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【建設業】出面表とは?作成する目的や管理方法を徹底解説

2023.03.07

コラム

  • 「建設業の出面表ってなんだろう……」
  • 「出面表を作成する目的ってなんだろう……」

こんな悩みありませんか?

建設業では出面表があたりまえにありますが、本質的に理解している人は多くはないと思います。

この記事では出面表を作成する目的や管理方法を詳しく解説しています。

この記事を最後まで読むと、出面の大切さがわかり作成の際にミスを防げます。

そもそも出面表とは

【建設業】出面表とは?作成する目的や管理方法を徹底解説【画像①】

建設業の出面表とは現場で働く作業員の作業日数表のことです。

出面表をみることで、誰が、いつ、何時間作業していたかがわかります。

逆に出面表がないと工事に対しての労務費がわからないので最終的に金額が合わなくなります。

よって建設業において出面表は必須となります。

出面表を作成する目的

出面表を作成する目的は以下の3つです。

  • 労務管理
  • 賃金管理
  • 安全管理

出面表を作成する目的①:労務管理

労務管理のために出面表を作成します。

労務管理とは、従業員の賃金、福利厚生など労働に関することを管理する業務のことです。

労務管理をする場合は、労働基準法(第107条、第108条、第109条)により、労働者名簿、賃金台帳、出勤簿をつけることが企業側に対して定められています。

建築業界では、下請負業者と契約を結ぶ際以下の2種類の契約があります。

  • 請負契約
  • 常用契約
請負契約

請負契約とは、現場仕事が完成されるまで求められ、完成した成果物に対して報酬が支払われる契約のことです。

発注者が受注者へ依頼した仕事をすべて完了したら、受注者が報酬をもらえるという考えに基づき契約する方法のことです。

注意点としては、契約内容によっては、工事が完成しても手直しがあったら無償で修正が費用になる場合があるので事前に確認をするとよいでしょう。

常用契約

常用契約とは、工事の遂行を目的として結ぶ契約のことです。

ある工事を決められた時間いったらいくらか貰えるという考え方に基づいて受注する方法のことです。

イメージとしたら、現場がばたついているので来月の1週間だけ現場で働くことです。

現場では「応援」と呼び、その期間が終わったらもとの現場で仕事を進めます。

出面表を作成する目的②:賃金管理

出面表の目的は賃金管理をすることです。

賃金管理をするには出面表が必須になります。

出面表には、誰が、いつ、どのくらい作業したかが記載されています。

この記載情報を元に賃金を管理することができます。

出面表を正確に記入することで賃金管理も徹底することができます。

出面表を作成する目的③:安全管理

出面表の目的は安全管理のためともいえます。

現在では安全管理を目的として出面表を作成するケースが多くなっています。

とはいえ、出面表を記入することで直接的に労災の発生を防ぐことはできません

出面表は安全管理をする際の指標として使われるケースが多くなっています。

それは「無災害労働日数」です。

無災害労働日数とは、業務災害が発生した次の日から次の業務災害が発生した日の前の日までの日数のことを示します。

無災害労働日数は、工程の日数に作業員の数をかけて求められるもので、この時出面表が活用されています。

その他の活用方法として、作業員の労働時間を可視化できるので業務の改善や効率化を図ることができます。

出面表の記述内容

【建設業】出面表とは?作成する目的や管理方法を徹底解説【画像③】

出面表で記述する内容を以下にしめします。

  • 現場名
  • 氏名
  • 職種
  • 労働形態
  • 勤務日

出面表で記述する内容①:現場名

現場名は必ずいれましょう。

記入漏れがあるとどこの現場で作業していたかわからなくなるので、一番最初に記入する癖をつけることをおすすめします。

建設現場は現場名が複雑なので、正確に記入しましょう。

出面表で記述する内容②:氏名

出面表を作成するときは氏名を記入する欄を作成しましょう。

現場代理人と担当者の名前を記入できる欄も別に作りましょう。

記入するポイントとしては、フルネームで記入することです。

現場は人数が多いので、苗字がかぶることが多々あります。

ですので、必ずフルネームで記入する癖をつけましょう。

出面表で記述する内容③:職種

職種を記入する欄も確実に作成しましょう。

建設現場はさまざまな職種の方が作業します。

どの人がどの業種なのかを把握するためにも職種の欄を作成し、わかるようにしましょう。

注意点としては、下請け業者と元請け業者の職種が混ざってしまうことです。

業者によっては3次下請けまで連れてきて仕事する方もいます。

そう言った場合、その業者の元請けの方の欄に名前を記入するようにしましょう。

心配でしたら、会社の担当者に電話できくとよいでしょう。

出面表で記述する内容④:労働形態

労働形態も確実に記入しましょう。

労働形態の詳細は、通常労働、休日労働、時間外労働、深夜労働などどのような労働形態かわかるような書き方にするとよいですよ。

労働形態の記入を間違えると金額に大きな差がでるので注意が必要です。

出面表で記述する内容⑤:勤務日

勤務日も忘れのないように記載しましょう。

よくあるミスとしては、スポットで1時間だけ作業しにきたときに記載漏れをしてしまうことです。

ミスを防ぐには、前日に作業員に明日の予定を聞き、当日にも今日の予定を聞くといった二重チェックをすることです。

作業員が多い現場は聞くのが大変ですが、大事なことなので習慣化するとよいですよ。

出面表を管理するポイント

【建設業】出面表とは?作成する目的や管理方法を徹底解説【画像④】

出面表を管理するポイントは以下の2つです。

  • 仕事の割り振りを行う
  • 忘れを防ぐ対策をする

仕事の割り振りを行う

出面表を管理するポイントは仕事の割り振りを行うことです。

よくある例として、出面表は若手社員が担当することが多いです。

しかし、大型現場だと作業員の把握が1人では把握しきれない場合があります。

しかも若手社員だとテンパってしまい、ミスに繋がります。

ですので、エリアごとで作業員把握の担当を決め、円滑に仕事を回すことをおすすめします。

把握するエリアを決められれば責任感もうまれ、自然と確認するようになります。

業務の終盤に集計結果をあつめ、出面表に記入するとよいでしょう。

忘れを防ぐ対策をする

忘れを防ぐ対策をすることで出面表をうまく管理できます。

正直、自分一人だけでは管理に限界があります。

何度も確認したつもりでもミスがあることありますよね?

ですので、他の人に確認してもらう癖をつけてもらいましょう。

方法としては、出面表を記入したら、上司に「確認お願いします!」と言って、ファイルを共有しましょう。

ダブルチェックをすることでミスを防ぐことができます。

出面表を管理する方法

【建設業】出面表とは?作成する目的や管理方法を徹底解説【画像⑤】

出面表を管理する方法を以下にしめします。

  • 紙で保存
  • エクセルデータで保存
  • 管理ソフトで保存

紙で保存

紙で出面表を管理する方法があります。

従来は出面表を紙で管理する方法があたりまえでした。

しかし、紙に手入力するのは時間がかかり、修正も大変なので効率がよくありませんでした。

しかも記入した紙を紛失する可能性があるため、慎重な取り扱いが必要でした。

そのため現在の現場で紙で出面表を管理している人はあまりいません。

エクセルデータで保存

エクセルを使えば出面表を管理できます。

エクセルは出面表のテンプレートがあるので簡単に作成することができます。

テンプレートによっては表計算も組み込まれているので、人員を記入するだけ簡単に情報がわかります。

初心者でコストをかけたくない人におすすめの方法です。

管理ソフトで保存

管理ソフトを使用して出面表を作成することが可能です。

管理ソフトは出面表に特化しているので簡単に記入することが可能です。

またクラウド上にデータが保存されているのでインターネット環境があればどこでも最新情報をみて記入することができます。

情報の共有も簡単にできるので他の人に簡単に確認してもらうことができます。

なぜ新人は出面を任せられるのか

なぜ新人は出面を任せられるのか

理由は、簡単に任せられるし、新人のためにもなるためからです。

新人は職人の名前や作業内容を把握していません。

出面を記入することで、名前や作業内容を意識することから覚えられます。

特別なスキルも必要ないため、すぐに任せられるのも特徴です。

出面管理アプリでできること

出面管理アプリでできること

出面管理アプリでできることは以下のとおりです。

  • 日報
  • 労務管理
  • 賃金管理
  • 資機材管理
  • コミュニケーション機能

日報

日々の日報作成がもっと簡単になります。

プルダウンメニューを利用した簡単入力や、PCやタブレットからの直接の日報提出・確認が可能です。

これにより、日報の作成や提出にかかる時間を大幅に短縮できます。

さらに、システム上での日報の保管により、紙の日報の紛失リスクがなく、過去の日報の検索も手軽に行えます。

労務管理

スマホを使用した勤怠打刻や入退場の記録により、職人や担当者の勤務状態を即座に確認できます。

これにより得られるデータは、労務管理のための重要な情報源となります。

さらに、労務費をリアルタイムで確認することで、予算を超過するリスクを早めに検知したり、各現場の利益を明確にできます。

賃金管理

アプリ内で保管される日報や勤怠情報を基に、給与の計算と表示が行える機能が付属しています。

給与計算のソフトウェアとの連携により、給与の管理や支払い作業が格段にスムーズになります。

資機材管理

作業者だけでなく、車両や機材の配置情報もチェック・共有が可能な機能です。

どの車両や機材がどの作業場に使用されているかを簡単に確認できます。

コミュニケーション機能

各現場毎に専用のグループを作成し、写真やスタンプの投稿ができるコメント機能を備えています。

また、写真やPDF、Excel、Wordなどのファイルを共有し、それぞれのデータに直接コメントをつけられます。

これにより、現場の具体的な状況に基づいた詳細な情報共有や連絡が容易になります。

出面管理の注意点

出面管理の注意点

出面管理の注意点は以下のとおりです。

  • 記入忘れ
  • 情報の共有
  • 情報漏洩

記入忘れ

出面の記入忘れは一番起こるミスと言えるでしょう。

あとで記入すると決めていても、他の仕事が入ってきて、記入をし忘れてしまいます。

対策としては、朝のKYミーティングの前に人数を把握してそのまま記入することです。

そうすることで、ルーティーンワークになり、忘れを防げます。

情報の共有

情報の共有には注意しましょう。

現場で出面管理をしている人は基本的には一人です。

出面管理している人が休んだり、研修で現場を離れた場合は出面管理ができません。

そうならないために事前に他の担当者に伝えて共有しておきましょう。

また、共有ファイルの中に出面管理表をいれておくと見たい時に確認できます。

情報漏洩

出面管理の際に情報漏洩に注意しましょう。

たとえば、紙で出面表を管理していたとします。

仮設事務所の机の上に出面表を出しっぱなしで現場に出たとします。

仮設事務所は基本的に誰も入れるため、出面表に書いてある職人の情報が漏れてしまいます。

そうならないために、出面表は机にしまい、鍵をかけてから現場にでましょう。

まとめ

今回は出面表の作成する目的や管理方法を解説しました。

出面表を作成する前に目的を把握することにより、質の高い出面表を作成することができます。

出面表を作成する目的は以下の3つです。

  • 労務管理
  • 賃金管理
  • 安全管理

毎日記入することなのでなにかのついでにやる習慣を身につけると忘れを防ぐことができますよ。

この記事を参考にぜひ質の高い出面表を作成してくださいね。

 

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