書類仕事の負担軽減!建設ASPとは?
2023.07.13
役職がついたり、業務の責任が増えると必然と増える書類仕事。
建設ASPが、これまでの書類仕事の負担を軽減し生産性の向上が目指せることをご存じでしょうか。
「ASPって言葉は聞いたことがあるけれど、何ができることかは分からない」
気がついたら書類で1日が終わっている、経営陣も多くいらっしゃるでしょう。
本記事では、ASPの概略や建設業で役立つ事例をご紹介します。
ASPとは
ASPとは、アプリケーション・サービス・プロバイダ(Application Service Provider)の頭文字からとった略称です。
インターネット上のアプリケーションを使用して、複数の端末からアクセスできる、サービス又は事業者を指し、「情報共有システム」と説明されます。
自治体などの発注者と工事を請け負う受注者といった、複数の組織で情報を共有するためのシステムを総じて「情報共有システム」と呼んでいます。
建設業に特化しているものが、建設ASP。
生産性の向上や業務の効率化を図ることを目的に、国土交通省から推奨されています。
ASPでできること
ASPでは、公共事業工事における受注者・発注者間のやり取りや、工事書類の作成・提出をインターネット上で行うことができます。
公共工事では関係者もその組織も多く、現場の測量データから設計図、関係各所との協議記録、許認可関係書類など、扱う書類の種類もデータ容量も膨大になります。
特に決裁がおりなければ工事着手できない届出などは、迅速かつ漏れなく共有する必要があり、ASPでは窓口に赴かなくても提出が可能となります。
インターネット環境さえあれば、どこにいても、外出先でも、書類の共有や提出が可能。
建設ASPでは
- 工事帳票処理の迅速化
- 日程調整の効率化
- 受発注間のコミュニケーション円滑化
などが、生産性の向上・時間と手間を大幅に削減することに期待できます。
建設ASPの基本機能
国土交通省では、情報共有システムに必要な機能やルールを定めています。
業務履行中及び工事施工中の情報システムの基本機能を、それぞれ要件編・解説編として、国土交通省が定めた基本的な機能について紹介します。
日程調整や連絡
「掲示板機能」
書類や図面・写真などのデータを添付したり、コメントしたりできる、いわゆるチャット機能
公開する範囲の設定も可能
「スケジュール管理機能」
個人の予定だけでなく、工事関係書類のスケジュールも管理できる機能
受注者・発注者のスケジュールの共有可能
工事帳簿の授受
「発議書類作成機能」
指示書・協議書や、工事関係書類を作成する機能
以前に作成した書類を再利用して新たな書類を作成することも可能
「ワークフロー機能」
事前打ち合わせ、書類の受付、承認など、提出書類の各課閲覧状況や承認状況を確認できる機能
不備があった場合の修正や回答日なども設定可能
「書類管理機能」
フォルダ分けして、体系的に管理できる機能
電子検査や工事後に保管が必要な書類の出力
「工事書類等入出力・保管支援機能」
登録された書類などを、外部媒体フォルダへ出力保管できる機能
電子納品
「オンライン電子納品機能」
オンラインで電子納品できる機能
アップロードした履歴なども記録として閲覧できる
遠隔臨場支援
「遠隔臨場支援機能」
動画撮影用のカメラによる、映像と音声を利用した、材料確認や立会を支援する機能
【国土交通省】
「業務履行中における受発注間の情報共有システム機能要件(Rev.1.5)令和5年3月版」
>>要件編
>>解説編
「工事施工中における受発注間の情報共有システム機能要件(Rev.5.5)令和5年3月版」
>>要件編
>>解説編
ASPが業務効率化に役立つ理由
従来行ってきたあらゆる業務は建設ASPを導入することで、時間の短縮が可能です。
ひいては業務の効率化・生産性の向上の一因となります。
移動時間の削減
工事着工の許認可や、各種工程に伴う申請書など、従来は大量の書類を持って、行政や申請機関へ提出する必要がありました。
提出に伴い、事前にヒアリングするだけでも、窓口へ足を運び打合せやスケジュールの仮抑えをしていました。
「ワークフロー機能」を用いれば、大量の印刷物も窓口へ移動する時間も不要。
WEB上で、発議・承認・決済が可能で、提出後の修正も容易に行えます。
各所窓口へ赴いていた移動時間を、現場での業務に充てることができます。
ペーパーレス化
公共事業の場合、決済には特に多くの書類と捺印が必要でした。
書式も、行政や同じ行政の部門によっても異なる、ということもしばしば。
「発議書類作成機能」では、WEB上で書類を作成し、発注者へ提出、決済まで可能です。
従来提出していた紙そのものが不要となり、もちろん印刷の手間もありません。
提出の控えとして、事務所に保管しておく書類もなくなるので、スペースの確保にも繫がります。
保存年限が定められている完成図書も、電子化されると紙での保管は不要となっていきます。
大量のデータの授受
図面や資料のやり取りには、メールサーバーの容量制限から、外部のファイルサーバーを用いたり、アップロードするだけでも時間を要したりと、手間と労力を必要としていました。
BIMやドローンの活用など、データ容量は大きくなる一方です。
建設ASPを導入すると、大容量のデータでもサーバー上で共有できるため、格納しているフォルダを指定するだけで、所属が異なる相手でも閲覧可能。
アップロードしている時間にPCで他の作業ができない、ファイルのダウンロード忘れ、などの事象を発生させず業務効率を向上させることに繫がります。
電子納品データ作成
電子納品を行うにあたり、従来はPC上にあるデータを保存媒体にアップロードする方法をとっていました。
保存が必要な書類が紙ベースである時は、スキャンする手間も。
修正が発生した時は、保存媒体そのものを差し替える必要もありました。
「オンライン納品機能」を活用すれば、納品する受注者はサーバー上に登録されているデータをアップロードすることで納品が完了。
修正が発生してもそのデータのみを差し替えるだけなので、保存媒体も不要、アップロードに要していた膨大な時間も不要です。
納品される発注者はサーバー上でデータを確認し、修正などの履歴も確認できます。
発注側も、受注側も利便性が向上します。
日程調整の効率化
「スケジュール管理機能」では、受注者だけでなく発注者のスケジュール双方を共有できます。
発注者は複数の現場を兼務することも多く、業務の効率化や、受注者との円滑なやり取りが必要となります。
書類の発議・提出だけでなく、現場での検査立会いも、スケジュールを共有することで、スムーズに日程を決定していくことが可能です。
受発注者間のコミュニケーションの円滑化
メールや電話で行ってきた連絡事項も、緊急を要する確認事項も「掲示板機能」を活用すれば、いつでも、どこでも発信し受信し確認できるようになります。
写真に撮って、事務所や営業所に戻ってメールにして添付して、電話を入れる、従来の現場での確認事項のやり方でした。
現場で撮った写真は、スマートフォンやタブレットでその場で掲示板にアップロード。
確認でき次第、次に策を講じることができ、事務所戻ってPCに向かう時間の短縮、業務効率の向上にもなります。
すぐに返信がこなくても、スケジュールを共有しているので、円滑に業務を進めていくことができます。
工事帳票の迅速化・検査準備作業の軽減
「発議書類作成機能」を用いれば、各種工事の打合せ記録、工事確認願、報告書などがWEB上で作成できます。
発注者との共有も容易にでき、「スケジュール管理機能」を利用して検査関係書類の準備の負担も軽減できます。
まとめ
建設ASPを導入することで、書類仕事と称される、現場以外の仕事にかかっていた時間を短縮することが可能となります。
短縮されて生じた時間で本来の業務を進めることができ、生産性の向上に繫がります。
WEB上で書類を作成し、承認を得て次工程へ着手可能となるので、業務の効率化も可能。
労働時間の確保の面においても、効率面においても、建設ASPの導入を検討してみてはどうでしょうか。
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