Column コラム

リフォーム会社の働き方改革

2017.09.06

コラム

リフォーム会社の「働き方の実情」

建築業の残業時間は他業種に比べて非常に多いといわれています。

その中でも、リフォーム業界は特に「残業が多い」というイメージを持たれています。

では、なぜ残業は多くなってしまうのでしょうか?

最近では、ライフワークバランスや、メンタルヘルスの観点などから、残業時間を減らして早く帰ろうという試みが強まってきました。

プレミアムフライデーがその代表的なものですが、実際、残業を極力減らすことを実現できているのは、公的機関や金融機関などの大手企業が大半を占め、中小企業が多いリフォーム業界では、定時に帰れる会社の方が圧倒的に少なく、業界的にも残業が当たり前と考えている人も多いのが現状なのではないでしょうか。

労働基準法があるけど・・

労働基準法では、法定労働時間というものがあり、労働時間は1日8時間1週間40時間と決められています。

本来、この時間を超えて労働者を働かせることは違法にあたります。ただ、現状では残業の全くない会社などほとんど存在しないでしょう。

36協定も無意味・・?

そこで、36協定(サブロク協定)というものがあります。これは、労働者に残業させることを、労使間で協定を結んだものを労働基準監督署に提出することで、本来違法性のある残業を認めてもらうというものです。

ですが、36協定にも限度があり、無制限で残業をさせて良いという訳ではありません。(中には悪質な方法で不正な手続きを行い結果、摘発される企業もあるほどです。)

企業の規模が大きくなってくれば、上記に述べたように労働基準法を遵守することを求められますので、大手企業の方がより残業削減の取り組みを行わざるを得ないことになるのです。

中小企業のリフォーム会社も改善傾向

ですが、中小企業の場合、「サービス残業」や、残業をなかったことにするために、「タイムカードを押させないようにする」などが日常化し、労働者側ももはや特に意識しないという体質ができあがっているケースが多々見受けられます。

しかしながら、今後リフォーム業であっても、残業を殆どすることなく、定時で帰り、有給もきちんと取得できる会社は増えていくことが予想されます。

なぜなら、実際に週休2日で定時に帰れるリフォーム会社は存在しているし、少しずつ増えてきているからです。

そして、そういった企業の方が今後人材の採用・定着・評価といったあらゆる面において有利になっていくと思われます。

残業をしなくても業務が図れる仕組みとは

残業が当たり前になっている要因にはいくつかあります。

その要因を一つずつ潰していくことにより、残業をしなくてもよい会社にする、「働き方改革」を実行することに繋がります。

それでは、残業をしなくても業務効率化を図るための3つのポイントを紹介します。

  • 作業を減らす
  • 業務フローの見直し
  • 顧客とのアポイント

①作業を減らす

今でも紙ベースで情報管理をおこなっている会社もまだまだ存在してはいますが、そういった会社は、管理方法の見直しを検討するようにしましょう。

また、エクセルや見積ソフトなどで情報の管理をしている企業が圧倒的に大多数を占めるリフォーム業界ですが、エクセルだけでは不十分だということを自覚しておくことも大切です。

というのも、エクセルは顧客・見積・実行予算などを別で管理する必要があるため、重複入力が必ず発生します。また、データ集計時に、事務処理する担当者が実は膨大な時間を費やして資料を作成していることも意識しましょう。

それらの作業を改善するだけでも、作業量は圧倒的に削減できます。

作業の改善にはシステムを導入するのも一つの方法です。

定着までには、反対が生じたり、慣れるまで時間がかかったりということもあります。しかし、長期的な視点で考えると、圧倒的に作業効率がアップし、その分、人が作業する時間は短縮されるといえます。

②業務フローの見直し

人が考え、実行している業務は意外と無駄が多いものです。なるべく考えるべき仕事と考えなくて行える作業を明確にし、仕組化しましょう。

属人的におこなっている作業は、個々の価値観や能力でかなりの開きが生じます。

それを、個々の能力の差ととらえて「しょうがないこと」と諦めてしまっている管理者は非常に多いと思います。

「2:6:2の法則」をご存知でしょうか?

ひらたく言えば「優秀な人2割」「普通の人6割」「いまいちな人2割」ということなのですが、組織において、人材を分けたとき必ずそういったグループに分けられるという意味です。

普通の人6割が上位の2割に引き上げられるのか?また、下位の2割に影響を受けるのか?それによって企業の体制・風土は大きく変わってくることも意味しています。

企業側は下位の2割を中間の6割に、又は上位2割に引き上げることが求められます。それに対して効果的なことは、業務フローを見直すことです。

テンプレート化・マニュアル化など、できることは徹底的におこないましょう。こちらも、個々で自分流に業務を行っていたスタッフの反発はあるかもしれませんがフローを決めて慣れてしまえば意外とスムーズに業務は捗るようになります。

考える仕事か?考えなくていい作業か?

急ぎの仕事か?急がなくていい仕事か?

業務において、無駄に悩んでいる時間は案外多いので、考えなくも実行できる作業レベルの業務については徹底的に業務フローを決めましましょう

それにより、本来考えるべき仕事に注力できるようになり、業務効率は各段にアップします。

また、急ぎかどうかの優先順位も人によって案外違っているものです。順位を明確に示すことで社員の動き方は各段に変化してきます。

<例>

  • 見積マスタの作成などで見積価格を統一する
  • 見積書、発注書などの書式を統一する
  • 顧客対応と工事管理における社内統一フローを決める など

③顧客とのアポイント時間帯をこちらに合わせてもらう

これは一番難しい・・という声が聞こえてきそうですね。

商談ですから、お客様に合わせて動いてしまうのは当然ですし、イニシアチブを取るのはなかなかに厳しいものがあるのは間違いないでしょう。

商圏の特質によるところも大きいですが、実現が難しいと答える会社の中で、本当に難しいと判断できる会社は実はそれほど多くないのではと思います。

というのも、実際、土日をお休みにしていたり、午後7時には退社していたりという会社もあるからです。

では、そういった企業のお客様は全て物分かりの良いお客様ばかりなのでしょうか?

実際にはそうではなく、企業側のアプローチ方法によるところが大きいといえるでしょう。

OB顧客など、リピート率の多い会社であればお客様との信頼関係によって、こちらの都合を聞いてもらえるケースは多いと思います。

競合がいて1件の受注にしのぎを削っている会社であれば、「いつでも、どこでも伺います!」となってしまうことは、当然といえば当然でしょう。

ではここで・・

逆に私たちが買い物をするとき、何を基準に選びますか?

お値段でしょうか?それとも納期でしょうか?

私たちは、「安く買えるなら、少し待ちます」や、「高くても急いでいるので」といったことを、意識的にも無意識的にも日常的に選択していませんか?

リフォーム工事を依頼された場合、そのお客様が何を1番に求めているのか?

そのニーズをくみ取ることができれば、金額や納期はこちら側で十分調整が可能なことです。

例えば、水廻り工事などを中心にお値段勝負をしているところは、安く請ける代わりに少し待っていただくなどです。

また、消費者としては、「安い工事でも、きちんとした仕事をして欲しい。」といった前提条件は絶対に外せません。お待ちはいただくが、工事は丁寧に行いますという印象を与えることも効果的です。

<例>安いので受注が込み合い、工期がかかる

選ばれている会社である

多くの工事を受注している実績がある

実績に裏打ちされた信頼に繋がる

少し待っても安心なところで工事を依頼したい

このようにスクリプトを作成し、テンプレート化することも効果的です。

また、「工事が多すぎて対応しきれない」については、単価を上げることも選択肢の一つでしょう。

ただ件数を多くこなせばよいということはありません。スタッフが疲弊してしまえばパフォーマンスも下がりますし、結果として粗利低下を招くことに繋がります。

それよりも、単価をアップし十分な粗利を確保することで、丁寧に仕事がおこなえます。結果、その後のリピートに繋がる可能性もアップします。

リピート受注が増えると、競合との無駄な値引合戦の時間も短縮されますし、前述したように人間関係が構築できているため、お客様とのお約束もこちらで調整でき、結果として、スタッフが早く帰れる仕組みを作ることに繋がっていくのです。

まとめ

ライフワークバランスやメンタルヘルスなどが取り上げられるようになってきた昨今、人々の「仕事」に対する価値観は変化してきています。

特に最近の若い人は「給料が良ければ、残業も厭わない」といった考え方は以前よりぐんと減ってきたように思います。

「給料は多いに越したことはないが、それよりも余暇や終業時間後の時間を大切にしたい。」といった考え方をする傾向が強くなってきています。

そういった意味でも、「早く帰れない」「休みが少ない」などのイメージの強い、建築業への求職者は減少しており、より良い人を確保するのにどちら企業でも苦労しています。

同様に、職人不足も深刻な事態になってきています。そういった危機感から、自社で職人を育成し、内製化を進める会社も増えてきています。

今はなんとか回っていたとしても、今後更に成長するためには、優秀な人材を確保し続ける必要があります。

そのためにも、今のうちから自社の業務を見直し、スタッフにとって居心地の良い環境や体制作りをしていくことが今後の建築業、リフォーム会社に求められる課題といえるでしょう。

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