工務店において顧客管理が必要な理由は?メリットや管理ポイントを解説
2022.12.21
工務店の顧客管理は顧客のニーズを掴み、良質なサービスを提供するためにも必須の取り組みです。
しかし、具体的な顧客管理の方法がわからない工務店の方も多いのではないでしょうか。
本文では工務店における顧客管理の必要性やメリット、実施ポイントについて解説しています。
顧客管理システムを導入する際の注意点も記載していますので、顧客管理をより充実させたい工務店の方はぜひ参考にしてください。
顧客管理とは
顧客管理とは顧客に関するあらゆるデータを管理することです。具体的には次のようなデータを管理します。
- 名前
- 性別
- 年齢
- 要望
- 訪問履歴
- 施工履歴
- 購買履歴
- 納期
顧客データを通じて顧客のニーズを把握したり、アフターフォローや見込み客へ最適な提案を行ったりなど、顧客との良好な関係性を築いていきます。
工務店において顧客管理が必要な理由
工務店はオーダーメイドや受注生産が多く、依頼ごとに金額や納期、施工規模などが異なります。
当然、顧客ごとの趣向やニーズも違うため、顧客の取引データ管理が大切です。
また、建設業は元請けや下請け、孫請けなど複数の業者が混在して、業務に取り掛かるなど、他の業界と比べると複雑な業務形態が多くみられます。
そのため、工務店においても顧客管理を行って受注状況や進捗の把握が非常に重要です。
多くの企業は顧客管理システムを用いて、顧客データを社内で共有しています。
管理システムを使えば、顧客データを一元管理でき効率化を図れるため、工務店にとっては必須といえるでしょう。
新規顧客よりも既存顧客が大切?
顧客管理は既存顧客との関係を継続していくためにも重要な経営戦略です。
マーケティングには「1:5の法則」や「5:25の法則」と呼ばれる法則があります。
「1:5の法則」とは新規顧客への販売は、既存顧客と比べて5倍の費用がかかるという法則。
「5:25の法則」は5%の顧客離れを是正すれば、25%の利益が改善されるという法則です。
新規顧客獲得が重要課題であるのは当然ですが、上記の法則から既存顧客の維持にコストをかける方が事業成長や利益につながることがわかります。
インターネットの普及・少子化
インターネットの普及で、さまざまな商品データやサービス、価格などを検索して顧客が自由に選択できるようになりました。
また人口減少や少子化問題などが深刻化しており、将来的な新規顧客獲得が厳しくなることが予想されます。
メンテナンスやアフターフォローなど既存顧客との関係性を継続し、リピート受注を目指すためにも、顧客管理への積極的な取り組みが必要です。
顧客管理を実施するポイント
顧客管理を行う上で押さえておきたいポイントは次の4つです。
- 顧客データを把握する
- 購買・施工履歴を把握する
- 顧客の優先順位を考える
- 顧客データを常に更新する
項目ごとに解説します。
顧客管理のポイント①:顧客データを把握する
顧客管理を行う上で顧客データの把握は必要不可欠です。顧客データとは下記のような顧客に関する情報を示します。
- 名前
- 性別
- 年齢
- 生年月日
- 営業
- 施工履歴
- 趣向
工務店の場合、顧客の住宅データや住居年数を把握しておけば、顧客に合った最適なリフォーム提案ができるでしょう。
顧客データをもとにして、顧客のニーズに即した営業戦略に取り組みましょう。
顧客管理のポイント②:購買・施工履歴を把握する
顧客が「いつ住宅を建設したのか」「前回のリフォームはいつか」などの購入履歴や施工履歴を把握しておきましょう。
履歴をもとに定期的なメンテナンスやアフターフォローの時期を逃さず提案できます。
また、住宅の規模や構法、価格などのデータを取り入れれば、市場分析や他の営業活動にも役立つでしょう。
顧客管理のポイント③:顧客の優先順位を考える
顧客管理を行う際には、顧客の優先順位を考えてから営業活動を行いましょう。
顧客管理は単なる名簿の作成ではありません。
顧客データを把握して、どの顧客から優先的に営業活動を始めるか、優先順位を決めることが大切です。
優先順位の高い顧客からアプローチを開始し、見積もりや商談などを優先的に行えば営業効率が向上します。
顧客管理のポイント④:顧客データを常に更新する
顧客データは常に最新の情報に更新しておきましょう。
顧客データをアップデートしなければ、進捗状況を適切に管理できません。
商談後すぐにデータを更新すれば、商談内容だけでなく営業活動中に感じた事柄や印象なども書き加えられるため、次のアプローチに活用できます。
工務店が顧客管理を行うメリット
顧客管理を実施するメリットは次の3つです。
- 営業活動の効率化
- 最適なマーケティング戦略
- 顧客満足度の向上
それぞれのメリットについて解説します。
顧客管理のメリット①:営業活動の効率化
顧客管理に取り組むためには、顧客データの一元管理が不可欠です。
蓄積した情報を社内で共有すれば、営業や販促活動の効率化に役立ちます。
顧客データを管理・共有していないと連絡がうまく噛み合わず、伝達ミスなどのトラブルが起きるかもしれません。
例えば、同じ顧客に複数の営業マンがアプローチしたり、案内漏れや連絡を忘れたりなどのリスクが考えられます。
一元管理された顧客データを活用すれば顧客像もイメージしやすく、ニーズに合わせた営業活動が行えるでしょう。
また、営業履歴を記録しておけば営業の問題点に気付けるなど、営業活動の改善にもつながるメリットがあります。
顧客管理を社内で共有していれば、担当者が退職や欠勤した場合でもスムーズに引き継ぎができ、業務効率化を図れます。
顧客管理のメリット②:最適なマーケティング戦略
顧客データを一元管理できれば、過去のデータを参照して最適なマーケティング戦略が立てられます。
例えば、良好な土地物件が見つかった場合、顧客データからその土地にあった見込み客に対して、最適な提案営業を行えるでしょう。
全ての顧客にDMを送ったり、看板を立てかけたりなど従来のアナログ手法では反響も少なく、ムダな広告費となりかねません。
売り込む顧客に的を絞って提案をすれば、効率的なマーケティングができ結果的に売上へと結びつきます。
顧客管理のメリット③:顧客満足度の向上
顧客管理に取り組めば顧客ごとの異なるニーズを把握できるため、より顧客に満足してもらえるサービスや商品を提供できます。
工務店では営業から契約後の設計、打ち合わせ、施工、引き渡し、アフターフォローと長期にわたって顧客との付き合いが続きます。
顧客管理を行えば、設計や施工など最適なタイミングでフォローが可能となり、より上質な顧客対応が行えるでしょう。
顧客管理システムを導入する際の注意点
顧客管理システム導入を検討する際には、次の点に注意しましょう。
- 必要な機能が搭載されているか
- 操作性・使い勝手は良いか
- 建設業向けのシステム化どうか
- 無料版か有料版か
項目ごとに解説します。
顧客管理システム導入の注意点①:必要な機能が搭載されているか
顧客管理システムは機種によって搭載されている機能が異なるため、導入前には必要な機能を確認しておきましょう。
前述のように工務店では、顧客との付き合いが長期にわたります。
長期に及ぶ過程を管理する必要があるため、効率的に業務を進められる機能があると便利です。
例えば、請求書や見積書のテンプレート化やメンテナンス、商談予定、工事予定などのスケジュール管理機能の充実などです。
顧客管理システムを検討する際は、導入目的や自社の課題を明確にして必要な機能が搭載されている機種を選びましょう。
顧客管理システム導入の注意点②:操作性・使い勝手は良いか
機能がいかに充実していたとしても、自社で使いこなせない管理システムでは無用の長物となってしまいます。
システム使用者のスキルや年齢などを考慮した検討が大切です。
顧客管理システム導入の注意点③:建設業向けのシステム化どうか
工務店には、建設業に特化した機能や建設業界でも使用可能な汎用性のあるシステムをおすすめします。
具体的には次のようなシステムです。
- 営業だけでなく施工担当など全社的に顧客データを共有できる機能
- 作業履歴や施工履歴が管理できる機能
- 施工日や契約日などを通知してくれるリマインダー機能
- 物件写真や工事資料をファイリングできる機能
- 工程表を協力業者と共有できる機能
比較検討する際は、建設業に導入実績のあるシステムをチェックしてみると良いでしょう。
顧客管理システム導入の注意点④:無料版か有料版か
顧客管理システムには無料版と有料版があります。
無料版は導入は手軽ですが、使える機能に制限が設けられています。
サポート体制やセキュリティも不十分な場合があるので、自社の課題に適しているか確認が必要です。
有料版は機能が充実しており、トラブルへのサポート体制も整っています。
しかし、コストが発生するため、無料トライアルを利用してシステムを試してから導入すると良いでしょう。
顧客管理システムを検討する際には、自社の課題や機能面などを考慮して無料版と有料版を選択することが重要です。
まとめ
本文では工務店の顧客管理がなぜ必要なのか、顧客管理をする上で気をつけたい点、顧客管理システム導入前のチェックポイントなどを解説しました。
新規顧客獲得が難しい現状、既存顧客に製品やサービスを提案するためには顧客管理が必須です。
リアルタイムにデータをインプット・アウトプットできる管理システムを導入すれば、より効率的な営業活動が行えます。
見込み客の集客や受注を得るためにも積極的に顧客管理に取り組んでアプローチしましょう。
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