儲かる会社になるためには利益重視の経営改善が必要!
2023.09.04
「売り上げは上がっているけど全然儲かっていない。」
こんな経営者も多いのではないでしょうか。
建設業では売上高ばかりを気にして利益を軽視する会社がまだ多くあります。
健全な経営を行うためには利益重視の考え方が必要不可欠です。
この記事では利益重視の経営改善を行うための方法やポイントについて詳しく解説します。
目次
利益について正しく理解する
利益について正しく理解することは経営者にとって必要不可欠ですが、その中身を正しく理解している経営者はどれくらいいるでしょうか。
一口に利益といってもその中身は細かく分類されます、それぞれの利益の意味を正しく理解しすることが経営者に求められます。
ここでは利益の中身について詳しく解説します。
売り上げ総利益(粗利益)
売上総利益(粗利益)=売上高-売上原価
いわゆる「粗利」のことです、売上高の合計から売上原価を差し引いた金額を指します。
粗利は社員個人レベルで算出することも多く、利益を算出するうえで一番基本となる数字です。
粗利益をしっかりと理解し、意識することが最終的に利益を得ることにつながる重要なポイントです。
営業利益
営業利益=売上総利益(粗利)-販管費
売上総利益(粗利益)から販売費・一般管理費を差し引いたものが営業利益です。
販売費とは宣伝広告費、交通費など、商品の販売やサービスの提供において発生する費用のことです。
また、一般管理費とは役員報酬や従業員の給与、事務所の家賃や駐車場代などです。
つまり、営業利益とは会社が本業で稼いだ利益のことを表します。
このことをよく理解しておきましょう。
経常利益
経常利益=(営業利益+営業外収益)-営業外費用
営業利益から営業外損益を差し引いたものが経常利益です。
営業利益とは、本業によって稼いだ利益のことで前述した通りです。
営業外収益とは、会社が保有する不動産から得られる家賃収入など、本業以外の収益を指します。
また、営業外費用とは支払利息、有価証券売却損などがあります。
金融機関はこの経常利益が黒字であれば、融資可能と評価することが多いので、経営者は経常利益を把握しておく必要があります。
税引前当期純利益
税引前当期純利益=経常利益-特別損益
利益から特別損益を引いたものが税引前当期純利益です。
特別損益とは以下のようなものが挙げられます。
- 土地・株式などの売却益
- 突発的な災害による損失
- 盗難による損失
税引前当期純利益は、企業が1年間に稼いだ収入から税金以外の全ての費用を差し引いた利益のことです。
当期純利益
当期純利益=税引前当期純利益-税金
税引前当期純利益から税金を引いたものが当期純利益で、これが最終的に企業に残る純粋な利益です。
いくら売り上げが上がっていても利益がでなければ意味がありません。
純利益をいかに残すかが企業にとっての最重要事項になります。
利益が安定しない理由と問題点
利益が安定しない理由として以下のような問題点が挙げられます。
- 天候に左右される
- 工事が長期間に及ぶ
- 設計変更や仕様変更が頻繁に発生する
建設業では上記のような問題がよく発生します。
経営者は、これらの問題を想定して常に対策を考えておくことが重要です。
柔軟に対応できる環境を整えることが結果的に利益につながります。
過度な価格争い
建設業において多いのが値段の下げ合いによる受注です。
発注者の大半が複数の業者に合見積りを取り、一番安い業者に発注するケースが多く見られます。
値段を下げて受注することは簡単ですが、そうすることで自社の利益が減る原因になっています。
過度な価格争いには乗らず、利益重視の強気な価格交渉が必要です。
工事期間が長期に及ぶ
建設業は工事期間が長期に及ぶことが多く、その間にデザインの変更や材料変更などで想定外の費用が発生することが多くあります。
また、工事期間の延長による管理費や労務費の増加も、利益の減少につながる原因です。
これらの事態を想定し、計画段階において予備費を計上しておく、また定期的に原価の確認を行うなど、最終的に利益が残るように考えておく必要があります。
天候、自然災害の影響
建設業は天候や自然災害の影響を受けやすく、その被害による影響で利益が減少することが多くあります。
そうならないためにも、日頃から天気予報のチェックを行い、急な天候の変化に対応できる準備を整えておく必要があります。
また、災害に対応した保険に加入しておくことで、損失をリカバリーできます。
被害を最小限にとどめるために、先を読んだ対策を行うことが重要です。
利益を確保するための5つのポイント
企業にとって最も重要なことは利益を確保することです、しかし売上ばかりを優先し、利益に対して目が行き届いていない経営者も多いです。
徹底的にコストを見直し、利益重視の経営改善を行う必要があります。
ここでは利益を確保するために必要なポイントについて詳しく解説していきます。
原価管理の見直し
物を安く仕入れ、施工費を抑えることが利益を増やす重要なポイントですが、原価管理ができていない会社は多くあります。
材料変更や仕様変更などによる費用の増加、労務費の増加なども想定しておきましょう。
原価管理の見直しを行うことで利益を残せるようになります。
取引先単価の見直し
建設業では見積りをしてから工事に着手するまでに、かなりの期間が空くケースがあります。
その間に材料値上げが行われた場合には、高い材料で工事を行うことになり、それにより利益が減ってしまうこともあります。
値上げが行われても、対応できる余裕を持った金額を提示することを心がけましょう。
また、安請け負いをせずに、自社にしかできない技術やサービスを売りにして単価の見直しを行うことも重要です。
コストダウンの徹底
コストダウンを行うべき項目は大きく分けると以下のものが挙げられます。
- 材料費
- 労務費(外注費)
- 運搬費
- 諸経費
利益を得るためにはコストダウンは必ず行わなければなりません、コスト意識が薄いようでは利益を出すことはできません。
これらの項目にかかる費用を細かくチェックし、計画的にコストダウンを行うことが利益につながります。
社員のモチベーションアップ
モチベーションをアップさせる方法としては以下のものが挙げられます。
- 公正な人事評価
- 労働条件の見直し
- コミュニケーションの円滑化
「利は元にあり」という言葉があるように、社員の状態を把握しておくことは経営者にとって重要なことです。
社員のモチベーションを上げることができれば生産性も向上するので、その結果として利益が生まれます。
社内のDX化
建設業においてのDX化はまだまだ出遅れ感がありますが、建設業こそDX化を推し進める必要があります。
デジタル技術を取り入れることで、数多い社内業務の効率化を図り、無駄な作業や出費を減らすことができます。
生産性が高まることで、利益の獲得にもつながるので積極的に取り入れましょう。
まとめ
売上重視の考え方が根強い建設業においては、利益重視の経営改善を行うことが生き延びていくための手段となります。
そのためには、経営者が利益についての理解を深めることが重要です。
利益が出ていなければ問題点を見つめ直し、改善を進めていくことで利益の出る体質に変わっていきます。
利益重視の経営改善を行い、儲かる会社を目指しましょう。
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