工務店の新規顧客開拓とは?成功に導く戦略とポイント
2023.01.12
新規顧客を開拓するために工務店として、どのような営業戦略を立てていますか?
- 広告費をかけているのに集客につながらない
- チラシを撒いても反応が薄い
- 新規顧客開拓がうまくいかない
- インターネットを活用したおすすめの集客方法は
など、新規顧客開拓に悩んでいる工務店も多いのではないでしょうか。
本記事では、工務店の新規顧客開拓の課題点や成功に導くポイント、見込み客の育成などについて、わかりやすく解説しています。
新規顧客開拓がうまくいかない、課題を抱える工務店の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
工務店営業の特色とニーズ
工務店営業の特色は、地域に密着し、顧客ごとの希望に合わせた最適なプランを提案できることです。
全国展開する大手ハウスメーカーと比べ、工務店は狭いエリアを拠点とする会社が多く、地元密着の特色を生かしたきめ細かな顧客対応やフォローが強みになります。
この特色や強みを生かして、地元の顧客ニーズに応えられる営業活動を展開していくことが大切です。
工務店営業で意識したいポイントを次に挙げます。
- 大手メーカーには真似できない、顧客へのきめ細かな配慮
- 地元に根ざし、顧客から愛着を感じてもらえる
- 顧客が抱える住宅の悩みにいち早く気づき、柔軟に対応する
顧客の希望に寄り添って、間取りやデザイン、内外装、設備など自由度の高い提案ができる点も工務店営業の特色です。
「工務店の新規顧客開拓」2つの課題点
工務店の新規顧客開拓は、売上向上につながる重要な要素です。
しかし、従来の新規開拓の手法では、新たな顧客獲得が難しくなっています。
その理由は以下の2点。
- 十分な集客効果が得られない
- 費用対効果が低い
この項では、従来の方法でうまくいかない理由について解説します。
課題①:十分な集客効果が得られない
工務店の新規顧客開拓は、チラシや新聞広告といった紙媒体を使うオフライン集客が主流でした。
オフライン集客のメリットは、地域を限定して顧客にアプローチでき、少ないコストで即効性がある点です。
しかし、現代ではインターネットによる情報収集が広く普及したことで、わからないことや気になることを自分で検索できるようになりました。
特に若い世代では紙媒体を読む習慣が薄れ、チラシを目にする機会も少なくなってきています。
そのため、従来のチラシや新聞広告を利用した新規顧客開拓では、十分な集客効果が見込めなくなってきているのです。
特定の対象から広く認知させるインターネットを利用したオンライン集客に変更し、顧客が自ら選びたくなるような宣伝手法に切り替える必要があるでしょう。
課題②:費用対効果が低い
これまでの新規顧客開拓といえば、実際に顧客と会って話す「訪問営業」や「飛び込み営業」が一般的でした。
これらの手法は個人の能力に大きく左右されるため、コストに対して大きな効果を得られる場合もあれば、全く効果を得られない場合もあります。
つまり、投資した費用に対して、安定的な効果を得られない問題点があるのです。
従来の営業スタイルに限界を感じている工務店も多いのではないでしょうか。
例えば、訪問営業では営業担当者の人件費に加えて、交通費や営業資料作成にかかる時間的コスト、それ以外にもさまざまなコストを投資しなければいけません。
また、やみくもに訪問営業していても成功率は低く、新規顧客開拓につながらないことも多いため、費用対効果は低いといえるでしょう。
そのため、コスト削減と効果を最大化するための新たな宣伝手法が求められています。
「工務店の新規顧客開拓」3つのポイント
工務店が新規顧客開拓を成功させるためには、以下に挙げる3つのポイントを押さえた取り組みが大切です。
ポイント①:顧客が求めるものは「生活」であることを認識する
顧客が何を求めて住宅を購入したいのか、リフォームしたいのかを考えてアプローチすることが大切です。
例えば、価格やカタログスペックの違いだけを紹介するよりも、その家で暮らし始めてからの生活を想像できる提案の方が、顧客は魅力を感じるのではないでしょうか。
同じような条件の住宅があったとき、最終的に購入を後押しするのは将来その家で暮らす家族をイメージできるかどうかです。
コロナ禍以降、テレワークが増えるなど「おうち時間」が増えたことで住まいに求める条件も変わってきています。
- ワークスペースがある
- 趣味の道具がおける収納場所がある
- リビングが大きく家族団らんできる
- 秘密基地のような子供部屋がある
など、ライフスタイルや暮らしをイメージできる提案ができると、より効果的な営業ができるでしょう。
ポイント②:購入後の生活イメージを具体化する
では、どうやって購入後の生活イメージを具体化すれば良いのでしょうか。
例えば、現在の生活で不便や不満に感じていることを聞いてみましょう。
「お風呂が狭い」「収納がない」「キッチンが狭い」「書斎がない」などの悩みがあれば、新しい家に求めるイメージがおのずと湧いてきます。
また、ライフスタイルの変化を見据えた提案も大切です。
「出産する」「子供が入学する」「家で教室を開きたい」など、どんな暮らしがしたいのか、改めて整理してもらうことで具体的なイメージが膨らみます。
ただ住宅の魅力を語るだけでなく、未来の生活イメージが膨らむようなコンセプトを打ち出すことで、顧客の購買意欲はより一層高まるでしょう。
ポイント③:アフターフォローで集客に結びつける
「定期点検」や「住宅保証」「顧客同士のイベント」など、既存顧客に対するアフターフォローも新規顧客開拓に役立ちます。
既存顧客と接点を持つことで、新規顧客を紹介してもらえる可能性があるからです。
紹介案件であれば、一から顧客を開拓するよりも受注率が高く、宣伝コストも抑えられるので粗利率の高い案件が期待できます。
また、アフターフォローの内容がよければ、口コミも広がるでしょう。
住宅を購入する際に、口コミを参考にしている方は多く、実際に購入した顧客の声であれば自社に対するイメージもよく、信頼性も高まります。
既存顧客だけでなく新規顧客を開拓するためにも、充実したアフターフォローや品質向上への取り組みが大切です。
インターネットを活用した新規顧客開拓の方法3選
前述のように、スマートフォンやタブレットの普及に伴い、インターネットから情報を得て工務店を探す顧客も増えています。
この項では、インターネットを用いた具体的な新規顧客開拓の方法を3つ紹介しますので、オンライン集客を検討している工務店の方はぜひ参考にしてください。
新規顧客開拓の方法①:ホームページの運用
インターネットを活用して新規顧客を開拓する場合、自社のホームページ運用は必要不可欠になります。
専門知識や分析能力などを要しますが、費用対効果の高い宣伝手法です。
企業情報だけでなく、自社の強みや過去の施工事例などのコンテンツを掲載しておけば、実際に発注したときのイメージが湧きやすくなります。
大切なのは、顧客ニーズに合わせたコンテンツ提供です。
見積依頼や資料請求などのフォーマットも合わせて用意しておけば、直接コンタクトを取らなくても集客につながります。
新規顧客開拓の方法②:メールマガジンの運用
自社ホームページから、資料請求や見積作成を依頼した顧客に対して、メールマガジンを配信する方法です。
資料請求など、何らかのコンタクトを取ってきた顧客は、リフォームや新築などその会社のサービスに興味を持っている傾向があります。
このような見込み客に対して、「メールマガジン」を配信し、自社の存在を認知してもらうことで、契約が成立しやすくなるのです。
さらに、顧客に対して有益なコンテンツや情報を提供できれば、信頼獲得にもつながります。
メールマガジンの開封率などデータ分析に取り組めば、ユーザーの興味や関心を把握することも可能です。
新規顧客開拓の方法③:SNSを活用
X(旧:Twitter)やInstagram、FacebookといったSNSを活用することで、若い人を中心とした幅広い顧客層をターゲットにできます。
SNSは、顧客と直接コミュニケーションが取れるほか、画像や動画を使った顧客同士の情報共有にも最適なツールです。
そのため、コンテンツが顧客に刺さる内容であれば、多くの人に情報が拡散され、企業の認知度も高まります。
インターネットでの新規顧客開拓は「ニーズの把握」がポイント
SNSなどインターネットを活用した新規顧客開拓は、顧客のニーズを正しく把握することが重要です。
顧客のニーズは、「顧客が欲しい商品やサービス」を意味しますが、なぜその商品やサービスを求めているのか、目的や理由を捉えることがポイントになります。
どれだけいいコンテンツを提供しても、顧客のニーズや認識にギャップがあれば受注に繋がらないどころか、コンテンツ自体も見てもらえません。
顧客に寄り添ったコンテンツを提供するためにも、顧客ニーズの把握が求められます。
顧客の興味や関心について分析する
顧客ニーズを把握するには、いくつかの方法があります。
例えば、SNSやブログ、レビューなどに投稿された内容や行動データを分析する「ソーシャルリスニング」です。
ソーシャルリスニングには、顧客の本音が聞けるメリットがあり、収集したデータをWebコンテンツに生かせます。
また、メールマガジンの開封率を把握分析して、顧客がどのような情報に興味があるか把握し、それに合ったコンテンツを作成することも効果的です。
既存顧客の特徴や自社を選んだポイント、その際の決め手になった営業活動などを詳しく記録し、分析することも新規顧客開拓やWeb集客に役立ちます。
検討段階にいる見込み客を引きつける
「人生で一番高価な買い物」として真っ先に思い浮かぶものは、戸建住宅や分譲マンションの購入ではないでしょうか。
そのため、住宅を購入する前には、皆が慎重になり、「予算」や「間取り」「入居時期」「立地」「購入に必要な費用」など、多くの時間を費やして検討を繰り返します。
そのような見込み客に対して、購入全体の流れや家づくりで重視するポイントなど、検討段階に合わせた適切なアプローチを用意しておきましょう。
- すぐに購入したい
- とりあえず話だけ聞きたい
- モデルハウスを見てみたい
- 将来的に購入したい
など、顧客によって検討段階が異なるため、段階ごとに複数の施策を用意しておくことで適切なアドバイスができ、成約につながりやすくなります。
工務店は新規顧客開拓だけでなく見込み客の育成も重要
工務店の営業では、新規顧客開拓だけでなく見込み客の育成が重要になります。
なぜなら、新規顧客開拓は見込み客を育成するよりも、5倍のコストがかかるからです。
昨今では、インターネットやSNSの普及にともない、住宅など高額商品の購入検討期間が長期化しています。
これは、検索すれば多くの選択肢が出てくるため、商品の購入を決めにくい背景があるからです。
そのため、短期的な視点で成約を目指すよりも、見込み客に最適な情報を提供して信頼関係を構築し、購入意欲を育てていくことが重要になります。
検討段階に合わせた顧客リスト作り
見込み客へアプローチする際に注意したい点は、まだ購入意欲が低い見込み客に対して、「すぐに見積もりを出します」などと猛アタックしてしまうことです。
住宅にちょっと興味を持った程度の顧客にとって、しつこいアプローチは迷惑でしかありません。
見込み客への営業は、検討段階に合わせて使い分けることが大切です。
そのため、検討段階などの情報を集約した顧客リストを作成すると良いでしょう。
- ホームページから問い合わせのあった顧客
- モデルルームの訪問客
- 資料請求してきた顧客
など、状態ごとに分類した顧客リストがあれば、見込み客に合わせて提案しやすくなります。
アプローチするタイミングを見逃さない
見込み客を育成する過程で注意したいポイントは、見込み客の変化に気づけるかどうかです。
例えば、モデルルームに来場した見込み客から後日、資料請求や問い合わせがあった場合、その顧客は育っている状態と判断できます。
見込み客が「どのような状態にあるのか」をしっかりと見極めて、アプローチする時期やチャンスを逃さないことが大切です。
なぜなら、初めて問い合わせてきた顧客と契約前の顧客では、全く営業方法が異なるため、アプローチのタイミングを見逃すと効果がなくなるからです。
見込み客の変化に見合った情報を提供することで、受注につながる可能性も高くなります。
まとめ
工務店が持続的に発展・存続・成長していくためには、安定的な受注と新規顧客開拓が不可欠です。
そのためには、従来のチラシや新聞広告などを用いたオフライン集客から、インターネットやSNSを活用したオンライン集客にシフトすることがポイントとなるでしょう。
ただし、新規顧客開拓だけに集中して、見込み客の育成を忘れてはいけません。
顧客ニーズをしっかりと把握して、顧客に寄り添った適切なアプローチやコンテンツ提供が大切です。
専門的な知識がなくても、簡単に利用できる方法も普及してきているので、ぜひ検討してみてください。
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