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住宅向けグリーンガード認証とは?室内空気環境が向上する認証について

2022.06.27

コラム

シックハウス症候群の原因として、室内の空気環境が注目されています。

肉眼では見えない室内空気は、無意識のうちに大量に体内へ取り込んでいます。健康に気を使い、食事や飲料水に気を配るのと同様に、空気の質にこだわることが大切です。

室内空気は屋外に比べ2〜10倍ほど汚染されています

最大の汚染源は建材や家具から放出される化学物質です。これらは健康に大きく影響を与え、シックハウス症候群や現代病などの原因となります。

この記事では、室内空気を守るための認証制度「住宅向けグリーンガード認証」について解説しています。

この認証制度は、シックハウス問題を解決する糸口になるかもしれません。

シックハウス問題への理解をさらに深めて、安心・安全な建物を提供しましょう。

住宅向けグリーンガード認証について

住宅向けグリーンガード認証とは、シックハウスの要因とされる室内空気に関する認証制度です。

シックハウスとは、その場にいるだけで目のチカチカや喉の痛みなどが起こり、その場から離れると症状が軽くなる家や建物のことです。

室内空気が化学物質などで汚染されて、そのような症状が現れます。

シックハウスについての相談件数はピーク時と比べると減少傾向にありますが、日本でのシックハウス問題はまだまだ解決していません。

有害な化学物質を低減させるグリーンガード認証制度について詳しく解説します。

グリーンガード認証とは

グリーンガード認証とは、揮発性有機化合物(VOC)の排出測定基準に基づいた室内空気環境を保護するための認証制度です。

日本より10年以上も早くシックハウス問題の解決に取り組んできた米国で生まれました。

室内空気環境を汚染する原因は、建材や家具が大半を占めます。

グリーンガード認証は建材や家具などの住環境を対象とした環境基準で、米国の第三者安全科学機関ULによって認証されます。

グリーンガード認証は、下記の基準により有害な化学物質の抑制を可能にします。

  • 住環境にある300種類以上のVOCに対して基準値を設定する

  • VOCの基準値を総量で表した総揮発性有機化合物量(TVOC)に上限を設定する

上記TVOC(300種類以上の物質)の設定により、厚生労働省の室内濃度指針13物質※1以外のVOCや新規の代替物質、未知のVOCにも対応することができます。

※1ホルムアルデヒド・アセトアルデヒド・トルエン・キシレン・エチルベンゼン・パラジクロロベンゼン・テトラデカン・クロルピリホス・フェノブカルブ・ダイアジノン・フタル酸ジ-n-ブチル・フタル酸ジ-2-エチルヘキシル

VOCの具体例

身近な場所で使用されているVOCについて紹介します。

VOCの種類 用途
ホルムアルデヒド 接着剤・防腐剤・塗料などの成分で合板や家具などに使用
トルエン・エチルベンゼン・キシレン 接着剤・塗料などの成分で樹脂や添加物を溶解して塗りやすくする役割
パラジクロロベンゼン 防臭剤や消臭剤として使用
スチレン 合成樹脂の原料、建材ではポリスチレン樹脂を主成分とした発泡プラスチック系の住宅用断熱材として使用
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル 可塑剤として建材・フィルムシート・接着剤・塗料・合皮などに使用
クロルピリホス 有機リン系の殺虫剤に含まれる物質で害虫駆除などに使用する。木材の防腐や防蟻対策としても塗布される
VOCは、人体の健康に悪影響を及ぼし、シックハウスやシックスクール、シックカー、シックビルディングなどの要因として問題になっています。
対象となる主な製品

グリーンガード認証の対象となる主要な製品には次のようなものがあります。

  • 家具

  • 建材

  • 床材

  • 壁材

  • 断熱材

  • 塗料

  • 照明

  • 接着剤

主要な製品の中から建築に関わるものをピックアップしました。

2020年10月時点で対象となる製品は36品目あり、1000の工場と56,000点以上の製品が認証されています。

住宅向けグリーンガード認証とは

住宅向けグリーンガード認証とは、グリーンガード認証と同様の認証基準で住宅の室内空気環境を直接測定する国際的な認証制度です。

日本の規制基準をパスしても、シックハウス症候群が発生しています。

住宅向けグリーンガード認証の試験プロセスは、以下の要領で実施されます。

  • VOC類やアルデヒド類などTVOC濃度を測定

  • 建材や部材を確認

  • 換気システム構成の目視検査

  • 室内の表面湿度や温度を測定

  • PM2.5やPM10などの粒子状物質の測定

  • 外壁の熱欠損を検査

上記からわかるようにTVOC濃度以外の項目も評価の対象となります。

住宅向けグリーンガードを取得するには、家全体を構成する建材や接着剤などから放散する化学物質を抑え、室内空気に放出されるVOC濃度を国際基準値以下に削減する改善策や工夫をすることが大切です。

日本の住宅会社として、パナソニック・ホームズ株式会社は住宅向けグリーンガード認証を2016年から6年連続で取得しています。

シックハウス対策として建設業ができること

住宅向けグリーンガード認証の取得は、少しハードルが高い印象もあります。

しかし、室内空気環境を良くするためのシックハウス対策は、これまでも多くの工務店が実施しています。

ここではシックハウス対策の一例を紹介します。

化学物質を抑えた建材を使用する

シックハウスへのひとつ目の対策は、VOC放散の可能性がある建材や部材を出来る限り用いずに家を建てることです。

健康住宅などはその一例でしょう。

厚生労働省が定める13物質が入っていない建材だけで家を建てることは困難ですが、化学物質を低減した建材は市場で販売されています。

例えば、ホルムアルデヒドの放散量に関しては、「F☆☆☆☆☆」という規格が建材に設けられています。

2003年に改正された建築基準法で制定されたもので、☆の数が多くなるほど放散量の少ない建材になります。

自然素材の建材を使用する

漆喰などの自然素材を上手く活用することもシックハウス対策に有効です。

漆喰は、調湿効果に優れているのでシックハウスの要因であるカビやダニの繁殖を抑える効果があります。

また、壁面を珪藻土にすれば、有害なホルムアルデヒドが吸着されて室内への放散を抑える効果があります。

自然素材などを研究してシックハウス対策を全面に押し出せば、工務店としてのアピールポイントになり、安心で安全な住宅の提供が行えます

さらに新たな顧客を引き寄せる効果が期待できるでしょう。

断熱効果を高めて結露を防止する

高い断熱性能は結露を防止し、ダニやカビの繁殖を予防する対策になります。

断熱性能が不十分だと、壁や窓ガラス周辺に結露が発生します。

カビは結露の水分やビニルクロス、壁材の塗料などをエサにして、どんどん増殖していきます。

結露の防止には、壁の表面温度を低下させない工夫が有効です。

例えば、壁の内側に断熱効果の高い建材を用いたり、窓にペアガラスを取り入れたりすることで断熱性能が向上します。

また、セルロースファイバーやウールブレス、炭化コルクなど自然素材から生まれた断熱材を用いれば、素材自体に調湿性能があるので結露の発生に有効的です。

換気や掃除も大事

このような対策に加えて、換気や掃除をこまめに行うことが大切です。

換気はVOCを外に排出し、掃除はダニやカビの要因であるハウスダスト対策になるので、お客様に換気と掃除の重要性を伝えることもしていきましょう。

家具や日用品にも化学物質は多く使用されています。化学物質の少ない商品の選び方を提供することもシックハウス対策といえるでしょう。

まとめ

住宅向けグリーンガード認証の概要と室内空気環境の重要性について解説してきました。

WHO(世界保健機関)においても、室内空気質の汚染が病気や死亡原因のひとつとして位置付けられています。

シックハウス症状の問題を抱える住宅でVOCを測定した結果、厚生労働省が定める13物質は全体のわずか5〜6%ほどでした。

その他は未知の化合物が多く、なかなか根本的な解決に至らないのが現状です。

シックハウスという言葉が一般化したように、室内にはまだまだ環境的な課題や問題が多くあります。

住宅向けグリーンガード認証への取り組みは、室内空気質の向上と室内環境の問題解決につながると期待されています。

 

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