を以下にまとめました。
- 写真撮影
- 写真編集
工事写真台帳の作り方①:写真撮影
施工開始から竣工までの期間で工事写真を撮影しましょう。
下記に工事写真の分類をまとめました。
- 着手前及び完成写真(既済部分写真等含む) 施工状況写真
- 安全管理写真
- 使用材料写真
- 品質管理写真
- 出来形管理写真
- 災害写真
- 事故写真
- その他(公害、環境、補償等)
引用:写真管理基準(案)
全体の写真とアップでも写真の2枚を撮影しておくとよいでしょう。
工事写真台帳の作り方②:写真編集
工事項目ごとに撮影した写真を集めて工事写真台帳にまとめます。
工事の順番によって写真を撮り忘れる可能性があるので付箋などでメモを残しておくと忘れを防げます。
工事写真台帳における撮影のコツ
工事写真台帳における撮影のコツを以下にまとめました。
- 不要なものが写り込んでないか
- スケールを当てる
- 1箇所につき全体写真と拡大写真の2枚
- 撮影位置を明記する
工事写真台帳の撮影のコツ①:不要なものが写り込んでないか
対象物の周りに不要なものが写り込まないか確認をしましょう。
よくある例として、
- 土のう袋
- 自分の足
- 資材
建築現場は基本的に暗いため写り込みの確認が難しいです。
暗い場合は仮設の証明を持ってくるかフラッシュをたいて撮影をしましょう。
1度写真を撮影して問題なければ工事写真を撮影しましょう。
工事写真台帳の撮影のコツ②:スケールを当てる
施工図に寸法の記載がある箇所はスケールを当てましょう。
仮にスリーブの位置が壁から500の位置にあるとします。
スケールを当てずに工事写真を撮影しても寸法がわからないためそれが正しいかわかりません。
ですので必ずスケールを当てて工事写真を撮影しましょう。
工事写真台帳の撮影のコツ②:1箇所につき全体写真と拡大写真の2枚
全体の写真のみだと詳細の箇所が分からず、拡大部分の写真のみだとどの箇所の写真かわかりません。
ですので全体と拡大の2枚を撮影すること不明確なことを明確にすることができます。
注意点としては、その日に大量に工事写真を撮影するとどれがどこの写真かわからなくなってしまうので早めに編集することが大事です。
工事写真台帳の撮影のコツ③:撮影位置を明確にする
「X3-Y2」というように明確に撮影位置を示しましょう。
撮影位置の記載がないと撮り忘れて違う場所で撮影したと感じがいされるので必ず記載しましょう。
また、何階の◯◯号室という風により明確に記載するようにしましょう。
現場に全体図を持ってくと位置を把握しやすいですよ。
工事写真台帳における編集のコツ
工事写真台帳における編集のコツを以下にまとめました。
- 撮影したらその日に必要情報を記載する
- 編集した後印刷して確認する
- アルバム形式で保存する
工事写真台帳の編集のコツ①:撮影したらその日に必要情報を記載する
どうしても他の作業で手につかない時はメモを残しましょう。
撮影した工事写真の情報は1日経てば忘れることがあります。
工事写真は常時行う仕事なので溜まるとどんどん辛くなります。
ですので隙間時間に必要情報を記入する癖をつけましょう。
工事写真台帳の編集のコツ②:編集した後印刷して確認する
工事写真を印刷し、目視で不備がないか確認しましょう。
基本的に工事写真台帳は印刷した紙で確認してもらいます。
データで不備がないように見えても印刷すると不備が確認できます。
たとえば、文字の大きさや黒板のずれなどがあります。
そうならないためにも印刷して確認しましょう。
工事写真台帳の編集のコツ③:アルバム形式で保存する
工事写真台帳はアルバム形式で管理しましょう。
アルバム形式だと見返したい工事場所を簡単に探すことができます。
工事写真台帳を作る方法
工事写真台帳を作る方法を以下にまとめました。
- 紙ベース
- エクセル
- 工事写真台帳作成ソフト・アプリの使用
工事写真台帳を作る方法①:紙ベース
工事写真の枚数が少ない場合は手作りの工事写真台帳が作れます。
パソコンやタブレットが不要なのがメリットですが、原本をなくしてしまうリスクもあるので保管をしっかりしましょう。
効率を考えるとエクセルやソフト等のがおすすめなので、パソコンやタブレットがある方はそちらで管理しましょう。
工事写真台帳を作る方法②:エクセル
工事写真台帳のテンプレートがあり、そこに画像を挿入すれば完成します。
テンプレートさえ持っておけばどの現場でも使えるので便利です。
画像サイズの変更も簡単にできるので操作性もよいです。
ただエクセルは写真編集ソフトではないので、細かな編集や調整ができないのがデメリットです。
工事写真台帳を作る方法③:工事写真台帳作成ソフト・アプリの使用
断トツで効率がよく、使い勝手が良いのが専用ソフトやアプリの使用です。
大きなメリットとして撮影写真をクラウド上に保管して時系列順に並び替えることができます。
クラウド上に保存のメリットは他の人と工事写真を共有できることです。
たとえば、工事場所ごとに工事写真担当者を分けても各々でアプリの操作ができるため、最後はファイルをまとめることができます。
専用アプリに平面図を挿入して、工事写真を撮影すれば工事場所が一発でわかるので施主に説明が簡単にできます。
また黒板もテンプレート保存ができるので時短に繋がります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は工事写真台帳の作成方法について解説しました。
撮影や編集のコツを駆使すればよい工事写真台帳が出来上がります。
本記事を参考に素晴らしい工事写真台帳を作成してくださいね。
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