Column コラム

工期短縮する5つの方法とは?メリットや注意点をわかりやすく解説

2022.12.19

コラム

工期短縮は建設業にとって大きな課題です。

工期短縮が実現すれば、コスト削減だけでなく地域経済の活性化や近隣の利便性を軽減できます。

しかし、工期短縮が思い通りに進まず頭を抱えている現場も多いのではないでしょうか。

この記事では、

  • 工期短縮はなぜ必要なのか?
  • 工期を短くする方法は?
  • 工期短縮のメリットは? など

上記の疑問についてわかりやすく解説しています。

工程管理を計画的に進めていきたい建設業者の方はぜひ参考にしてください。

工期短縮が必要な理由

2019年4月施行の働き方改革関連法で時間外労働の上限規制が見直されました。

改正前の時間外労働の上限規制には「月45時間、年360時間」の限度基準が定められ、特別な場合に限り残業が可能でした。

今回の改正では「月45時間、年360時間」が明記され、違反した場合には罰金が課されます。

猶予期間のあった建設業でも2024年4月から適用開始になります。

働き方改革に伴って、「長時間労働の改善」や「生産性向上」などの課題を克服する必要があります。

そのためには工期短縮の実現が有効的です。

工期短縮が実現できれば、労働環境の是正や業務合理化による生産性向上が期待できるだけでなく、人件費や機材にかかるコストも削減可能です。

施主や設計者、業者間で意思疎通を図り、ムダを省いた効率的な業務体制を整備して、工期短縮に取り組みましょう。

参照元:日本労働組合総連合会「2019年4月施行 改正労基法のポイントと 労働組合の取り組み」より

工期短縮を実現する5つの方法

工期短縮を実現するための方法を5つ紹介します。

  1. 構法を見直す
  2. 工法を変える
  3. 作業時間を延長する
  4. 並行作業を行う
  5. 体質改善を行う

それぞれの方法について解説します。

工期短縮の実現①:構法を見直す

構法とは建物全体または部分的にどのような構造で組み立てられているのか、どのような資材を用いているのかを指します。

この構法の見直しややり方を変更することが工期短縮につながります。

例えば、ユニット化や工業化を行えば、現場の作業量を削減できます。

また、在来のRC構造からPC(プレキャスト)に変更して作業時間を削減したり、手に入りやすい資材に変更したりするなどの構法見直しがあります。

資材の入荷待ちで手が止まるようなムダがあっては、スムーズな工程管理ができません。

従来の手順を振り返り、ムダや改善できる箇所を洗い出すことが大切です。

工期短縮の実現②:工法を変える

工法とは建物全体の組み立て方法を指します。

この工法を変えれば、作業時間の短縮につながります。

例えば、同じ作業工程に大人数で取り組めば、作業スピードが早くなります。

また、作業を外注に依頼したり、作業ロボットを取り入れたりなどの工法変更があります。

しかし、人員増加や外注費などコストがかかるため、工期短縮にかけられる費用を検討して不利益にならないように注意しましょう。

工期短縮の実現③:作業時間を延長する

作業時間を延長すれば、当然ですが工期を短縮できます。俗にいう突貫工事です。

例えば、1日8時間の作業時間を延長して10時間にすれば、1日の作業量が増えるため工期短縮が見込めます。

また、土日祝が休みの場合、土曜日を出勤日にして全体的な作業時間を延長することも有効的です。

多くの下請け業者はひとつの現場だけでなく多くの現場を抱えています。

それぞれの現場で作業を終えてから、工期の短い現場に駆けつけて手伝うことも建設現場ではよく見かける光景です。

ただし、作業時間の延長で従業員の賃金が増加する点に注意が必要です。

また、休日や労働時間が増えることによる、モチベーション低下や作業品質低下には特に気を配らなければいけません。

工期短縮の実現④:並行作業を行う

並行して作業に取り組めば工期を短くできます。

例えば、作業中の工程が終盤に近づいた段階で次の作業に取り掛かったり、次の作業段取りを同時進行で行ったりなどです。

しかし、並行した作業は作業効率の低下を招く恐れがあるため、作業への取り組み方や時間配分など事前に検討を重ねる必要があります。

工期短縮の実現⑤:体質改善を行う

類似した施工を行う競合他社と比較して、工期が長い建設業者は社内体制に問題のある可能性があります。

例えば、意思決定や見積もり作成に時間がかかったり、情報を社内共有できていなかったりなどです。

また社内のIT化に遅れがあると、通信や連絡がモタついて作業が足止めを食らったり、工期に間に合わなかったりするかもしれません。

社内の体質改善と同時にIT機器の積極的な導入も大切な検討課題です。

体質改善は経営者だけが取り組めばいいわけではありません。

現場で作業する従業員も含めた全社的な取り組みが大切です。

工期短縮を行うメリット

工期短縮を実現するメリットは次の通りです。

  • コスト削減
  • 生産性向上
  • 協力体制の構築
  • 競争力アップ

項目ごとに解説します。

工期短縮のメリット①:コスト削減

工期短縮で人件費やクローラー重機などのレンタル費、足場やトイレなどの仮設費などのコストを削減できます。

また、材料置き場や現場事務所の借用期間も短縮可能です。

上記のように工期の短縮で建設工事にかかるコストを抑えることができるため、施主側だけでなく施工業者側も利益を享受できるメリットがあります。

工期短縮のメリット②:生産性向上

工期短縮の実現にはあらゆる角度から工程を効率化しなければいけません。

そのためには打ち合わせを繰り返して、作業に潜むムダや改善できる箇所を洗い出し、合理的に現場を回していく必要があります。

最初は労力や負担がかかりますが、効率的な工程管理ができ上がると工期の短縮だけでなく、生産性向上や働きやすい職場環境を構築しやすくなるでしょう。

工期短縮のメリット③:協力体制の構築

工期短縮を目指すためには現場所長をはじめ、監督、施工業者、職人が一体となって工程に合わせて作業を進めていかなければいけません。

そのためには綿密にコミュニケーションをとりながら、お互いに協力できる体制を築く必要があります。

厳しい工程のなか、切磋琢磨しながら作業に取り組んでいけば、強い仲間意識や協力関係が育まれるでしょう。

そこで生まれた関係性は次の現場でも活かされて、仕事に取り組みやすい職場環境づくりにも役立ちます。

工期短縮のメリット④:競争力アップ

実際に工期短縮を実現すれば、施主側からの評価が得られるだけではなく、自社にとっても大きな実績になります。

コスト削減や生産性向上などの実績をアピールすれば、他社との競合になったときに受注できる確率が高くなるでしょう。

他社に対する競争力がアップすれば、受注件数の増加や利益向上に期待できます。

工期短縮を実施する際の注意点

工期短縮には前述のように多くのメリットがありますが、無理に推し進めていくと労働環境が悪化するかもしれません。

構法の見直しや工法の変更で作業を効率化できれば問題ないのですが、ひとり当たりの仕事量を増やす形で工期短縮を実施すると、作業員の負荷となって無理が生じます。

劣悪な労働環境になれば離職者が出るかもしれませんし、人手不足になれば工期短縮どころではなくなってしまいます。

また、工期短縮が実現すれば、施主側は「この工期で問題ない」と判断して、次の発注ではさらにシビアな工期を求められるかもしれません。

安請け合いするのではなく、できる範囲を明確にして一線を画す必要があります。

工期短縮を実施する際には現状を把握しつつ、差し障りのない範囲で実行することが大切です。

まとめ

この記事では工期短縮の方法やメリット、注意点などを解説しました。

工期短縮にはコスト削減や作業効率アップなど多くのメリットがあります。

しかし、無理な工期短縮を実施すれば職場環境が悪化し、反対に工期を遅らせてしまうかもしれません。

工期短縮をスムーズに進めるためには施主側とのコミュニケーションだけではなく、社内での理解や協力体制を得て、効率よく作業を行うことが大切です。

メリットだけでなく注意点にも留意して適切な工期短縮を実現しましょう。

 

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