選ばれるリフォーム会社へ!他社と差がつく工事保証内容とは?|住宅リフォーム経営コンシェルジュ

Pocket

リフォーム会社にとって、工事保証の内容や保証期間をどの様に設定するのかは非常に悩ましい問題だと思います。 リフォームは新築と違い、品確法の様に法律で定められた保証期間はありません。

お客様にとって工事保証が充実していることは安心感につながるので、保証を充実させることで他社との差別化がはかれますが、リフォーム工事は既存の建物の状態が1軒ごとに異なるので、新築住宅を保証する様に簡単にはいきません。 安易に過剰な保証制度を設けると、経営を圧迫することにもなりかねません。

そこで今回はリフォーム工事に求められる工事保証について考えてみたいと思います。

目次

1. リフォーム業の「保証」の現状
2. 設備機器の保証
3. リフォーム工事の保証
4. リフォーム瑕疵保険とは?
5. まとめ

01 リフォーム業の「保証」の現状

住宅建築の場合、設備機器や建材などのメーカー保証と、施工会社による工事保証は別に存在し、内容や期間もそれぞれ異なります。 品確法が適用されないリフォーム工事にあっては、一般的には民法637条の請負人の担保責任の存続期間である1年間を根拠に、これを最低限保証すべき期間と解釈されています。

よって契約時に保証に関する取り決めを行わない場合や工事保証書を発行しない場合でも、保証期間は民法に基づき1年間(引き渡し時が起点)となります。 しかし法律では、瑕疵の具体例についての定めはありません。 どんなケースで保証すべきなのか、保証対象外になるのはどんな場合なのかなどは明確になっていません。

リフォーム会社にとってもお客様にとっても、無用な争いごとを避ける意味で、保証内容や保証期間、免責事項などを明記した保証書を発行しておいた方が良いでしょう。

それでは、全国のどのくらいのリフォーム会社が工事保証書を発行しているのでしょうか。

一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会が平成27年に行った調査では、保証書を発行している比率は、事業規模が大きな事業者ほど高くなっています。 年間500件以上の事業者では56.0%、100~500件未満の事業者が27.5%、50~100件未満の事業者が16.9%、50件未満の事業者ではわずか5%程度です。

このことからも保証書を発行しているリフォーム会社の方がお客様から信用を得られそうなことがわかります。 一方で、事業規模が比較的大きな事業者でも、工事保証書を発行しているのはわずかに半数を超えた程度にしか過ぎません。

この業界にあっては、保証書を発行するだけでも他社との差別化につながります。 また発行している保証書は、70.1%の事業所が「自社独自のもの」と回答していることから、それぞれの会社独自の保証基準を設けていると思われます。

以上の点を踏まえ、具体的な保証内容について考えてみましょう。

02 設備機器の保証

リフォーム工事で設置を行った設備機器などの機器本体の不具合や故障については、メーカーの保証内容に基づき保証を行うのが一般的です。

保証期間の目安は、システムキッチン、システムバス、水栓金具などが通常2年間程度、給湯器、食器洗い機、照明器具などが1年間程度です。 万が一、保証期間内に故障や不具合が発生したら、メーカーが無償で修理や交換を行います。

ただし、引渡し時にはお客様に必ずメーカーの保証書を渡しておく必要があります。

しかし、日本リビング保証が2013年に10年以内に住宅設備を購入した全国の4142人を対象に行った調査によると、不具合が発生した時期が2年目以降だったという人が9割を超えたといいます。(日経ホームビルダー 2018年4月号)

この、メーカー保証期間終了後の故障は、リフォーム会社にとっても厄介な問題となります。 リフォーム会社に修理費の肩代わりを求めるユーザーも少なくないためです。 対策として設備機器メーカーや保証会社が用意する延長保証などを利用する方法もあるので、検討してみるのも良いでしょう。

03 リフォーム工事の保証

リフォーム工事保証は設備機器などのメーカー保証とは別に、施工が原因で発生した不具合や瑕疵に対してリフォーム会社自らが保証を行うものです。

瑕疵とは一般的には壊れて目的を果たせないものの事で、建築工事の場合には図面と異なるものや、違法なもの、欠陥・故障・不具合などをいいます。 前述した様に保証期間は最低1年間となりますが、保証内容はそれぞれのリフォーム会社が独自に設定して保証書を発行します。

リフォームの保証の多くは部位別に保証期間を設定します。外壁塗装や防水工事は5~10年、構造躯体は5年、内装仕上げは1年程度が一般的ですが、壁紙の剥がれやサッシ・建具の建付け、漏水、雨漏りなどは2年間保証としているリフォーム会社もあります。

さらには構造躯体10年、内装仕上げ工事、外壁サイディング工事、給排水配管工事(漏水)、電気工事3年等の新築工事並みの長期保証をセールスポイントにしているリフォーム会社も存在しています。

ここで注意したいのは、免責事項や保証基準を明確にしておくことです。 免責事項とは予期できない自然・周辺環境の変化によるものや、天災及び火災などの不可抗力によるもの、引き渡し後の増改築によるもの、近隣の土木・建築工事の影響によるもの、不適切な維持管理によるもの等、補修の責を負わないものについてです。

また保証基準では、軽微な隙間やはがれ、使用するのに支障がない程度の不具合、パッキンなどの消耗品の劣化等保証の適用外となるものについて明記します。 保証書を発行するにあたっては後々のトラブルを避けるためにも、様々なケースを想定して対策をとっておくことが重要です。

04 リフォーム瑕疵保険とは?

あってはならないことですが、万が一瑕疵があった場合には補修費用などの負担がかかります。 そういった場合に備えて、リフォーム事業者が加入する保険としてリフォーム瑕疵保険があります。

加入すれば、瑕疵の調査や補修の費用に保険金が出るので、安心してアフターサービスと向き合えます。 保険期間は構造耐力上主要な部分と雨水の侵入を防止する部分(雨漏り)が5年間、その他の部分は1年間です。(ただし、対象となるのはリフォーム工事を行った部分のみです)

保険期間は決して長くはありませんが、民法で定められた期間を保証するには十分です。 また、保険に加入するためには様々な条件があるのでお客様に対しても保険に加入していることはセールスポイントになります。

また、お客様にとっても、万が一リフォーム会社が倒産してしまった場合でも、保険会社に直接保険金を請求することができるので安心です。 安心して頼める業者選びの目安にもなるので、是非保険加入を検討することをお奨めします。

05 まとめ

リフォームは築年数や構造、仕様、グレード、経年劣化の状態などが異なる住宅に対して行う様々な工事が対象になるので、かなり複雑な保証が必要となります。 そのためリフォーム会社によって保証期間や適応条件が異なるのは、ある面で仕方のないことです。

しかし新築工事ほどではないにしろ、住宅リフォームには一般的な買い物とは比較にならないほどの高額な費用がかかります。

保証書がないとなれば、ユーザーはきっと不安に思うはずです。 「リフォーム後に不具合が発生したらどうしよう?」、「リフォーム会社に無償で修理してもらえるのか?」というのが正直な気持ちだと思います。

リフォーム工事は単純ではないだけに,アフターメンテナンスはケースバイケースで対応するので、保証書は発行していないというリフォーム会社も多いと思います。 でもそれではこれから先、厳しい競争に勝ち残っていけません。

お客様に選ばれる会社になるためにも、工事保証書は是非備えておきたいツールのひとつと言えるでしょう。

Pocket