予材管理とは?メリットやポイント、目標達成につながる理由を解説
2022.10.14
営業活動をしていくなかで目標やノルマは欠かせません。どのような行動をすれば、目標やノルマを達成できるのでしょうか。
しかし、なりふり構わず営業活動をしていても結果はついてきません。
営業目標を達成させるためには、より実践的なマネジメント手法である予材管理への取り組みが有効的です。
この記事では、予材管理の概要から得られるメリット、目標達成につながる理由について、わかりやすく解説しています。
営業管理がうまく機能していない方や、目標達成にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
予材管理とは
予材とは、将来的な売上が期待できる営業案件などの見込み材料のことです。
予材管理はこの予材をベースにして活動を行うことで、目標達成を目指す営業マネジメント手法です。
あらかじめ予材目標を2倍に設定して、目標を達成できる状況を作るところが予材管理のポイントです。
顧客との商談はすべて成約できるわけではありません。予材を設定せずに目標ギリギリのラインで営業活動を行っていると、成約を予定していた商談に失敗した場合、目標未達成となってしまいます。
未達成だった目標を翌月に持ち越すと、営業への負担も大きくなります。あらかじめ予材を仕込んでおけば、余裕を持って営業活動が行えるため、目標を達成しやすくなります。
予材管理で得られるメリット
予材管理を行うメリットは次の通りです。
- 売上の安定化
- リスクを回避できる
- 営業スキルの向上
それぞれのメリットについて解説します。
売上の安定化
営業担当の目標達成率が高ければ、企業も安定した売上を確保できます。
これまでの営業方法では、売上目標を達成するために必要な案件数や商談数、売上高を指標として営業活動を行ってきました。
しかし、指標とする案件数や商談数を達成しても売上が伸びなかったり、成約に至らなかったりするケースも多々みられます。
予材管理は見込み案件数と合わせて、商談金額や受注確度にも注目して設定を行います。
見込み案件の受注確度が低い場合には、予材を多く設定するなど状況に合わせて予材管理をすることで、安定的に目標・売上達成できる状態を作ります。
リスクを回避できる
予材管理は多くの予材を設定するため、ひとつの予材がうまくいかなくても他の予材がカバーしてくれる可能性があるため、目標未達成になるリスクを回避できます。
また、営業活動に没頭していると目標達成だけに目が向いてしまい、受注金額が低い案件に対しても時間を割いてしまいがちです。
予材管理は顧客の予算や受注確度、営業内容を管理するため、見込み案件を逃すリスクを減らし、目標に沿った営業活動に打ち込めます。
営業スキルの向上
売上目標の達成を営業マンのスキルに頼っていると、能力の高い営業マンが抜けてしまえば、たちまち目標に到達できなくなってしまいます。
予材管理は顧客への提案方法や受注確度、商談回数などの情報を管理しています。その情報を分析して、営業マンの具体的な活動や指導に活かすことで営業スキルが向上します。
また、個人によるスキルのバラツキもなくなり、営業成績の安定化が期待できます。成果が上がれば営業マンの心にもゆとりが生まれ、営業活動の質がさらに向上し、企業全体の生産性アップにつながるでしょう。
予材管理に不可欠な3要素
予材管理は前述の通り、目標の2倍の予材をあらかじめ設定します。設定する予材は、以下の3種類になります。
- ほぼ受注確実な案件「見込み」
- 商談中の案件「仕掛り」
- 未来の売上となる案件「白地」
予材管理に不可欠な3要素について解説します。
見込み
見込みとは、100%成約できる案件を指します。売上目標を達成する上で見込みには重要な役割があります。
見込み案件が多ければ多いほど目標達成率が上がり、逆に少なければ目標達成の可能性が低くなります。
見込み案件を確実に獲得するための営業活動を行いながら、同時に次に解説する仕掛り案件を育てて、見込みにまで成長させる活動を行うことが大切です。
仕掛り
仕掛りとは、商談を進めている案件など、受注に向けて動いているものの、まだ成約が未定の案件を指します。
目標達成につながるだけの見込み案件がなければ、仕掛りに力を注いで見込み案件となるように仕向ける必要があります。
ただし、見込み案件がたくさんあったとしても、成約が確定しているわけではありません。見込み案件に頼らず、仕掛り案件を準備しておくことが重要です。
白地
白地とは、今後取り組みたい顧客や未来の売上となる可能性のある案件を指します。成約が未定の案件はすべて白地に含まれます。
見込みや仕掛り案件だけでは目標に到達できません。白地を使って未来の売上を想定した仮説を立て、予材を作り出します。
営業マンは売上目標の達成だけが目的ではなく、新たに顧客を開拓することも大切な仕事のひとつです。
現在、見込みに成長した案件でも当初は自社への興味もなく、認知もされていない状態でした。そのような状況でも顧客のニーズに合わせて商談を繰り返していけば、見込みや仕掛りに近づいていきます。
予材管理が目標達成につながる理由
予材管理への取り組みが、目標達成を実現させる理由について解説します。
手法がわかりやすい
予材管理はあらかじめ予材を2倍に設定するという、わかりやすい営業手法です。その予材を見込み・仕掛り・白地の3つに分類して営業活動を管理します。
顧客情報や営業進捗を記録して管理する「案件管理」や商談から契約までの進捗状況を管理する「商談管理」などと違って、予材管理は仕組みがわかりやすい特徴があります。
そのため、仕組みに慣れてしまえば計画通りに進めやすいため、目標達成が期待できます。
白地を利用して未来の営業材料を作り出す
商談中の案件や顧客からの引き合いだけでは、目標を2倍に設定する材料が足りません。そこで、予材管理では白地をうまく使って予材を作っていきます。
白地とは前述のように営業マンが今後取り組みたい営業材料のことです。
営業材料は新規や既存顧客に関係なく、さまざまな切り口から仮説を立てて白地を見つけ出します。白地を自ら考えることで営業能力が強化され、行動も積極的になり目標を達成しやすい環境を生み出します。
実践的な営業手法
予材管理は決して、机上の空論から生まれた手法ではありません。
現場での経験に即しながら、目標達成できる組織づくりを目指す数百の企業が体系化してきた手法です。
現場での経験を常に反映させながら、改良が繰り返された実践的な手法であり、営業マンに予材管理が浸透すれば、次のようなプラス面が生まれます。
- 新人や経験不足の人でも教育しやすい
- 管理職の負担減少
- 営業生産性向上
- 新規開拓できる営業力が身につく
- 売上が向上する
- 計画が進めやすくなる
予材管理をうまく取り入れて、売上の安定や営業のスキルアップを目指しましょう。
まとめ
この記事では、予材管理の概要や得られるメリット、予材の中身について解説してきました。
予材管理は顧客から引き合いが来て、案件にする手法ではありません。このような予材があるだろうと仮説を立てる、営業マンの考える力が重要になってきます。
仮説を立てるには情報収集が必要になります。そのためには、顧客との良好な関係を構築し維持することが大切です。
予材管理は顧客との関係を密にしながら、目標達成を可能にするメソッドといえるでしょう。
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