建築工事における施工管理・発注管理を効率的に行う方法
2023.01.07
建築工事において施工管理や発注管理は絶対に必要な業務の一つです。
そのため、業務を効率化することは企業にとって大きなメリットがあります。
しかし、どのように効率化を行えば良いかわからないという話はよくあります。
エクセルを使って管理したり、台帳をつけてアナログ的に管理する方法もあるのですが、一番はシステムを活用するのが効率的です。
ただ、システムを活用するといっても導入するだけでは意味がありません。
どのような視点をもって活用するかが大切になります。
そこでこの記事では、施工管理・発注管理を効率的に行う方法について解説します。
目次
施工管理・発注業務の役割
施工管理の仕事は一言でいえば「工事がスムーズに進むように管理すること」です。
そして、その仕事の一環として各関連業者に仕事を依頼したり材料を段取りしたりする発注業務があります。
施工管理と似た言葉に「現場管理」がありますが、仕事内容に明確な違いはありません。
会社によって、施工管理者のことを現場管理と呼ぶところもあれば、その逆もあります。
要は、完成するまで現場をしっかりと管理するお仕事なのですが、具体的な仕事内容に分類するとすれば以下の4つになります。
- 工程管理
工事が期限までに完了するように、作業のスケジュールを管理する。 - 品質管理
求められている品質や、定められた品質基準に沿ったものが作れるように管理する。 - 原価管理
決められた予算内で工事を完成させられるように、資材の発注や原価を管理する。 - 安全管理
現場に携わる作業員が、安全に工事を終えられるように管理する。
この他にも、工事に関わる書類を作成したり、会議に参加したりと、施工管理の仕事内容は多岐に渡ります。
施工管理として活躍するためには、広い視点で物事を見て、臨機応変に対応できる力が必要な仕事だと言えるでしょう。
工事発注管理が重要な3つの理由
工事において発注管理が重要な理由は主に以下の3つです。
- 納期対応
- 経費削減
- 施工品質
発注管理をすることで、工事のスケジュール管理を行うことにつながり、行き当たりばったりなことや無駄をなくすことにつながります。
理由1:納期対応
完成時期から逆算して納期を管理することは施工管理の必須条件です。
なぜなら、適正な納期を守るためには工事がストップしないように材料や人をあらかじめ準備しておく必要があるからです。
「もともと、発注された段階の納期に余裕はあるのか」「もしも悪天候やトラブルで工事ができない日があったら何日ぐらいは大丈夫なのか」など、しっかりとシミュレーションをしておきましょう。
理由2:経費削減
スケジュール管理によって納期の目処ができれば、その予定をもとに必要な職人を手配したり、必要な経費を見積もったりすることができます。
施工管理の仕事には「原価管理」も含まれているため、工事の進捗をしっかり管理することは経費削減につながります。
余計なコストをおさえるためにもしっかり納期管理をして発注管理を行いましょう。
理由3:施工品質
長時間労働はミスにつながり、施工品質を低下させることにつながります。
これらを防ぐためにもスケジュール管理は重要です。
作業者のパフォーマンスを維持するためにも適切な仕事範囲と内容、そして人材配置を考えるのも施工管理者の仕事の一つです。
適切な範囲で作業が行えるように、発注管理を徹底しましょう。
発注管理を成功させる2つのポイント
発注管理を成功させるポイントは竣工までの工程をしっかり把握することです。
しかし、すべてを細かく正確に把握すればいいというものではありません。
細かく把握しなければならない項目もあれば、そうでないものもあります。
特に以下の2点は押さえておきましょう。
- ポイント1:各工程に必要な時間を正確に割り出す
- ポイント2:全体のスケジュール項目は細かく設定しない
ポイント1:各工程に必要な時間を正確に割り出す
各工程の作業にかかる時間は正確に把握する必要があります。
そうすることで作業の優先順位も決めやすくなり、より正確なスケジュールを組むことができるからです。
細かく把握しておけば、何らかのトラブルでスケジュールを修正する時にも役立つでしょう。
ポイント2:全体のスケジュール項目は細かく設定しない
スケジュールに合わせて発注作業を行いますが、長い工期であればあるほど予定通りにはいないものです。
そのため、スケジュール管理の項目を細かくしすぎると、予定外の事態になったときに対応することが増えるので手間がかかります。
できる限りシンプルにして項目を少なくすれば、混乱することも減り認識のズレなどミスを防げるので意識してみましょう。
その際に、必ず共有すべきスケジュールが何なのかをしっかりきめておくことが大切です。
現場監督がよく使う2つの工程表
工程表とは着工から竣工までを管理する表です。
工程表はその特徴に合わせていくつか使い分けるのが一般的です。
この章ではその中でも特に使用頻度が高い以下の2つの工程表を解説します。
- ガントチャート工程表
- バーチャート工程表
ガントチャート工程表
(引用:https://lychee-redmine.jp/plugin/schedule/gantt-chart/)
ガントチャート工程表とは、縦軸で作業名を示し、横軸で進捗状況を表す工程表です。
自身のタスク内容やスケジュールを直感的に把握できる点が魅力です。
ガントチャートの主なメリットは、以下の3つです。
- タスクやプロジェクトの進捗状況を把握できる。
- タスク間の依存関係を把握できる。
- トラブル発生時に原因の特定や対処をしやすい。
一番のメリットは、タスク・プロジェクトの進捗状況を視覚的に把握できることです。
ガントチャートは、プロジェクトに必要なタスクの優先順位や粒度を整理して作成します。
細かなタスクをツリー構造で展開できるため、実行中のタスクやプロジェクト全体の状況を把握しやすいのです。
一方、作成に手間がかかる点はデメリットといえます。
必要なタスクの洗い出しや工数のチェック、タスクの優先順位設定など、事前に多くの情報を整理しなければなりません。
バーチャート工程表
(引用:https://www.maff.go.jp/j/nousin/seko/kyotu_siyosyo/k_tebiki/attach/pdf/index-12.pdf?_fsi=M7mjKKWD)
バーチャート工程表は、縦軸に作業名、横軸に日付を記載し、進捗度をバー(横棒)で記す工程表です。
記載する項目が少なく手間がかからず作れることがメリットです。
一目で工事の進み具合がわかるため、短期工事やリフォーム工事など作業数が少ない工事の利用に適しています。
しかし各作業間の関連性がわからないため、難易度の高い工事の利用には向いていません。
まとめ
施工管理や発注管理を効率的に行う方法について解説してきました。
従来のExcelや台帳を使ったアナログ的な手法からシステム的な手法への転換が大切ですが、押さえておくべきポイントはどのような手法が自社にとって最もふさわしいかという点です。
システムを活用すれば、ほぼすべての手法はカバーできますが、どの管理方法がふさわしいかは自分達で選択していかなければなりません。
優秀なシステムを導入しても活用方法が間違っていては効果を十分に発揮できないどころか、逆効果になるおそれもあるため注意しましょう。
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