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【前編】建設業『販売管理』とは?目的や流れを理解して収益アップへ

2022.08.02

コラム

建設業界では、工事の着手から完了、工事代金の入金までの期間が長い場合も多く、資金繰りが課題となっています。

また見積や原価管理など、少しのミスで、利益が出ないどころか赤字になってしまう場合もあります。

そこでこの記事では、【前編】、【後編】に分けて建設業の収益アップに欠かせない『販売管理』の概要、目的について解説します。

併せて建設業における販売管理業務の流れや必要となる帳票類をわかり易く解説します。

『販売管理』をする上で、注意すべき課題や問題解決のポイントも紹介しますので、自社の更なる収益アップを目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。

建設業における販売管理とは?

建設業において、収益アップをはかるには、売上を伸ばし、原価を低くおさえることが欠かせません。

その為には、日々の取引のなかで「お金」「モノ」の流れを管理することが大切です。

大まかに言うと「いつ」、「どこで」、「誰に」、「何工事」または「何を」、「いくつ」、「いくら」で施工・販売したか?

請求や代金の回収・支払業務は滞りなく済んでいるか?を管理します。

販売管理の概要

建設業の販売管理は、材料の販売の場合と施工がある場合で多少異なりますが、自社と顧客である得意先、仕入先との間で「お金」や「モノ・工事」がどのように流れているか管理することにあたります。

各業務については、この後の項目『販売管理業務の流れ』の中で詳しく説明しますが、ここでは、わかり易く図解で説明します。

材料販売のみの場合

画像①販売管理

材料販売のみの場合は、見積・発注から代金回収までの期間は、それほど長くはありません。

そのため、資金繰りの計画もたてやすくなります。

建設業(工事や施工がある)の場合

画像②販売管理

一方で、建設工事の場合は、工期も数か月から1年以上かかる現場も多く、手形による支払など条件によっては、実際の入金がかなり先になることもあります。

一方で施工に携わる作業員の労務費や使用する機械のリース代などは、現金での先払いになるなど、「お金」と「モノ・施工」の管理が出来ないと資金繰りが悪化してしまいます。

そのため、しっかりと収支を見通すことができる販売管理が必要になってきます。

建設業 販売管理の目的

ここでは、建設業にとって他の企業同様に、重要な業務である販売管理について、その目的を4つ説明します。

販売管理の目的を理解して、自社の「お金」「モノ・施工」管理を正確におこない収益アップにつなげましょう。

①収支の可視化

販売管理の目的の一つは自社の「お金」の流れや「モノ・施工」の状況を経営者が随時、数字で確認できることです。

現場の工期管理⇒お金の流れが見える

建設業にとっては、工事開始後の工期延長や施工変更など、得意先・顧客の要望で見積後の現場の状況が大きく変わってきます。

労務費や、材料価格の上昇による粗利の減少を予測したり、反対に工期を短縮できることによる代金の早期回収など、会社の収支が目に見えて管理できることで利益向上への対策もたてやすくなります。

在庫管理⇒経費削減

在庫情報をリアルタイムで共有し、営業同士、資材の有効活用ができます。

不要な発注や長期在庫を抱えることが無くなり、保管コスト削減材料劣化による不良在庫削減につながります。

販売管理は、経費削減の目安もたてやすく、安定した会社運営にとても重要であり欠かすことはできません。

②顧客の満足度向上へ

顧客や得意先とのやり取りにおいても販売管理は重要です。

顧客との信頼⇒更なる案件獲得

適切な販売管理によって、計算ミスによる見積・請求の修正を防ぐことが可能になります。

また、「モノ」の流れを確認し納品や施工を予定通りおこなうことで、顧客との信頼関係も深まり、更なる受注へ結び付くでしょう。

顧客ごとの戦略⇒業務の提案

販売管理の方法によっては、得意先の過去の取引状況をすぐに検索・確認できます。

継続取引がある得意先に関しては、時機を見て、既に納めた商品の入れ替えや、改修工事の提案から受注に結び付けることも可能です。

また担当者が変更になっても過去の販売管理情報を紐づけておくことで引継ぎがスムーズにできる利点もあります。

支払順守⇒協力体制

仕入先や労務先に対しても、適切な販売管理による支払期限を守ることで今後の施工・工事における協力体制を維持できます。

③商品やトレンド分析による売上予測

過去に販売・施工したデータを管理し蓄積された情報を精査することで、商品の売れる時期や数量などトレンドを意識した予測が可能になります。

発注予測⇒原価減少

売上予測により、時機を見据えた適正な数量の発注で、原価を減らすことも可能になります。

建設業において、工事原価の減少は、すぐに利益アップにつながるため、日ごろから販売管理を意識して取り組むようにしましょう。

商品管理⇒将来の企業経営

また販売に関する情報を管理することで、自社の得意分野や売れ筋の商品の分析が可能になります。

得意先へ新商品の提案、逆に売れ筋の悪い商品の改善や撤退の有無など、企業経営に必要な情報を活用できます。

④正しい完成工事原価の算出

法人の建設業者に作成が義務付けられてる書類に『完成工事原価報告書』があります。

参照:建設業法施行規則別記様式第十五号及び第十六号の国土交通大臣の定める勘定科目の分類

完成工事原価報告書の用途は大きく分けて以下の2点です。

  • 財務諸表類の一部として提出する『決算変更届』
  • 建設業に携わる人にとって重要な『建設業許可申請』

建設業の許可が下りなければ、軽微な工事(1件当たりの請負代金額500万円以下)以外の案件が請負えなくなってしまう建設業者にとって非常に重要な書類です。

完成工事原価報告書を作成するためには、以下の4項目ごとの原価の内訳を記載し、合算した数字が必要です。

  • 材料費
  • 労務費
  • 外注費
  • 経費

建設業として事業の継続を図るには、日々の各取引の数字を正確にまとめ、正しく管理することが非常に重要になります。

販売管理業務の流れ

販売管理業務には、建設業にとって非常に重要な目的やたくさんのメリットがあります。

ところが『販売管理』と言われても、日々行っている業務とどこが違うのか?または、どれにあたるのか?不明な方も多くいるでしょう。

そこで、大まかに分けた5つの業務について、実際に詳しく解説します。

①受注

  • 見積書作成・条件提示
  • 双方合意・契約
  • 受注・社内準備

見積書は、顧客との認識の相違が無いように、双方で確認しながらミスの無いように正確に作成します。

顧客との間で金額や条件の合意のもと、契約を結び注文請書などの必要書類を作成します。

契約締結後、売上伝票等の帳票作成し社内処理を進めます。

②出荷・施工

  • 商品手配・出荷⇒納品
  • 材料加工/工事着手⇒工事完了

顧客との契約内容に基づき期限内に正しい数量の商品を納品します。

工事の場合は、契約書に記載の通り、工期に間に合うように工事を進めます。

完了後の検査を終え、顧客への引き渡しまでが出荷・施工管理です。

③請求

  • 請求書発行
  • 入金確認・督促

顧客への正確な請求書作成し提出します。

支払予定日に請求通りの金額を回収できたかどうか確認します。

併せて金種の確認など、支払条件も確認。

もし予定通りの入金が無い場合、営業担当に確認し、入金を促します

④在庫

  • 現場の在庫管理
  • 全社での在庫管理

工事中の現場で必要となる材料を管理し、過不足が無いか管理します。

工期延長や、内容の変更など、顧客からの問い合わせにもすぐに対応できるように随時、自社全体の在庫を確認しましょう。

無駄な在庫は、保管場所が必要なうえ、保管状況が悪いと『死蔵』=ずっと使われずに残った在庫でかつ品質の劣化したものとなるので、避けなくてはなりません。

⑤仕入

  • 仕入先・外注先・労務先への支払い
  • 仕入=原価となっているか確認

仕入金額により、現場の原価も変わってきます。

仕入管理ができていないと、現場で勝手に「追加の材料を注文していた」「予定数以上の職人を手配していた」となることも。

仕入=原価とならず、原価の上昇で利益減少となってしまいます。

工事完成原価報告書を作成する際にも必要なため正確な仕入管理が望まれます。

販売管理に用いる帳票や注意する点については、次の記事を参照ください。

 

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