建築業の可視化で実現させる。ムダを省いた業務の効率化
2022.07.15
ムダを省いて、業務を効率化させたい。
そんな悩みはどの業界でも共通する悩みですが、その中でも建築業はムダが発生しやすい業種の1つでもあります。
次のような業務があり、残念ながら効率化という言葉からは遠いところに建築業は存在しています。
- 業者とのやり取りがFAXや電話が中心なこと
- 図面や確認書類が紙ベースであること
- 担当者と担当以外の意思疎通ができていない など
しかし、そんな建築業界も変わりつつあります。
建築業の効率化を考えたときに、業務の可視化は抱えている業務の悩みを解決する管理方法の一つです。
ここでは、建築業で業務の可視化をおこなう目的と可視化のメリット、可視化をおこなうことで得ることのできる変化ついてご説明します。
目次
業務の可視化とは?
初めに、可視化とは「見えないものを見える状態にする」ことを差します。
見えないものを見えるようにする手段として、情報の共有をおこなうことは必然ですが、可視化は、「誰にでも」「いつでも」情報を共有する必要がありません。
業務の可視化を行うポイントは、「見たい人が見たいときに見える状態」にしておくことにあります。
「可視化」と「見える化」の違い
可視化と同じように用いられる言葉に「見える化」があります。
どちらも見えないものを見えるようにする目的は同じですが、可視化と見える化では見せたいポイントが異なります。
- 可視化
⇒見たい人が見たいときに、情報が見えるようにする状態 - 見える化
⇒情報が常に見えていて、見たくないと人にも情報が届く状態
です。
混同しやすい言葉ですが、厳密にいうとこのように異なった意味を持っています。
可視化には、自分の意志で見るか見えないかを判断できるようにすることが大切となってきます。
可視化の目的
業務の可視化を行うためには、大前提として見えない業務を見えるようにしなければなりません。
そのための情報の整理も大切ですが、目的を持たないまま業務の可視化を行うと、効果が表れず中途半端な状態となってしまい、業務の可視化事態もフェードアウトしてしまうかもしれません。
そういった事態を引きおこさないためにも可視化する目的を持つことが大事です。
では、見えない業務を見えるようにする、可視化の目的とはどのようなことがあるのでしょうか?
業務量の把握
何度もお伝えしているとおり、可視化することは、見えてこない業務を見えるようにすることです。
見えてこなかった業務が見えるようになると、次のような内容を業務の現状を把握し共有できるようになります。
- どの人がどの程度の仕事を抱えているのか
- どれぐらいのタスクを抱えているのか
現状を把握がすることできれば、業務量も把握することができ、業務量をコントロールすることにもつながります。
業務量をコントロールするための、割り振りや工程の変更などといったことにも対応することができます。
また、業務量を把握しコントロールすることは、一人に対して過剰な負担と責任をかけることがなくなるということです。
結果、業務の属人化を防ぎ、スムーズに遂行することへとつながります。
業務のムダを洗い出す
業務の可視化を行うと、問題ととらえていなかった内容に課題が見つかったり、新たな課題が見つかったりすることがあります。
新たに見つかる課題の中には、それまで必要と思っていた作業にも無駄があるということに気付くきっかけになります。
無駄が省かれた業務は、作業の効率化を図れることは当然ながら、社員のワークライフバランスを保つことにも繋がります。
業務の共有を図る
可視化を行うと、今、顧客に対してどのような営業を行っているのか、また売上はどのようになっているのかという業務の「今」の状況を共有することができます。
共有された業務は、担当者だけが知っているといった風習を防ぐことにもつながります。
こうした担当者だけが知っている情報というのは、正確に記録されていない数字の場合もあります。
そうなると、上司からの重要な判断を下すときの足かせとなってしまう場合もあるかもしれません。
共有された業務内容であれば、業務フォローや営業提案といった新たな業務につながり、顧客の拡充にもつながっていきます。
業務フローを統一する
社内で業務フローが統一されていないと、業務に対する認識の違いが生まれてしまい、社内の統制もとれなくなってしまいます。
また、業務フローが統一されていないと、情報管理のルールも統一されないままとなってしまい、必要な情報がどこにあるかわからない、最新の情報がどこにあるか分からないという情の迷子を引き起こしてしまいます。
さらに、統一されていないまま新たに人が加入した場合、適切な業務の引継ぎができなくなり、業務を引き継ぐ人に混乱を与える結果となってしまうでしょう。
可視化するメリット
業務の可視化をおこなうメリットは、上であげたような可視化の目的が、明確な形となって結果につながっていくことです。
指示が出しやすい
可視化されて業務量が明確になった業務には、どこに人材が足りないのか、またどのような対処をおこなえばいいのかが見えてきます。
見えてきた業務には指示も出しやすく、また指示を受ける側も業務の前後関係が見えるので、内容を把握しやすくなります。
社員のモチベーションアップ
可視化の最大のメリットは、社員のモチベーションアップにつながることです。
自分以外の業務内容を把握することで、どのような仕事を誰が行っていて、進捗状況がどのようになっているのかが見えてきます。
そのような業務に対して、新たなフォローや営業の提案をすることも、受けることも可能になります。
新たな取り組みである場合でも、フォローを受けやすくなりますし、業務に対する「役割分担」を理解することにつながります。
属人化を防ぐことができる
可視化されていない業務の一番怖いところは、業務の属人化にあります。
建築業では、担当者によって仕事量の違いが大きいといったこともよく起こりえます。
これは、工事の進捗状況にもよるのですが、担当者が忙しすぎて業務内容の共有を図れず、気がついたら一人だけ業務を抱え込んでいるといった状況です。
抱え込んでしまった情報は、担当者だけしか知らないといった現象も引き起こしてしまいます。
担当者だけしか知らないといったことは、万が一その担当者に何かあった場合、すぐに周りが対処できないという事態を招くこととなってしまいます。
結果、その業務だけでなく、他の業務にも支障をきたすことになってしまうでしょう。
可視化にはシステムの導入が必須
これまで書いた可視化を実現するためには、システムの導入が必須となります。
システムを導入することで、全体の把握や業務改善を簡単にすることができるようになるからです。
例えば、今、誰が何をしているか?や業務の進行スケジュールなどは施工管理システムで管理が可能です。
また、原価管理が難しい建築系の会社であれば、原価管理システムを使えばほぼ確実に粗利を確保できます。
システムを入れることで、今まで抱えていた見えない仕事が見られるようになります。
まとめ
職人気質の方が多い建築業は、個人で動くことに慣れている方も多く、業務の可視化に違和感を抱く人も多いかもしれません。
しかし、可視化を行うことは、業務の効率化につながり、業務の効率化は若手不足といわれる建築業に若い人材を確保できるチャンスでもあります。
業務の可視化はゴールではなく業務の効率化を図る手段の一つです。
この手段を使って新たな若手の確保、また業績アップにつなげてください。
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