Column コラム

工事写真は重要書類の一つ、撮り方のコツとポイントを詳しく解説

2023.10.23

コラム

建設業では必ず必要となる工事写真「撮ってはいるけどバラバラで整理や管理が大変・・・」

といった悩みを抱えている方も多いでしょう。

ここでは工事写真の撮り方のコツ、効率的に撮るための便利ツールなどについて詳しく解説します。

工事写真の種類

  • 着手前及び完了写真
  • 使用材料写真
  • 工程写真
  • 安全管理写真
  • 廃材処分写真

工事写真には以上のような種類があり、それぞれの項目について鮮明かつ明瞭に撮影する必要があります

いざという時には、正しく施工をしている証明にもなるので重要な書類となります。

それでは、工事写真の詳しい内容について説明します。

参考:営繕工事写真撮影要領(国土交通省)

着手前及び完了写真

 

着手前の写真は元の状態と完成後を比較するために欠かせない重要な写真です。

完了写真についても、施工箇所が工事によってどれくらい改善されたかを確認するためにしっかりと撮影する必要があります。

その際に、できる限り同じアングルで撮影することが施工前と施工後の変化を際立たせる重要なポイントです。

使用材料写真

工種によって使う材料はさまざまですが、各工事においてどのような材料を使用したのかを明確にしておくことは重要です。

公共工事ではメーカー指定の使用量を満たした材料搬入写真と、使用後の空缶や空袋写真なども必要になります。

また、規定量を正しく使用せずに施工するなど、不正を防ぐ意味でも使用材料写真の撮影は重要な意味を持ちます

工程写真

施工要領書にもとづいた工程写真を撮影することは、正規の手順で工事が行われているかの証明にもなるので非常に重要です。

撮影時のポイントは以下の通りです。

  • 同じアングルで撮影する
  • 施行手順が分かるように撮影する
  • 黒板が施工箇所に被らないようにする
  • 反射で黒板の文字が見えない

以上の点に注意して撮影しましょう。

安全管理写真

  • ヘルメットのあごひもを締める
  • 墜落制止用器具を使用する
  • 工具にセーフティーワイヤーを付ける

など、安全保護具を正しく使用することは建設工事においては当たり前です。

ですが、まれに安全対策を怠っている場面が写真に写ってしまっていることがあります。

間違って提出してしまわないように事前にチェックが必要です

廃材処分写真

公共工事の場合は必要数量を正しく使用したかどうかの確認写真が必要です。

必要数量を間違いなく使用したことを証明する上で、使用した材料の空缶や空袋の写真を残すことはとても重要です

間違って捨てられたりしないように保管し、施工後は速やかに撮影を行いましょう。

工事写真の役割と必要性

工事写真を撮影することは以下のような役割があります。

  • 施工手順の確認
  • 施工品質の確保
  • クレームや事故発生時の確認資料

など、竣工書類の1つとして提出するだけではなく、施行後に発生するクレームや事故の際に役に立つ重要な資料となります。

そのためにもそれぞれの項目を確実に撮影しておきましょう。

施工手順の確認

工事の際は、施工要領書に基づいて正しい手順で施工を行わなければなりません。

施工中の工程写真を撮影することで、作業員も作業工程の再確認ができるので施工ミスを無くすメリットがあります

また、経験の浅い作業員が施行手順を覚えることにも役立ちます。

施工品質の確保

工事写真を撮ることは施工品質を確保する上でも重要な意味を持ちます。

なぜなら、写真を撮影することにより、正しい手順で作業が行われているかの再確認ができるからです。

その結果、施工品質の確保につながります。

クレームや事故発生時の確認資料

建設工事においては常にクレームや事故のリスクと隣り合わせです。

もし、クレームや事故が発生した場合でも、正しい手順で安全に作業を行っていたことが写真により証明できれば、有利に話を進めることができます

そのためにもしっかりとした写真撮影が重要です。

工事写真の撮影方法と注意点

工事写真は適正な手順で、確実な施工が行われたかを証明する重要な証拠書類になります。

また、施工中に何かしらの事故が起きた場合にも、証拠として保険会社に提出することもあるため、写真は必ず必要です。

万が一の場合の自己防衛としての役割もあるのでとても重要です。

ここでは、撮影のコツとポイント、撮影時の注意点について詳しく解説します。

撮影する角度

工事写真の撮影では、毎回同じ角度で撮影を行うことが重要なポイントです。

基本的には同じ作業員が撮影することが望ましいですが、撮影者が変わっても同じ角度から撮影ができるように、テープ等で撮影場所を決めておくことが大切です。

見る人が分かりやすい写真を撮ることを心がけましょう。

撮影サイズの設定

工事写真は主に、デジカメもしくはスマートフォンで撮影します。

その際に気を付けるべき点は、撮影サイズを大きくしすぎないことです。

撮影サイズを大きくし過ぎると、データの取り込みや送信に時間がかかります

工種にもよりますが、多い時は何百枚もの写真を一つのファイルにまとめることもあるので、一枚当たりの画素数は上げすぎないように気を付けましょう。

参考:写真管理基準(国土交通省)

撮影する向き

工事写真に最適な横:縦の比率は「4:3」です。

カメラを縦向きで撮影してしまうと写真が縦長になってしまいます。

工事写真は基本的に横向きで整理するので、縦長の画像を横長に直すと推し潰されたような画像になり、比率がアンバランスになってしまいます。

こちらも間違えるケースが多いので注意が必要です。

撮影後の写真チェック

  • 写真がブレている
  • 黒板の文字が間違っている
  • 逆光で見えにくい
  • 保護具を着用していない人が写っている

など、ちゃんと撮れたと思っていても、写真整理をしている時にこのような不具合を発見してしまうことはよくあります。

撮り直しのできない工程もあるので、撮影後にそのつど確認を行うようにしましょう。

工事写真撮影に役立つツール

工事写真は工種により撮影場所や工程の数が様々です、それぞれの工種に合った撮影方法が求められます。

今ではスマートフォンのカメラも高機能・高性能になっているので、うまく使いこなすことで質の高い写真を撮影することができます。

また、工事写真用のアプリもたくさん出ているので、活用すれば写真整理の時間が短縮できます。

それでは役立つツールについて説明します。

広角レンズ

トイレや浴室など、狭い空間を全体的に撮影する時に活躍するのが広角レンズです。

通常のレンズでは全体を撮りづらい場所でも、被写体の全景を撮影することができるのでリフォーム工事などでは特におすすめです。

最近のスマートフォンには広角レンズを搭載したモデルもあるので是非活用して下さい。

工事写真アプリ

  • 蔵衛門工事黒板
  • Photomanagerシリーズ
  • 工事写真

IT化、デジタル化が進む近年では、様々な写真管理アプリが販売されています。

撮影した写真をクラウド上で保存したり、PCに直接転送できるものもあるので効率よく写真管理が行えます。

中には無料で使用できるものもあるので活用してみましょう。

まとめ

工事写真は重要な提出書類の一つで、その撮影方法にもコツやポイントがあります。

  • 同じアングルで撮影する
  • 画像サイズを大きくし過ぎない
  • 撮影する向きに注意する
  • 撮影後のチェックを行う

上記のポイントに注意してクオリティの高い写真を撮ることが大切です。

特に、クレームや事故の際には重要な証拠資料にもなるのでしっかりと撮影することが重要です。

最近では、スマートフォンのカメラ機能も高性能になっていますし、便利な写真管理アプリも販売されています。

無料で使えるものもあるのでシーンに合ったサービスを活用してクオリティの高い工事写真を撮影しましょう。

 

資料請求
はこちら

お問い合わせ・資料請求

TEL.078-393-8585

平日10時から17時(日祝定休)