【建設業】工程管理システムとは?メリットや選び方、機能について解説
2022.11.21
昨今、建設DXなど業務のデジタル化が推進されるなか、工程管理システムを導入して業務の効率化を図りたいとお考えの建設業者や工務店の方も多いのではないでしょうか。
工程管理は納期を守り、予定通りに住宅やビルを完成させるために必要不可欠です。
工程管理を適切に行わなければ、納期に遅れたり、施工品質の悪い建物ができたりする原因となりかねません。
このような事態にならないためにも工程管理システムを導入して、適切な進捗管理を行うことが大切です。
この記事では、工程管理システムの概要とメリット、選ぶ際のポイントについて解説しています。
工程管理システムの導入を検討している建設業者や工務店の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
工程管理システムとは
建設業向けの工程管理システムとは、住宅やマンション、ビル、橋梁などの建設工事を円滑に進めていくために、各工程の進捗状況を一元管理するシステムです。
工程管理システムには工程表の作成や進捗の管理、資材の手配や人員調整などの機能が備わり、雑然としがちな工程管理業務の効率化を図れます。
工程管理システムの導入メリット
工程管理システムの導入には、次のようなメリットがあります。
- 業務効率化・コストカット
- 工期厳守
- 迅速対応
項目ごとに解説していきます。
業務効率化・コストカット
工程管理システムを利用すれば、広い観点で工程を管理できるため、最適な人員配置や効率の良い作業工程が実現できます。
その結果、工期の短縮化や生産性、作業効率の向上を図れます。
ムダのない人員や作業工程は、人件費削減や発注ミスなどのコストカットにも有効的です。
工程管理をしっかりと行うことで作業手順のばらつきが減り、属人化することなく業務を進めていけるので施工品質が良くなり、作業も効率的に行えます。
工期厳守
工程管理システムは高精度な作業工程を計画できるため、工期厳守の効果を生み出します。
建設現場では納期の遅れは決して許されません。
工程管理システムは工事の進捗状態や完成までの計画を、社員全員で共有できるのでムダな作業が減り、工期厳守への意識向上を促します。
迅速対応
紙ベースなどアナログな手法で工程管理を行っていた場合、進捗状況をリアルタイムに把握できず、顧客への対応が遅れてしまうケースもあるでしょう。
工程管理システムを導入すれば、現場での作業状況や進捗具合をすぐに確認できるため、問い合わせや急な設計変更に、迅速かつ適切に対応できます。
工程管理システムの選び方
工程管理システムを選ぶ際のポイントについて解説します。
導入目的や業務に合ったシステムを選ぶ
工程管理システムは多くの業種や業界に対応できるフレキシブルなものから、特定の業種に向けた専用システムなど幅広い種類があります。
そのため、自社の業務形態にあったシステムやサービスを選ぶことが大切です。
また、導入目的を明確にせずにシステムを導入すれば、多機能すぎて使いこなせなかったり、不要な機能が多すぎたりなど希望の成果が期待できない可能性があります。
まずはシステムを導入する目的や課題について分析・検討してみましょう。
既存システムとの連携
工程管理システムは他のシステムとの連携機能を搭載している機種も多く、データをリンクして関連性を持たせれば、業務を効率的に行うことができます。
連携できるシステムには次のようなものがあります。
- 生産管理システム
- 労務管理システム
- 在庫管理システム
- 販売管理システム
- 会計システム
データを連携させる場合は、既存システムとの連携状況についてもチェックしておきましょう。
提供形態
工程管理システムの提供形態には大きく分けて「クラウドサービス」と「オンプレミス」という2つの方法があります。それぞれの特徴は以下の通りです。
クラウドサービス
- オンライン上で提供されているサービスを利用する
- 自社サーバーや周辺機器を準備する必要がなく、初期費用を抑えられる
- メンテナンスをする必要がない
- 時間や場所に関係なくネット回線があれば利用できる
- 短期間で導入できる
- 提供者のセキュリティ対策に依存する
オンプレミス
- 自社サーバーにインストールしてシステムを構築する
- 導入コストが高額
- 定期的なメンテナンスが必要
- 自由にカスタマイズできる
- セキュリティ性が高く、外部への情報漏洩を回避できる
上記のようにクラウドサービスとオンプレミスには、それぞれメリットとデメリットがあります。
工程管理システムを導入する前には、それぞれの特徴を吟味して自社のルールや使用方法に適した提供形態を選びましょう。
サポート体制
工程管理システムを導入するときや運用を開始するときには、操作方法やデータの共有方法がわからない、ログインできないなどのトラブルがよく起きます。
問題が起きたときに、迅速かつ適切なアドバイスを提供してくれるサポート体制があれば安心です。
サポート対応が遅く、対策がなされなければ業務にも支障をきたす可能性があります。業務の効率化を目的としたシステムが不利益となっては意味がありません。
工程管理システムを検討する際には、サポート体制についても考慮が必要です。
工程管理システムの主な機能
工程管理システムの主な機能について解説します。
進捗管理
工程管理システムには各工程の進み具合を管理・共有できる機能が備わっています。
システムに工事の進捗状況を入力すれば、工程表と連動して構造物全体の工程だけでなく、施工場所ごとに細かく管理できるため、遅れている工程が一目でわかります。
工程の遅れがあれば、日程の再調整や人員配置などの見直しを的確に行えるため、工程を円滑に進めることができるでしょう。
工程表作成
建設現場ではあらゆる業者が同時進行でさまざまな工程に携わるため、工程表が複雑になりがちです。
複雑な工程を円滑に進めるためには、各施工の進捗状況を管理し、共有できる工程表の作成が求められます。
工程管理システムには工程表の土台となるテンプレートが準備されているので、項目の入力や登録操作で簡単に工程表の作成や修正作業が可能です。
テンプレートにはガントチャート工程表やグラフ式工程表、バーチャート工程表などがあり、システムによって工程表の種類は異なります。
原価管理
工程管理システムには、工事案件ごとの原価を管理する機能があります。
全体の売上から原価率を割り出したり、人件費や外注費、材料費の原価がどのくらいかかるのかを計算したりなど、工事にかかる原価を管理してコスト改善を図ります。
適切に原価管理を行えば、想定外の費用を抑えられるため、利益減少を防ぎ、赤字を回避できるでしょう。
チャット機能
工程管理システムに搭載されているチャット機能を利用して、協力業者とやり取りを行えば情報を共有できるだけでなく、工程の進捗管理も容易です。
施工写真を添えて作業報告を行えば作業状況を視覚でも確認でき、より効率よく進捗具合を把握できるため、ムダのない工程管理に役立ちます。
まとめ
この記事では、工程管理システムの概要やメリット、導入する際のポイントについて解説してきました。
工程管理は納期の遵守だけでなく、工事品質や施工品質を確保するためにも重要な業務です。
適切に工程管理を行えば労働環境の向上も期待できるため、働き手にとっては残業時間の削減や生産性の向上などプラス面も多くあります。
工程管理を改善したいとお考えの建設業者の方は、工程管理システムを導入してコスト削減や生産性向上に役立ててください。
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