工事写真のデータ保存は次の仕事への道標!雑な写真管理は顧客が離れていく原因に?
2022.05.02
膨大な量となる工事写真のデータ保存は、重要かつ大変です。
そのため、
- 「ひとまず、提出書類に必要な写真だけ確保できれば良い」
- 「後回しにしても、特に困ることはないだろう」
と、おろそかにしている人も多いでしょう。しかし、写真管理の杜撰さは顧客離れの原因になります。
本記事では工事写真の保存が重要である理由と、工事写真の保存のポイントを解説していきます。
ぜひ参考にして、工事写真の管理ができる企業を目指してください。
目次
工事写真は長期保存しておくことが大切
工事写真は、長期保存しておくことが重要です。
建築はいつ、どういったきっかけで「過去の状態の確認」が必要になるかわかりません。
対応するためには、写真のデータ保存が重要となります。
また、工事写真というと文字通り「工事中の写真」と思われることもありますが、重要な写真は施工時のものに限りません。
元々の現地の写真や竣工写真など、撮影されたデータは全てが大切な資料です。
工事写真は未来で必ず必要に
建物を建てれば、避けて通れないのが「建物の更新」です。
次のようなさまざまな理由で建物は手を加えられていきます。
- 定期メンテナンス
- 大規模修繕
- 増築
- 改築
- 用途変更 など
そのようなときに顧客がまず頼るのは、信頼があり建物のことを熟知している、「元の建物を建ててくれた会社」です。
しかし、工事写真が残っていなければ、顧客の要望への対応はぐんと難しくなってしまいます。
建物の更新に写真が必要な理由
建物の更新の際に重要なのは、現在の建物の状況把握です。
特に外から見ただけではわからない、各種設備や構造関係のことは、注意深く確認しなければいけません。
かといって確認のために、現状綺麗に仕上がっている部分を壊して、内部を見て回るわけにもいかないでしょう。
次なる工事のためには工事写真から、当時の具体的な施工状況を掴む必要があるのです。
写真が残っていなければどうなる?
結論から述べると、工事写真が残っていなくとも建物更新の工事は可能です。
しかし、その分だけ顧客の心は離れていきやすい、と考えてください。
当時の工事写真がない状況で更新を進める場合、次のような手段に頼らざるを得ません。
- 推測だけで工事計画を立てる
- 綺麗な部分を壊し、状況を確認したら修繕する
しかし、このような施工計画は、思わぬ追加工事やコスト増大の原因になり、結果として顧客の信頼は薄れていきます。
実は難しい工事写真のデータ保存
工事写真のデータ保存は、重要ですが困難な作業です。
保存作業そのものは特に難しくないため、「簡単にできる」「すぐに終わる」と思われがちですが、誤解です。
作業は簡単でも単純に作業量が膨大なため、後回しにしていると、作業を行う時間がどんどんかさんでいきます。
工事写真のデータ保存作業は、「簡単かつ時間がかかる」ものだと認識してください。
工事写真は膨大な量
工事写真のデータ保存は、膨大な量になるため時間がかかります。
- 建物が建つ前の現地の写真
- 施工に伴う各種検査の写真
- 施工状況の様子を写した写真
- 竣工後の写真 など
ひとつの物件に対して、撮影される写真は何枚もあります。
断続的にさまざまな写真が出てくるため、竣工を迎えるまで保存作業を完了できないというのも辛いポイントです。
工事写真の種類は沢山
工事写真は、さまざまな種類があります。
施工中の写真だけを見ても、その中には多数の工事と多様な工程があり、その都度写真が伴います。
工事写真はきちんと細分化すると、非常に多数の項目に分かれているのです。
この点も工事写真の保存を困難にしています。
常に同じ人が撮影していれば分けるのも多少楽ですが、現実として、その場で撮影できる人が撮る他ないため、管理はさらに難しくなります。
工事写真のデータ整理は後回しにされやすい
工事写真は撮影されて一定の時間が経つと、「用事が済んだ」とみなされ放置される場合があります。
工事写真が撮影される主な理由は、その場の状況の保存と、書類の提出のためです。
使うタイミングがごく限られており、工事完了まで繰り返し確認されるものではないため、他の仕事が優先され、写真の整理は後回しになりがちです。
工事写真のデータ保存のコツ
工事写真のデータ保存・整理のコツは以下の通りです。
- 保存場所の一元管理
- 写真のフォルダ分け整理
- 保存前の目視確認
- 自社に適した専用システムの導入
全てを実行できる環境を整えるのは、すぐには難しいでしょう。
しかし、これから先も会社を残していくためには、必要なことでもあります。
保存する場所を一元管理する
「撮影された写真は、どのようなものでも、とにかくここに保存すること」
そのような一元管理の場所を決定して周知徹底するだけでも、大きな一歩であると同時に、困難なことです。
「カメラでも個人のPCでも、どこかに保存しておけば、なくなることはないから」などという考えは、写真の一元管理において大きな妨げです。
必要なときに出てこない写真は、保存されていないのと変わりがありません。
可能であれば、どこからであってもアクセスできる共有の場所で管理し、随時各々が追加していくのが理想的です。
写真はフォルダで分けていく
工事写真の管理で重要なのは、フォルダなどにざっくりと分けたら、それ以上はもう何もしない事です。
デジタルカメラなどで写真を取った場合、写真のファイル名として数字などが割り当てられている場合が多いですが、ファイルの名前まで逐一変更していると、時間がいくらあっても足りません。
作業の効率化のためにも、フォルダの名前で分けられる程度に細分化したら、後はそこに追加していくだけにしておきましょう。
データ保存の前に目視確認をする
工事写真の最終的な保存場所を決定したら、作業を完了する前に、もう一度保存した写真を目視確認しましょう。
多くの場合、写真は目的に合わせて、数枚~数十枚一気に撮ってしまうものです。
そのため、保存作業も数十枚分一気に行うことになりますが、次のようなことがあります。
- 項目の違う写真が混ざっている
- デバイスの中に違う写真のデータが残っている
- データを取り違る など
目視確認と言っても、必ずしも一枚一枚つぶさに見ていく必要はなく、フォルダの表示方法を変更して、「特大アイコン」でざっと見る程度で十分です。数秒で済む作業であり、手間がかかることはありません。
可能であれば専用のシステムを導入する
工事写真のデータ管理に対して、専用のシステムを導入するのもコツの一つです。写真管理を目的として、いろいろと使いやすい機能が備わっているアプリ・システムがありますので、自社に合ったものを導入できれば効率よく写真を保存できます。
ただし、システムによってはコストがかかる場合もあります。
また、写真管理以外にも書類作成機能などが連動してついている場合もあり、「写真管理がしたいだけなのに、使用感が複雑だ」と感じる場合もあるかもしれません。
「面倒だ」「やりにくい」という感覚は、物の整理に当たって邪魔になるため、システム選びは慎重に行ってください。
まとめ
工事写真のデータ保存は、重要でありながら軽視されがちな作業です。
しかし、工事写真の扱いをおろそかにするということは、過去の工事で蓄積したデータをおろそかにする、ということでもあります。
それでは顧客が頼ってきたとき、十分に対応できず、信頼を損ねてしまいかねません。
写真の管理をきちんと行って、未来の顧客をしっかりと繋ぎとめられる会社を目指しましょう。
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