リフォーム工事の工程表の作り方【リフォーム工事する方必見!】
2021.12.07
工事着工前に工程表を作成することは、工事の引き渡し日をしっかりと守るために不可欠な作業です。
そしてリフォーム工事においては単に工事中の現場を円滑に進めるためだけではなく、次のようなことを事前にお知らせするためのツールにもなります。
- お客様に対してもどんな職人がいつどんな作業を行うのか
- いつ頃生活に支障が生じるのか
- いつまでにどんな準備をしておく必要があるのか など
さらに会社の経営者や工事責任者も、工程表をチェックすることで現場の進捗状況を把握し、工事に遅れがないか、作業効率が良いかなどを確認することができます。
したがって新築工事ばかりでなくリフォーム工事においても、工程表は非常に重要なものといえます。
そこで本記事では、リフォームの工程表の作り方や工程表の種類について改めて紹介したいと思います。
目次
工程表とは
工程表とは工事のスケジュール表のことです。
全ての工程を具体的な日程に落とし込み、工程表に基づいてあらかじめ職人や材料の手配を行います。
また、工程表は作業を行う順番や工事日数などを考慮しながら工事着工前に作成します。
お客様の要望を踏まえた上で工期を定め、完成日から逆算してそれぞれの工事に必要な施工日数をあてはめていくのが一般的な作成方法です。
リフォーム工事は予定通りに工事が進まない・・
しかし、特にリフォーム工事の場合は、必ずしも当初の予定通りに工事が進むとは限りません。
不測の事態や、事前の調査では想定外だった工事が発生する可能性があるためです。
そのため、初めから過密日程になる工程表ではいけませんが、余裕を持ちすぎてしまうと今度はお客様に迷惑をかけてしまうことになります。
そして、想定外の工事が発生したことで工程に変更が生じた場合には、工程を組み直して工事の完成日、引き渡し日が遅れることがないように調整します。
工程表の重要性を再認識しましょう
しかし、リフォーム工事の場合には、つい現場の忙しさにかまけて、工程に狂いが生じた場合には工程表を修正する作業を怠ってしまいがちです。
そうなると以降の工程が滅茶苦茶になって、施工品質にも悪影響を与えかねません。
また、社内でも現場の工程を把握することができなくなってしまいがちです。
リフォーム会社の経営幹部は、リフォーム工事ではこうしたことが決して珍しくないことを覚えておく必要があります。
リフォーム工事の工程表の作り方
新築工事では、工程表のない現場はほとんどありません。
全体工程表はもちろん、現場の規模によっては月間工程表、週間工程表などの詳細な工程表を作成して綿密な工程管理を行います。
それに対してリフォーム工事では、必ずしも工程表を作成するわけではありません。
リフォームの現場では新築工事のように現場監督が工程管理を行うわけではなく、営業担当者がそのまま現場を管理することが多いので、作業は全て現場の職人任せというケースも見受けられます。
リフォーム工事でも工程表は必要
1~2日程度で終了する簡単な工事であればそれでも良いのかもしれませんが、職人任せで進めた結果何度もやり直し工事が必要になり、二度手間三度手間になってしまうこともあります。
この様な現場の品質は、あまり良くないことがほとんどです。
したがって、たとえ小規模のリフォーム工事であったとしても、工事を行う際には工程表が不可欠といえるでしょう。
工程表は作業手順だけではない
工程表は単に工事の作業手順を決めるだけでなく、現場の品質管理や原価管理、安全管理を行う上でも重要な役割を果たします。
工程の組み方次第で、施工品質やコストに影響を与えることが多いのは皆様もすでによくご存知のことだと思います。
現場の工程
現場の工程は、概ね次の様な流れになります。(室内工事の場合)
- 解体工事
- 設備工事(配管の切り回し工事)
- 造作工事(大工工事)
- 電気配線工事
- 塗装工事
- 内装工事
- 器具付け
- クリーニング
- 完成検査・引き渡し
大掛かりなリフォームではこの様な流れになりますが、部分的なリフォームや在宅でのリフォームの場合にはできるだけお客様の迷惑にならない様に、それぞれの現場に合わせた工夫が必要になります。
家具の移動や工事を行わない部屋の養生、お客様の生活への配慮(トイレ、キッチンの使用等)なども併せて考えなければなりません。
したがって在宅現場においては、お客様と相談しながら工程表を作成する必要が生じることもあります。
そして、最も重要なことは、不測の事態が発生したことによって工事途中で工程を変更する必要が生じた場合には、工程表も必ず訂正するということです。
工程表の管理はシステムを利用するという手も
工程表を作成する際には、無料でダウンロードできるエクセルテンプレートを使用しているリフォーム会社が多いと思いますが、途中で工程表を変更する必要が生じた際には非常に不便です。
また社内の他のメンバーが把握することもできなくなってしまいがちです。
工程表を更新する手間を省き作業時間を短縮するためには、専用の工程表作成ソフトや一元管理システムを導入するという方法があります。
工程表の種類
工程表にも様々な種類があるので、ここでは代表的な4つの工程表を簡単に紹介させていただきます。
- バーチャート工程表
- ガントチャート工程表
- 曲線式工程表(グラフ式工程表)
- ネットワーク式工程表
バーチャート工程表
縦軸に作業項目を、横軸に各作業を行う日付と日数を記載する工程表で、いつ、どんな作業が行われる予定なのかが一目でわかるようになっています。
最も標準的な工程表で誰でも簡単に作成できるので、一戸建住宅やリフォームの現場で多く見かけます。
お客様と共有するには非常にわかりやすくまたスケジュールが把握しやすくなっていますが、各作業間の関連性がわかりにくいのが欠点です。
ガントチャート工程表
縦軸に作業項目を、横軸に各作業の進捗率を記載する工程表で、作業が進行するにあたって進捗率を書き加えていく仕組みになっています。
主に各作業の進捗状況を把握するために作成される工程表で、細かい部分まで見なくても工事の進捗がわかりますが、各作業間の関連性はわかりません。
リフォーム現場ではあまり使用されることがない工程表といえます。
曲線式工程表(グラフ式工程表)
バーチャート工程表とガントチャート工程表を組み合わせたもので、縦軸に進捗率(出来高比率)、横軸に日時(工期)を記載したものになります。
手軽に作成することができ、各工事の開始・終了、進捗スケジュールなどがはっきりとわかるのが特徴ですが、お客様と情報を共有するには伝わりづらく、各作業間のつながりもわかりにくいのが欠点です。
したがって、リフォーム工事で使用されることはほとんどありません。
ネットワーク式工程表
丸「〇」と矢印「→」を使って工事期間を表す工程表で、矢印の上には作業名を、下には作業日数を記載します。
作業に要する日数や作業間の関連性、工程の流れなどを把握するのに適しているのが特徴で、工事の全工程を線で結んだ時に最長となる経路(クリティカルパス)が明確になります。
クリティカルパスが遅れると工事全体が遅れてしまうので、他の作業をどんなに短縮できても意味がありません。
したがって、現場の工程管理では、クリティカルパスで遅れが生じないように管理することが重要になります。
ネットワーク式工程表は、次のような現場の工程管理を行う際に使われます。
- ビルやマンションなどの比較的規模が大きい現場
- 工数が多い現場
- スケルトンリフォームなどの大規模リフォーム 等
ただし、作成にあたっては専門的な知識が欠かせないため、誰でも簡単に作成できるわけでもないのが欠点になります。
リフォーム現場の工程表は「バーチャート工程表」が多い
4種類の工程表について紹介しましたが、リフォームの現場ではバーチャート工程表が一般的によく使われており、時々ネットワーク式工程表が使用されています。
いずれの場合であっても工程表は現場を管理する上で欠かせないものであり、社内においては各現場の最新の工程表を共有しておくことが大切です。
まとめ
今回はリフォームの現場を管理する上で欠かせない工程表について紹介しました。
工程表は、工程に変更が生じた場合にはその都度修正しておくことが大切で、かつそれを社内で共有できるようにしておく必要があります。
しかし、それが出来ている会社は、それ程多くはありません。
その様な場合には、工程管理ソフトやアプリを利用する方法があります。
各現場の変更点がすぐにでも社内で共有できるようにしておくことがクレーム予防にもつながります。
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