消費増税迫る!リフォーム会社が今からやっておくべき対策とは?|住宅リフォーム経営コンシェルジュ

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いよいよ2019年10月1日より消費税が10%に引き上げられることになりそうです。

その上前回の増税時の様に、建築資材の便乗値上げが行われる可能性もあります。

住宅・リフォーム業界への影響は非常に大きいと思われるので、リフォーム会社には消費税率引き上げまでの早めの対応が求められます。

それでは具体的にどの様な対応を行えばよいのでしょうか。

消費税増税で予想される影響やその対策について考えてみましょう。

目次

1. 前回増税時の住宅・リフォーム業への影響
2. 今回の増税で備えておくべきこと
3. まとめ

01 前回増税時の住宅・リフォーム業への影響

消費税が8%に引き上げられた前回(2014年4月)には、リフォーム業界にどのような影響があったのでしょうか。

前回の税率引き上げの際に起こったことをまとめておくことで、来年の10月に備えておくべきことがわかってくると思います。

駆け込み需要と引き上げ後の受注減

消費税は、引き渡し時点の税率で課税されます。

前回の税率引き上げの際には、税率引き上げの半年前に請負契約を締結した物件については、引き上げ後に引き渡しするものでも引き上げ前の税率が適用されるという経過措置がありました。

そのため大型リフォームについては、経過措置期限である増税半年前までに駆け込み需要が生じ、その後半年以上受注が減少しました。

一方、小規模リフォームについては、大型リフォームほど増税後に受注が激減することはなかったものの、2014年3月までに駆け込み需要が生じ、対応に追われる会社が少なくなかったと思います。

通常でも2月、3月は受注が多い月だったので、対応しきれずに工事をお断りせざるを得ないケースもありました。

工期の遅延

急激な駆け込み需要によりどこのリフォーム会社でも受注が集中し、職人が不足しました。

その結果、普段から依頼している職人だけでは対応しきれず、リフォーム会社間での職人の奪い合いが起こりました。

工事単価の引き上げを余儀なくされて、利益を圧迫するケースもあったと思います。

また建材や住設機器などのメーカーの生産体制が追い付かず、建築資材の入手が困難になって工事が一時ストップしてしまう事態も発生しました。

この年は2月に関東地方で大雪が降り、住設機器メーカーの工場が被害を受けて出荷が止まったこともさらに拍車をかけました。

増税直前に駆け込みで契約した物件では、2014年3月までに引き渡しを予定していたものの工事が間に合わず、税率引き上げ分の3%をリフォーム会社が負担したというケースもあった様です。

顧客とのトラブル

旧税率と新税率適用のタイミングの説明不足や、経過措置などの顧客との認識の違いがもとでトラブルになるケースがありました。

また、工事中の追加工事や設計変更などによる工期変更のために引き渡しが間に合わずに、増税後の税率が適用されることになると、トラブルは避けられませんでした。

02 今回の増税で備えておくべきこと

今回も消費税の引き上げが行われると、契約時ではなく引き渡し時点の税率が適用されます。

ただし今回の増税でも、半年前にあたる2019年3月31日以前に工事請負契約を締結したものには経過措置が適用され、引き渡しが増税後の2019年10月1日以降になっても「8%」で課税される様です(新築の場合と同様)。

前回の増税時の混乱や増税後の受注の落ち込みなどを乗り越えるために、早めに対策を立てて手を打つことが重要になります。

リフォーム会社がとるべき消費税の引き上げ対策を考えてみましょう。

顧客への対応

今回も消費税増税にともなう急激な駆け込み需要が予想されます。大型リフォームについては、消費税率引き上げへの対応時期が年明け早々にも訪れます。

経過措置などのアナウンスを早めに行い、顧客に理解してもらう事が必要です。
また2019年9月には仕掛り現場が重なり、品質管理の面でも何かと支障をきたす恐れがあります。

さらに着工後に追加変更工事が発生して、工期を延長せざるを得なくなる場合もあります。ゆとりのある工期設定が必要ですが、そのためには顧客の理解が不可欠です。

できるだけ工期の前倒しを顧客に投げかけ、現場の平準化を意識したいものです。

また、どうしてもやむを得ない事情で工期を延長する場合には、「工期変更の同意書」などの書面を取り交わしておく様にしましょう。

前回の増税前に発生した大雪被害のためのメーカーの出荷停止などは、本来「リフォーム会社の責めに帰すべき理由により発生した問題」ではありません。

こうした説明をしっかりと行い、あいまいにしたまま工事を進めないことが大切です。

 

職人への対応

リフォーム会社にとって、増税前の現場の職人不足は避けられない問題です。

現在は慢性的な職人不足でもあるので、早めに対策をとっておきたいものです。

日頃から厳しい金額や無理な依頼で仕事を発注しているリフォーム会社は、職人に他社へと乗り換えられてしまう可能性があります。

発注金額の見直しや計画的な発注を心がけ、協力会社との関係を強化して今のうちから職人を確保しておく必要があります。

 

資材不足への対応

工事が集中すると建材や住宅設備機器などメーカーの生産が追い付かなくなって、通常の納期では納品できなくなります。

こうした事態を防ぐためには、通常よりも早めの発注が不可欠です。
顧客との仕様打ち合わせや色決めなどをいつもより前倒しで行うことが大切です。
また、在庫確認などをこまめに行う様に心がけたいものです。

 

増税後の受注減への対応

前回の増税時には、リフォームは新築住宅ほど受注が激減することはなかった様に思います。しかし、大型リフォームの受注は増税後しばらくの間落ち込みました。

新築住宅の場合は、2014年4月に消費税が5%から8%に引き上げられた際には、その負担増を軽減するために「すまい給付金」制度が新設されました。

今回もこの制度が拡充して設けられる様ですが、リフォームにはこの様な増税を軽減する仕組みは現在のところありません。

 

リフォーム会社には、独自で反動減に備えて受注を確保する対策を講じることが必要になります。前回の増税後には、消費税増額分の3%を値引きするキャンペーンを行ったリフォーム会社もあったので、今回も同様なキャンペーンを行う会社があるかもしれません。

しかし受注が「ないよりもまし」だとしても、利益を圧迫することになるので、こうした戦略は長続きしません。

 

また増税後の受注減に備えて増税直前の駆け込み需要を無理して請け負ってしまうと、手直し工事やアフターサービス、顧客からのクレームが頻発して状況をさらに悪化させてしまうことにもなりかねません。

リフォームは新築と異なり、生活している限りは需要がなくなることはありません。

増税直後の受注減は一時的なものと割り切って決して無理をせずに、着工の前倒しなどできることをしっかりと行うことが大切です。

 

03 まとめ

消費税増税後には、前回と同様に新築住宅の受注が激減することが予想されます。

見方を変えればリフォームがビジネスチャンスになる可能性が高いともいえます。

しかし一方では、今まで新築を中心に行ってきたハウスメーカーや工務店などがリフォームに一層注力して、益々競争が激化する可能性も否定できません。

従来からリフォームを中心に手掛けてきたリフォーム会社には、リフォーム工事に特有のノウハウの蓄積や顧客情報などのアドバンテージがあります。

既存顧客との関係強化や施工品質の向上、顧客満足度アップなど、今から再度見直して足元をしっかりと固めておくことが、増税前に備えておくべき最も重要なことといえるのではないでしょうか。

 

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