Column コラム

【建設業】総合工程表(全体工程表)とは?作成目的や作成手順を徹底解説

2023.07.11

コラム

  • 「総合工程表って現場に必要なのかな……」
  • 「総合工程表を作成していけど作り方がわからないや……」

こんな悩みや疑問はありませんか?

本記事では総合工程表の目的と併せて、作成方法と注意点について解説します。

最後まで読むと、総合工程表に詳しくなり、質の高い工程表を作成できます。

ぜひ参考にして現場に取り入れてみてください。

目次

そもそも総合工程表(全体工程表)とは?

【建設業】総合工程表(全体工程表)とは?作成目的や作成手順を徹底解説【画像①】

総合工程表とは工事着工から工事完了まで全て工事が記載されている工程表のことです。

総合工程表をもとに月間工程表や細部工程表など細かな工程表を作成することがあります。

現場全体の流れを確認するためにも総合工程表は工事現場において必要です。

総合工程表(全体工程表)の目的

総合工程表(全体工程表)の目的は以下の5つです。

  1. 工事の流れの把握
  2. タスク管理
  3. 安全管理
  4. 納期の厳守
  5. 工期の短縮
総合工程表(全体工程表)の目的①:工事の流れの把握

総合工程表は工事の流れを把握するのに必要です。

総合工程表がないと工事全体の流れがわからないので次の工事の段取りをすることができません。

また総合工程表がないと細かな工事調整ができないので工事の変動に対応できなくなります。

よって、総合工程表は工事の流れの把握に必要になります。

総合工程表(全体工程表)の目的②:タスク管理

総合工程表はタスク管理するために必要な工程表です。

総合工程表がないと工事着工から工事完了までのすべての期間でどんな工事があるかを把握することができません。

工事を把握できないと業者の段取り・材料の段取りをすることができません。

総合工程表がないとタスク管理をすることができないので現場が回らないです。

総合工程表(全体工程表)の目的③:安全管理

総合工程表を作成することで安全管理をすることができます。

総合工程表は工事内容と工事期間を可視化することができるので、危険な作業や重なった工事を発見することができます。

見つけたら工事調整ができ、日程を変更できるので事前に事故を防ぐことができます。

工程管理も重要ですが安全管理も同様に大事です。

総合工程表(全体工程表)の目的④:納期の厳守

総合工程表を活用することで納期を守ることができます。

総合工程表には工事着工から工事完了、さらに検査予定まで記載されています。

総合工程表を見ることにより、いつまでに工事を完了しないといけないか逆算をすることができるので納期を守ることができます。

建築現場において納期の厳守は絶対なのでゆとりをもって工事日程を決めましょう。

総合工程表(全体工程表)の目的⑤:工期の短縮

総合工程表の作成段階で工期の短縮をすることが可能です。

着工から工事完了までの工事を洗い出し、工程を組んでいく中で同時期、もしくは流れでできる工事が発生します。

そのような場合は元々設定していた工事日程より工事期間を早めることができるので工期の短縮につながります。

注意点としては工事期間を詰めすぎないことです。詰めすぎると現場の状況が変動した時に対応が難しくなるからです。

総合工程表(全体工程表)に使用する種類

【建設業】総合工程表(全体工程表)とは?作成目的や作成手順を徹底解説【画像②】

総合工程表(全体工程表)に使用する工程表は主に以下の3種類です。

  • ネットワーク工程表
  • バーチャート工程表
  • フローチャート工程表

ネットワーク工程表

ネットワーク工程表とは、番号や矢印等の記号で内容や日数を管理する工程表のことです。

メリットとしては、作業同士の相互関係が把握しやすいのでスムーズな現場管理ができます。

逆にデメリットとしては、表が特徴的なので慣れるまで時間がかかる場合があります。

バーチャート工程表

バーチャート工程表とは縦軸に作業内容、横軸に日付を入れる工程表のことです。

メリットとは、複雑な作業でも日程が可視化できるので確認が簡単なことです。

逆にデメリットは、作業同士の関連性が把握しにくいことがあります。

複雑な作業が多い工事現場はバーチャート工程表が向いています。

フローチャート工程表

フローチャート工程表は現場作業の流れを把握できる工程表のことです。

メリットとしては、工事の流れを把握でき、重要な工事は何か把握できることです。

逆にデメリットはフローチャート工程表には日程を入れる欄がないので細かなスケジュール管理には向きません。

総合工程表以外の工程表の種類

種類

総合工程表以外の工程表の種類は以下のとおりです。

  • 細部工程表
  • 週間工程表
  • 月間工程表

細部工程表

細部工程表とは、工事の特定の部分を表している工程表のことをいいます。

工事期間が短く、工事場所が狭いのに、業者の数が多い場合に使われる工程表です。

通常の工程表だと、情報が書ききれず、打ち合わせができないので、別途で細部工程表を作成します。

ポイントは備考欄を大きく設け、打ち合わせの際に意見を反映させることにより、スムーズに工事が進むことです。

週間工程表

週間工程表とは1〜3週間の短い工事に使用される工程表のことです。

月間工程表では書ききれないけど、必要な情報を伝えたい場合に作成します。

午前と午後の予定をわけて記載できるため、当日のイメージがつきやすく、打ち合わせもスムーズにこなせるのがメリットです。

会社によりますが、残工事や追加工事で週間工程表を使用します。

月間工程表

月間工程表とは、1ヶ月間を切り取った工程表のことです。

建設現場で工程表といえば、月間工程表のことをいいます。

月間工程表は定例の資料として使用され、2週間に1回のペースで更新されるのが主流です。

職人や担当者は月間工程表を確認して、工事の段取りを行います。

総合工程表(全体工程表)の作成手順

【建設業】総合工程表(全体工程表)とは?作成目的や作成手順を徹底解説【画像③】

総合工程表(全体工程表)の作成手順を以下に示します。

  1. 工事範囲の確認
  2. 大きな工事の拾い出し
  3. 設計図・施工図の確認
  4. 現場状況の確認
  5. お客さん・下請け業者との打ち合わせ
  6. 工程表の周知

1.工事範囲の確認

まずは工事範囲の確認を行います。

テナント工事は別か後工事はいつからか?などと工事範囲を確認します。

ここの確認作業で確認ミスがあると工事全体に悪影響が出るので何度も確認をしましょう。

2.大きな工事の拾い出し

次に大きな工事の拾い出しを行います。

大きな工事を拾うために参考にする資料を以下に示します。

  • 施工要領書
  • 施工検討会資料
  • 原価設定会議資料

主に上記の3つの資料を参考にして大きな工事の拾い出しをしましょう。

拾い出しが完了したら各工事に必要な工事日程を決めていきます。

この際の注意点としてはゆとりを持って工事日程を組むことです。

3.設計図・施工図の確認

次に設計図・施工図の確認をしていきます。

図面を確認する上で意識することは実際の工事状況をイメージすることです。

イメージする過程で先ほど決めた日程とおり工事が進むか確認しましょう。

修正があればこの段階で日程調整をします。

4.現場状況の確認

次に現場状況の確認をします。

現場状況の確認をする際に以下のことを確認してください。

  • 搬入ルートの確認
  • 材料置き場
  • 仮設事務所・仮設休憩所
  • 仮説電源の供給元

特に搬入ルートは交通ルールを守り、一般の方に迷惑をかけないようにしないといけないので真剣に考えましょう。

5.お客さん・下請け業者との打ち合わせ

お客さん・下請け業者と工程表をもとに打ち合わせを行いましょう。

作成した工程表をもとに工事の流れを説明します。

この際にお客さん・下請け業者から質問がくることがあるので必ずメモをしましょう。

打ち合わせが終わったらその日のうちに議事録と工程表をメールで送るとよいです。

6.工程表の周知

最後に作業員に工程表の周知をします。

作業員は現場のプロなので現場の流れを一番理解しています。

ですので相談も兼ねて工程表を見せながら打ち合わせをしましょう。

よくある例としてこちらが想定している工事期間との相違があるので指摘があったらしっかりと反映させましょう。

総合工程表(全体工程表)作成時の注意点

【建設業】総合工程表(全体工程表)とは?作成目的や作成手順を徹底解説【画像④】

総合工程表(全体工程表)の作成時の注意点は以下の3つです。

  1. 工程表の作成・修正に時間をかけすぎない
  2. 工程表の共有を行う
  3. 情報を詰め込みすぎない

工程表の作成・修正に時間をかけすぎない

工程表の作成・修正に時間をかけすぎると他の仕事ができなくなります。

同時期に行う仕事として以下のことがあります。

  • 下請け業者の段取り
  • 定例会時
  • 施工図作成

上記の大事な仕事がたくさんあります。

工程表作成・修正に時間をかけすぎていると他の仕事に支障がでるの気をつけましょう。

工程表の共有を行う

工程表を作成しても共有を行わなければ意味がありません。

少なくとも社内の方はいつでも見れる状況にしておきましょう。

また、修正があるたびに修正いた内容を伝える癖をつけるとよいでしょう。

情報を詰め込みすぎない

総合工程表を作成する上での注意点は、情報を詰め込みすぎないことです。

情報を詰め込みすぎると、かえって見づらい工程表になり、大事な情報が確認できないからです。

細かな情報は別で資料として作成し、添付すると職人や担当者に伝わります。

総合工程表を作成したら、他の担当者や職人に見やすいか判断してもらいましょう。

工程表は現場の暗い場所で確認することもあるため、濃く大きな字で作成するのが大切です。

総合工程表(全体工程表)の作成方法

【建設業】総合工程表(全体工程表)とは?作成目的や作成手順を徹底解説【画像⑤】

総合工程表(全体工程表)の作成方法は以下の3つがあります。

  • 手書き
  • エクセル
  • 専用ソフト

総合工程表(全体工程表)の作成方法①:手書き

総合工程表は手書きで書くことができます。

手書きのメリットはパソコンがない状態でも簡単に作成できることです。

逆にデメリットは作成時間がかかることとグラフなどの作成が難しいことです。

総合工程表(全体工程表)の作成方法②:エクセル

総合工程表はエクセルで書くことができます。

エクセルで書くメリットとしては、インターネットでテンプレートファイルを無料でダウンロードできるのでコストがかかりません。

逆にデメリットとしては、オンラインで共有機能がないので周知に支障がでる可能性があります。

総合工程表(全体工程表)の作成方法③:専用ソフト

総合工程表は専用ソフトを使用して作成することができます。

専用ソフトのメリットとしては工程表を作成するために開発されたソフトなので簡単に工程表を作成することができます。

また、オンライン上で簡単に工程表を共有できるのもメリットの一つです。

逆にデメリットとしては、専用ソフト導入にコストがかかることです。

まとめ【総合工程表(全体工程表)の目的を理解しましょう】

今回は総合工程表(全体工程表)の作成目的や作成手順について解説しました。

建築現場にとって総合工程表はとても大切な工程表です。

抜けのないように確認を繰り返して作成をしましょう。ぜひ、総合工程表を取り入れてよい現場を作りましょう。

 

SAKSAKとは?

デキる会社の経営を
カタチにしました

 

リフォーム統合管理システム「SAKSAK」はできる会社の経営管理をカタチにしたシステムです。SAKSAKを使うことで、次のような悩みを解消いただけます。

  • 粗利管理ができていない
  •  請求書の確認に時間と手間がかかる
  • 会社として顧客管理ができていない
  • 見積書作成は営業担当者の負担が大きい
  • 入金遅延や未入金・額の相違が多い  など

意外と、知られてはいませんがリフォーム業界20年という実績があるシステムです。SAKSAKを使って、利益率が5%アップした会社もあります。また、SAKSAKとともに上場した会社もあります。

次は、SAKSAKがあなたの会社をお手伝いする番です。まずは、どのようなシステムか、ご覧ください。

SAKSAKの活用シーンはこちら

 

導入事例集もありますので、こちらもご参考ください。

導入事例はこちら

無料プレゼント実施中

建築業、リフォーム業向けにすぐに使えるエクセル4種類のテンプレート(御見積書・工事請負契約書・工事台帳・工程表)を無料でプレゼントしております。

 

エクセル4種類の無料プレゼントはこちら

 

資料請求
はこちら

お問い合わせ・資料請求

TEL.078-393-8585

平日10時から17時(日祝定休)