Column コラム

脱炭素社会に向けて住宅建築業界が取り組むべきこと

2022.11.22

コラム

COP21でのパリ協定の採択によって、世界的にSDGsなど地球環境への取り組みが始まってきています。

「私たちの会社も何かしないといけないかな・・」と考えている経営者も多いのではないでしょうか?

 

日本の住宅建築の業界でも、2025年に新築建物で省エネ基準の適合を義務化するなど取り組みを発表しています。

そんな中で、工務店などはどのくらいの性能の住宅を建てればいいのでしょうか。

ここでは、日本の住宅建築業界の脱炭素への流れやこれからの住宅の省エネ性能について紹介していきます。

2025年からは省エネ基準を新築建物に義務付けに

ここでは住宅建築業界の中でも、大手ハウスメーカーなどのトップランナーではなく、工務店などの一般的な住宅業者に焦点を当てて説明していきます。

2022年現在の省エネ基準

まずは、住宅建築業界の2022年現在の省エネ基準についてです。

現在の住宅業者には、省エネ基準の把握と基準適合の説明義務が求められています。

2022年現在の住宅の省エネ基準は、2016年に定められた「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」(建築物省エネ法)を基に決められています。

評価方法は、①外皮性能基準の外皮平均熱貫流率(UA値)冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)②一次エネルギー消費量基準の2つの指標を基に評価されています。

表 1 2016年の省エネ基準(外皮性能基準)

大まかに説明すると、UA値は、主に冬期の寒さが住宅内に侵入することを防ぐための値(小さいほど良い)で、ηAC値は、主に夏期の暑さが住宅内に侵入することを防ぐための値(大きいほど良い)です。地域ごとに値が決められています。

一次エネルギー消費量基準は、基準仕様の住宅のエネルギー消費量(基準一次エネルギー消費量)と比べて、設計した住宅のエネルギー消費量(設計一次エネルギー消費量)を同じか若しくは少なくしてくださいという基準です。

そして住宅業者には、2021年4月からは建築士から建築主に対して省エネ基準に適合しているのかの説明義務があります。

2025年からの省エネ基準

2021年8月の時点の国土交通省の発表では、議論中ではありながらも2025年には現在の説明義務から適合義務に変更しようという動きがあります。

図 1 省エネ基準改定のロードマップ(国土交通資料から抜粋)

 

説明義務では、説明したうえで省エネ基準に適合しない住宅を建てることは可能です、ただ、適合義務になると省エネ基準に適合しない住宅は建てられなくなります。

現状と基準は変わりませんが、目標だった基準を義務の基準に変えていこうという流れになっています。

太陽光パネルの設置も義務化に?

同様の国土交通省の発表で太陽光発電設備についても議論されています。

太陽光発電設備の設置については、省エネに加えて太陽光発電でエネルギーを作って、より脱炭素社会の実現に近づいていくため、2030年を目途に目標が検討されています。

どのような目標なのかというと、2030年までに新築の60%に太陽光パネルの設置の目標が発表されています。どのような方法で60%の太陽光パネルの設置を達成するのかは公表されていませんが、省エネ基準適合と同様に条件を付けて義務化になる流れがあります。

住宅業者は、2030年を目途の太陽光パネルの設置も含めた住宅づくりが標準化されることを想定しなければいけません。

2030年からはもっと厳しい省エネ基準に

ここまで、現在から2025年までの話をしましたが、2030年にはさらに省エネ基準を強化することもロードマップに書かれています。

どうして強化する必要があるのかというと、2016年に決められた省エネ基準のUA値やηAC値では性能として不十分なのではないかという意見があるからです。

そこで2030年までの期間で①外皮性能基準の引き上げ②遅くても2030年には①の省エネ基準の適合義務化が議論されています。

それでは具体的にどこまで引き上げるのか?現在、上述の省エネ基準以外にも、厳しい順にZEHの基準、HEAT20のG2、G3の外皮性能基準があります。

2030までにZEHの基準まで省エネ基準を引き上げて、適合義務化にしようと議論が進んでいます。

住宅業者としては、今から10年以内に外皮性能の引き上げに対応した断熱方法や施工方法を検討しけないことになります。

目指すべき省エネ性能、ZEH

ここでは、外皮性能の引き上げが検討されているZEHについて説明します。

ZEHとは?

ZEHとは、ネットゼロエネルギーハウスの略で、消費するエネルギーが正味ゼロになる住宅のことです。

ZEHにも断熱基準があり、ゼロエネルギーを目指すために省エネ基準より高い外皮性能が求められています。

表 2 ZEHの外皮性能基準

東京など6地域のZEH基準のUA値は0.6です。

ゼロエネルギーを達成するために、省エネ基準のUA値0.87に比べてより強化された省エネ性能が求められます。

ZEHでは、基準一次エネルギー消費量に比べて消費するエネルギーが正味ゼロにすることを目標としており、外皮断熱性能の強化や高効率な設備によって20%以上の省エネをして、加えて太陽光発電などの創エネで80%以上のエネルギーを創ることでの実現が求められています。

まずは外皮断熱性能の強化と省エネ設備

住宅業者としては、外皮断熱性能の強化するための断熱方法と施工方法への対応をすること、高効率で省エネな設備や冷暖房・換気方法を取り入れることが求められます。

上で述べたように外皮断熱性能と高効率な設備で20%の省エネが求められます。

創エネに関しては、屋根に太陽光パネルを設置することで解決できるかもしれませんが、外皮断熱性能と高効率な設備は施工方法にも大きく影響します。

 

例えば、厚い断熱材に対応して床をネダレス工法にすることで、断熱材の固定方法を考えたりするなど、細かい対応が必要になります。

今までの施工方法ではZEH基準に対応できない、という住宅業者もあると思いますので、今のうちから対応を考えておく必要があります。

住宅業者などにおいては、まず自分たちが多く施工する地域の断熱区分と断熱性能を把握して、ZEH基準を達成するための断熱方法や施工方法、設備の選定を早めに考えておくべきです。

補助金も検討する

ZEHには、高効率の設備や創エネのための設備が必須になるため、住宅を建てるための費用が高くなります。

そこで住宅業者は、ZEH支援事業の補助金を施主さんに勧めて活用しながら住宅を建てることが重要になってきます。

特に創エネ設備の初期費用は、100万円を超えることが多く、大きな支出になります。後から費用が回収できるとはいえ、施主さんには費用出してもらうことになるため、補助金で支援することで信頼関係も築けると思います。

 

例として一般社団法人 環境共創イニシアチブでは住宅のZEH支援事業として60万~105万円の補助金を出しています。

60万円の補助が受けられれば、実質、太陽光パネル設置の費用が半額程度になるため、施主さんとしてはかなり助かるかと思います。発電した電力の売電による初期費用回収のプランも建てやすくなるので、メリットが多いです。

住宅でエネルギーを創る

ここでは、ZEHに必要な創エネ方法として、いくつかの設備を紹介します。

太陽光パネル

太陽光パネルは、太陽からの日射エネルギーで発電するための設備です。

日射が当たりやすい場所に設置するため、住宅の場合は屋根に設置することが多いです。

比較的導入しやすいシステムで、設備の価格も下がってきているため、代表的な創エネ方法になっています。

住宅業者は、必要な発電量と設置場所の確保を検討しながら設計する必要があります。

エネファーム

エネファームは、都市ガスやLPガスを使って電気をつくる設備です。

発電の際に発生する熱でお湯を沸かすことができるので、電気の消費に加えて給湯のためのエネルギーも削減できます。

給湯機も兼ねた設備なので、給湯器がエネルギーを創ってくれると考えれば、お得なイメージです。

住宅業者として対応することは、設置スペースを確保するくらいです。

エコボーイ

エコボーイは、灯油を使って電気をつくる設備です。

エネファーム同様に発電の熱を利用して給湯もでき、給湯のためのエネルギーも削減できます。

灯油タンクがあれば燃料を備蓄することもできるので、災害時にも使うことができるというメリットもあります。

北海道や北東北の場合は、灯油ストーブを使っている住宅が多いため、住宅に灯油タンクがある住宅も多いです。リフォームの際に灯油ストーブの再利用も含めて検討できることもメリットです。

住宅業者は、リフォームの場合はその家の既存の設備も考慮しながら創エネ設備を検討する必要があります。

まとめ

脱炭素社会に向けて住宅建築業界は、省エネ基準を徐々に強化していく流れです。

そのため、住宅業者も2030年まで変化に対応し続けることになります。

工務店などの住宅業者は、まずZEHの基準を目標に外皮断熱性能を確保することが必要です。

断熱性能を確保したうえで、施主さんのエネルギー需要や既存の設備も考慮しながら創エネ設備を検討することで脱炭素社会に向けた住宅づくりになります。

 

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