Column コラム

建築業界のICT化で現場が変わる?メリットやDXとの違いをわかりやすく解説

2022.06.07

コラム

建築業界ではICT(Information and Comunication Technology:情報通信技術)の本格活用により生産性、品質、安全性の向上を目指す取り組みが進んでいます。

ところが地方や中小企業では、ICT化が資金面やICT化した建設機器を使いこなせる人材不足により広く浸透していないのが現実です。

そこでこの記事では、ICT化のメリットやDX(デジタルトランスフォーメーション)との違いをわかり易く解説します。

ICT化による建設現場の「施工」技術の向上は、人手不足の解消や働き方改革など現場の変化に繋がる可能性大です。

ICT施工を他社に先んじて取り組むメリットや、広く浸透させるための補助金の活用も視野に入れ、10年後の事業継続を見据えICT化導入に向けた参考にしてください。

建築業界のICT化とは?

建築業界は、今後も引き続き次のような危機的な状況が予想されます。

  • 熟練技能者の高齢化
  • 3Kイメージによる若者の就業離れ
  • 建築現場の更なる安全管理面の強化

建築業界のICT化は、情報通信技術を活かした業務効率の向上を目指すものです。

ICT化=情報伝達を目的とする技術の活用方法

  • 現場施工において映像システムを利用した遠隔操作や業務指示が可能に
  • 事務所以外でもタブレットを利用し、現場でも図面と実際の数量が確認できる

このようにICTを取り入れ効率よく作業を進め、労働力不足や生産性の向上を目指すことが建築業界のICT化です。

memo

IT化=コンピューター関連技術そのもの

建築業界におけるICT化推進の背景

建築業界でICT化による、生産性の向上や業務効率化が急務となっている理由は、いくつか考えられます。

熟練工の高齢化による技能の継承問題

国土交通省の資料でも示されているように建築業界では、高齢技能労働者の大量の離職が見込まれています。

労働力調査グラフ

参照:「国土交通省 建設業界の現状とこれまでの取組」より

 

若年層の建設業界への就労人口も減少しており、高齢技能労働者から若手への技能継承は、もはや困難を極めています。

建設事業の働き方改革

2024年4月1日から時間外労働の上限規制が建設事業においても適用されることが決まっています。

これにより従来の働き方を継続することが出来なくなり、一人当たりの生産性の向上が必然的になってきます。

改正労働基準法

参考:「厚生労働省 時間外労働の上限規制わかりやすい解説」より

ICT化のメリット

国や地方自治体による補助金や講習会の開催等、これまでのにも様々な形でICT化推奨の取り組みが行われています。

建設業界ICT化によるメリットはいくつかありますが具体的に5つ紹介します。

ICT化のメリット①:生産性の向上

建築業界では、役所関連の多くの提出資料や、現場における施工業務の正確さが要求されます。

タブレットやアプリケーションの利用で資料や図面をデータ化することで業務効率が向上します。

またデータを共有することで、現場においても施工業務の正確性と確認作業の短縮が期待できます。

ICT化のメリット②:働き方改革

建設業界では、特に年末から年度末にかけて、官公庁案件を中心とした工事が集中し、長年にわたり長時間労働が課題となっています。

働き方改革を推進する企業にとって、労働時間の短縮が期待されるICT化は、従業員の負担を軽減する足掛かりになることでしょう。

ICT化のメリット③:人手不足解消へ向けて

大規模な工事や安全面を重視する現場では、多くの人員の配置が必要です。

長年にわたり人手不足が続く、建築業界。

この問題を解消するには、現場における積極的なICTの活用です。

従来は熟練の技術者でなければできないような施工もICT建設機械を操作することによって、誰にでも可能になってくるのです。

(例)ドローンなどのICT測量機器や遠隔操作可能なICT建機など

ICT化のメリット④:3Kイメージの脱却

建築業界は3Kと呼ばれる(キツイ・汚い・危険)のイメージが定着しており、若者が就業を希望しにくい状況です。

3K問題を打開し、魅力ある職場を提供するには、現場でのタブレットの活用やアプリケーションの利用促進で業務負担の軽減を目指します。

ICT化のメリット⑤:現場の安全管理

国土交通省北陸地方整備局のデータによると建設業では、死亡者数の割合が20年以上にわたり一定の数字のまま推移しいます。

従来通りの現場の安全管理や、人員配置を増やしたり安全装備品等に頼るのではなく別の方法が必要なのではないでしょうか?

全国の建設死亡者と建設投資の推移

参考:国土交通省 北陸地方整備局(工事事故の発生状況と安全管理について)

  • ICT化を進めることで、カメラやセンサーを設置し警告音やアラートを表示することで事故を未然に防ぐことができるようになります。
  • 危険箇所での作業もICTを活用した建機の自動制御により作業員が接近することなく、安全性が向上します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)との違い

近年ビジネスの間で叫ばれているDX(デジタルトランスフォーメーション)はITと混同されがちですが、似ているようで全く別物です。

ITやICTは情報伝達技術を用いて既存の業務効率の向上を目指すものです。

一方、DXは、情報通信技術を活用し、今後の事業のあり方や組織・ビジネスモデルを変えることが目的です。

強いて言えば会社の存続を図ることです。

 

建築業界は高齢化率が高く、現場での作業も多いので、IT化がなかなか進んでいないのが現状です。

このまま旧態依然の状況が続けばITを駆使している会社との差が出てしまいます

経営者は業務効率化・利益確保のためDXにかじを取らなくてはなりません。

AI

人工知能と呼ばれるAIは(Artificial Intelligence)を略したものです。

人間の行動様式の一部をソフトウェアを用いて人工的に再現したものです。

経験から学び、新たな入力に順応して柔軟に思考し自動車の自動運転のように人間の代わりに働くことを想定しています。

IoT

IoTは(Internet of Things)の略であり「モノのインターネット」=家電や車などがインターネットに接続され相互に情報交換する仕組みです。

モノがインターネットに接続されることでモノから膨大なデータを収集することが可能になります。

IoTによって集められたデータがAIの資源となり今後更なる製品やサービスが生まれることになるのです。

クラウドサービス

クラウドサービスとは、従来利用者が手元のコンピューターで利用していたデータやソフトウエアをネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供することです。

これまではコンピューターのハードウエア、ソフトウエアなどを利用者自身で保有・管理していました。

クラウドサービスを利用することで、機材の購入やシステム構築・管理と言った資金や人材面におけるコストダウンや業務効率化が図れます。

クラウドサービス利用の注意点
  • データがクラウドサービス事業者のサーバに保管されていることを理解する
  • インターネットを介するため十分なセキュリティシステム対策が施されたクラウドサービスを選択すること

5G

5Gは、「第5世代移動通信システム」次の3つの特徴があります。

  • 「高速大容量」
  • 「高信頼・低遅延通信」
  • 「多数同時接続」

次世代の通信インフラとして社会に大きな変革をもたらすと言われています。

既存事業に5Gを活用することでIoT化が加速し、DXが推進すると考えられており、注目されています。

5Gの特徴①:高速大容量

4K/8Kなど高精細な動画のライブ通信、オンラインでの在宅医療、AI解析を用いた警備システムなど。

5Gの特徴②:高信頼・低遅延通信

デバイスとサーバーの物理的な距離を縮め、通信時間を短くする技術によって可能となる方法です。

高い信頼性が求められる、遠隔制御や遠隔医療分野で非常に期待されています。

5Gの特徴③:多数同時接続

同時接続台数が10倍に変化し、様々なモノがインターネットに接続するIoT化には、欠かせない要件。

ICT化の課題

建築業のICT化には、設備投資の資金や施工機械、ソフトウエアを使いこなせる人材育成など、様々な課題があります。

ICT化を進め、機械の導入を検討していても「利益は出るのか?」「社員が使いこなせるか?」とすぐに結論は出ないではないでしょうか?

対応策も含め課題を解説します。

導入コストが高い

建設業界は、売り上げが1兆円を超えるような数社のスーパーゼネコンから、資本金1,000万円以下の多くの中小企業から成り立っています。

当然資金面にかなりの差があります。

いくらICT技術を取り入れた機械を導入したくても高額な費用がかかるため、すぐに取り入れらないのが現状です。

ICT化に特化した建設機械を高額な投資で導入しても、システムのアップデートにも維持費がかかります。

【対応策】

  • 国や地方自治体から補助金や税制面での優遇措置を受けることです。
  • もちろん綿密な計画を立てて、導入後のシュミレーションを行い赤字が出ないようにすることが非常に重要です。

ICT施工に対応できる人材不足

ICT化を実現するには、ICTに対応した機械やソフトウエアを使いこなせる人材が必要です。

高齢化率が高い建設業では、高齢の従業員がデジタル化の技術を取得することは負担が大きくなることも考えられます。

また、2次下請け・3次下請け業者といった縦割り現場が多く、自社の人材だけでは施工が完了しない場合がほとんどです。

【対応策】

  • 行政やICT化された機械の製造メーカ―主催の講習会に社員を参加させ技術の習得をはかります。
  • デジタルに慣れ親しんだ若年層に積極的に技術を取得してもらい、社内で教育を進めます。

まとめ

建築業界におけるICT化によって現場がどのように変化するか、メリットやDXとの違いについての解説でした。

従来通り高度な技能を持った職人による施工からICT化によって生産性の向上や働き方改革を進め、従業員の負担を減らすことが可能になります。

全ての建築現場にICT化が当てはまるわけではありませんが、人手不足の解消や安心安全な現場を実現するため自社にあった方法を見つけてみてください。

 

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