Column コラム

【工務店の災害対策】災害に備える強い家づくりのポイントについて解説

2022.05.16

コラム

大雨や台風、地震、地滑りなどの自然災害が近年増えています。

住宅半壊や全壊被害が多いこともあり、どのような形状や構造の家が災害に強いのか知りたい方も多いのではないでしょうか。

この記事では、日本の自然災害の状況や災害のためにできること、さらに災害対策を考えた家づくりのポイントについて解説しています。

家づくりは、住む人の命と大切な資産を守ります。自然災害は避けられませんが、災害対策で大難を小難に、小難を無難にすることができます。ぜひ、参考にしてください。

国内における自然災害の状況

毎年のように日本各地で大規模な自然災害が相次ぎ、下記のような甚大な被害が発生しています。

  • 平成28年4月熊本地震
    (死者273人、住宅全半壊40,000棟以上 )
  • 平成28年8月台風第10号
    (死者・行方不明者29人、住宅全半壊2,000棟以上)
  • 平成29年7月九州北部豪雨
    (死者・行方不明者79人、住宅全半壊14,000棟以上)
  • 平成30年7月豪雨
    (死者・行方不明者271人、住宅全半壊10,000棟以上 )
  • 平成30年9月北海道胆振東部地震
    (死者43人、住宅全半壊2,000棟以上)
  • 令和元年8月前線に伴う大雨
    (死者4名、住宅全半壊200棟弱 他)
  • 令和元年台風15号
    (死者9名、住宅全半壊5,200棟以上 )
  • 令和元年台風19号
    (死者105名、住宅全半壊30,000棟以上)
  • 令和2年7月豪雨
    (死者・行方不明者86人、住宅全半壊6,000棟以上)

 

災害大国日本といわれるように日本は災害を受けやすい国土条件が数多く揃っています。

  • 地震・火山:
    4枚のプレートがぶつかり合うところに日本列島が位置するため、地震や火山活動が活発
  • 台風・豪雨:
    南東の海上で熱帯低気圧が発生しやすく台風の通り道となり暴風や豪雨をもたらす
  • 水害・土砂:
    国土の7割を山地が占め河川が急勾配で流れが速く氾濫しやすい

災害の状況や発生しやすい条件を鑑みて、工務店においては災害対策を踏まえた家づくりが求められます。

未然に災害を防ぐための対策

災害を最小限に抑えるには、「自助」「共助」「公助」においてそれぞれの役割を果たすことが重要です。

「自助」とは自分や家族の身を守ること、「共助」とは地域やコミュニティなど身近な人たちが協力して助け合うこと、「公助」とは国や市町村、消防、警察、自衛隊など公的機関による救助や援助のことです。

「自助」「共助」「公助」のなかで私たちにできることは「自助」と「共助」です。それぞれが、「自分の身は自分で守る」「自分たちの地域は自分たちで守る」という心がけを持ち、日常から災害に備えておくことが大切です。

地震対策

阪神・淡路大震災や新潟中越地震などでは、倒れた家具の下敷きになり大きな被害が発生しました。家具の転倒防止のため壁に固定したり、配置や向きを工夫したりするなど対策をしておきましょう。

食品備蓄

電気やガス、水道などライフラインが遮断された場合に備えて、人数分の飲料水や非常食、生活必需品を備蓄しておくことが大切です。

災害支援物資がすぐに届かないケースもあるので3日〜1週間ほどの備蓄がおすすめです。

  • 飲料水3日分:
    1人1日3Lほど
  • 非常食:
    パックご飯・ビスケット・カンパン・缶詰・レトルト食品など
  • 生活必需品:
    トイレットペーパー・ろうそく・ライター・カセットコンロなど

参照元:政府広報オンライン「いつもの食品で、もしもの備えに!食品備蓄のコツとは?」

非常用持ち出し袋

自宅が被災した場合には避難所で生活を送ることになります。

非常時に必要なものを詰め込んだ持ち出し袋の準備をしておきましょう。

  • 飲料水や食料品(缶詰・カップ麺・チョコレート・ビスケットなど)
  • 貴重品(現金、印鑑、通帳、保険証など)
  • 救急用品(消毒液、絆創膏、常備薬など)
  • 懐中電灯・携帯の充電器・ラジオ・電池など
  • タオル・衣類・下着・毛布など
  • 洗面用具・ウェットティッシュ・カイロなど

参照元:首相官邸「災害の備えチェックリスト」非常用持ち出し袋

避難ルート確認

上記の準備に加えて、避難場所までのルートを再確認しておきましょう。

実際に歩いてみると目印や道順を把握できるのでおすすめです。

避難場所がわからない場合は、国土交通省ハザードマップポータルサイトから調べることができます。

安否確認

労働契約法第5条に労働者の安全への配慮」という企業の安全配慮義務が定められています。

その中には、「使用者は、労働契約に伴い労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう必要な配慮をするものとする」と書かれています。

参照元:厚生労働省「労働契約法のあらまし」

社員の安否確認に法的義務はありませんが、企業としての社会的責務や人道的な観点から社員の安全を守ることはとても重要です。

そのためにも災害が発生したときにお互いの安否確認ができるよう、事前に集合場所や安否確認のルールを決めておきましょう

安否確認のルールを決めておく

安否確認はスムーズに正確に行う必要があります。

次のポイントを押さえて準備しておくといざという時に安心です。

  • 連絡手段を決めておく
  • 伝える情報を決めておく
    ⇒安否確認
    ⇒ケガの有無
    ⇒家族の状況
    ⇒出社の可否
    ⇒緊急連絡先
    ⇒緊急時の対応 など
  • 事業継続の可否を判断する
災害用ダイアル

災害発生時は、携帯の回線がつながりにくく連絡が取れないケースが考えられます。

そのような場合には、以下のサービスを利用しましょう。

  • 災害用伝言ダイアル:
    局番なしの「171」に掛けると伝言を録音でき、自分の電話番号を知っている相手はその伝言を再生できる
  • 災害用伝言板:
    インターネットを使用して文字情報を書き込み、自分の電話番号を知っている相手はその情報を閲覧できる

事業継続計画(BCP)

事業継続計画(BCP)とは、自然災害が発生したときに損害を最小限に留め、事業継続や早期復帰を行うため、事前に継続方法やその手段を決めておくことです。

事業継続計画の策定には、企業の防災力と事業継続力を向上させ、非常時の経済被害を軽減させる狙いがあります。

特に建設業は、防災段階から災害発生後の復興や復旧に至るまで、社会全体のインフラを支える重要な役割を担っています。自社の事業継続にとどまらず、社会全体の利益につながる意識を持って計画を練ることが大切です。

【工務店】災害対策を考えた家づくりのポイント

日本で頻繁に起きる地震や水害、台風災害を考えた家づくりのポイントを解説します。

地震に強い住宅

平成28年発生の熊本地震(震度7)では、旧耐震基準で建てられた住宅に大きな被害がありました。

新耐震基準以降の住宅では、接合部の仕様などが具体的に定められたいわゆる2000年基準以降の被害率が少なく、特に木造住宅のなかで耐震等級3の住宅はほぼ無被害または軽微なものでした。

耐震等級とは、国が定めている住宅性能表示制度により地震性能を示す等級で、2000年基準は「等級1」その1.25倍なら「等級2」、1.5倍は「等級3」と性能によりレベルが設定されています。

熊本地震は、耐震等級3レベルでの安全性を示す具体的かつ貴重な実例です。

震度6強〜7ある大地震でも、倒壊せず安心して住み続けられる耐震等級3レベルの住宅が、今後増えていくことが期待されています。

水害に強い住宅

国土交通省が運営するハザードマップを利用すると洪水や浸水などの水害が発生しやすい地域を調べることができます

水害リスクのある場所に家を建てないことが大切です。

既設住宅の場合は、災害が起きたとき下図のように2階の有効的な活用や脱出用に屋根から外部に出られる扉を設けるなどもおすすめです。

水害に強い住宅は、床上や床下浸水から家を守ることがポイントです。

下図は、国土交通省「浸水の予防・人命を守る家づくり」に掲載されている水害に強い家づくりの構造です。4つの構造について、解説します。

出典:国土交通省「浸水の予防・人命を守る家づくり」

かさ上げ(盛り土)

かさ上げとは、盛り土をして敷地全体を浸水が想定される水位以上に高くすることです。

玄関までの階段やスロープを設置する必要があり、年配の方には上り下りの負担が大きいというデメリットがあります。

盛り土や階段設置にはコストがかかるので考慮が必要ですが、浸水対策に有効的な構造です。

高床構造(高基礎)

家の土台となるコンクリート基礎を通常より高く設計します。

高基礎にすることで雨水が床上まで入りこまず、床上浸水被害のリスクを減少させます。

しかし、床下浸水の被害は起きる可能性がありますので基礎に流入した水や土砂を排出しやすい設計をあらかじめ考慮しておくと良いでしょう。

高基礎は床下に湿気が溜まることを避け、建材の劣化やカビ防止に有効です。

また、ネズミや害虫が巣を作りにくく、建物全体を大きく見せるなどのメリットがあります。

塀で囲む

家の周りを防水性コンクリートで囲み、浸水流入を防ぐ方法です。

塀には、人が出入りする開口部を設ける必要があるため、浸水対策として土のうや止水板、防水シートなどの準備をしておくと良いでしょう。

建物防水

耐水性のある外壁建材を用い、さらに外壁塗料を防水性にすることで浸水の流入を防ぐ方法です。

外壁塗装は、紫外線や熱により経年劣化していくためメンテナンスが必要です。

台風に強い住宅

日本は、台風の通り道といわれるほど非常に台風が多く暴風への対策が重要です。

強風が吹き付けても倒壊しない構造だけでなく、竜巻のような吹き上げる風への対策が必要です。

奥行きがある軒先や庇は、下から吹き上げる暴風が集中して当たる弱点箇所です。

軒先や屋根を持ち上げようとする力が働くと、垂木が剥がされて屋根が飛ばされる可能性があります。

梁の留め付け部分に強度のある金物を使用して、屋根をしっかりと支えることが大切です。

また、暴風による飛散物対策のためにシャッターや雨戸の取付や飛散防止フィルム付きの強化ガラスにすると有効的です。

工務店として台風や豪雨へ備えるため雨戸やシャッターのリフォームなど事前にできる対策を提案してみると良いでしょう。

まとめ

日本の災害状況から災害への備え、家づくりについて解説してきました。

森林破壊や地球温暖化などの影響もあり、近年災害が頻繁に発生しております。

今後、発生が予想される南海トラフ地震や首都直下型地震だけでなく、災害大国の日本では全国どこでも災害が起きる可能性が考えられます。

そのため工務店として、災害が起きても住み続けられる家づくりやリフォーム、メンテナンスなどの提案が求められます。

災害に備えるため、従業員やお客様、地域の人たちと情報共有するコミュニティ作りなども災害対策の一貫です。

地域の安全を守り、信頼される工務店を目指して、お客様に安心できる家を提案していきましょう。
 

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