売れる中古住宅へ!資産価値を高めるリフォームのポイントとは?|住宅リフォーム経営コンシェルジュ

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近年、リノベーションやフルリフォームが脚光を浴びています。

「新築は買えないけど、中古住宅を購入し、自分好みにリフォームしたい」
そう考える若者層も増えてきています。
ところが、いざ中古住宅を購入するとなると不安要素となるのが住宅の価値。
中古住宅は劣化の度合いや瑕疵などがわかりづらいために、「適正価格」の判断がつかず、
「コスパ」を重視する若者層には響かない、ということになりがちです。

そもそも住宅の価値とはなにか。
また住宅の価値を高めるリフォームとはなにか。
今回は、リフォーム会社様が取り組むべき住宅の価値の保持・向上についてまとめます。

目次

1. 住宅の価値=築年?
2. 中古住宅の客観的な価値評価とは
3. 的確なリフォーム提案も!?住宅履歴で資産価値を高める方法
4. 売れる中古住宅へ!リフォームのポイント

01 住宅の価値=築年?

我が国の不動産流通の評価制度によると、住宅の価値は実際の劣化度合いやメンテナンス、
リフォームの状態に関係なく、築年数の経過と共に減少し、22年経過するとほとんどゼロになってしまいます。

これは固定資産税の算定ルールに基づくもので、22年経過した住宅は税法上の「資産」とみなされないことが原因となっています。

一方、日本の不動産の価格を査定しているのは主に不動産仲介業者なので、建物の専門的な知識を持ち合わせていないケースがほとんどです。

いくらリフォームにお金をかけても、建物にどの程度の基本性能があるのか、今後どの程度の期間にわたって利用可能なのか、将来メンテナンスにどれ位お金がかかるのかなど、ほとんど理解できません。

建物の価値を決める情報やスキルがなければ、適正な評価ができなくても当然です。

せっかく綺麗にリフォームしても、物件が古ければ買い手がなかなかつかないのは、不動産仲介業者が自信を持って物件を奨められないため、買主が不安を感じてしまうからです。

 

一方、築浅の住宅であれば、たとえ設計・施工にミスがあったとしても、それに気づかずに高値で取引が行われているのが現状です。

我が国の不動産取引での建物の評価は、築年数でほぼ決まってしまうのです。

こうした矛盾は「新築偏重」の弊害のひとつです。

では、リフォームで中古住宅の価値を高めるにはどうすれば良いのでしょうか。

 

02 中古住宅の客観的な価値評価とは

リフォーム会社様にとって、どの様にして中古住宅の客観的な価値を高めていくのかはこれからの重要な課題になると思います。

中古住宅の価値をリフォームで高めるためには、耐震性・断熱性など住宅の基本性能を向上させたり、間取りの使い勝手を良くしたり、最新の住宅設備機器を導入することを誰もが考えると思います。

しかし、それだけでは十分とはいえません。

リフォームで中古住宅の価値を上げるには、客観的に付加価値を証明する必要があります。

客観的に証明する方法には、インスペクションの実施や瑕疵保険への加入、住宅履歴情報の登録などがあります。

インスペクション

インスペクションとは、住宅に精通した専門家(住宅診断士)が第三者の立場から住宅の劣化状況、欠陥や不具合の有無、改修が必要な部位や時期、そのおおまかな費用などを見極めて、依頼者に報告する業務のことです。

もとは欧米諸国で中古不動産の取引をする際に広く行われてきた手法ですが、近年では国内での認知度も次第に高まってきており、これを利用してリフォーム後の住宅のコンディションについて客観的に証明してもらうのも一つの方法です。

 

瑕疵保険

瑕疵保険とは建物の「構造耐力上主要な部分」と「雨水の侵入を防止する部分」に基本的な性能を満たさない不具合が見つかった場合に、補修費用を補償するための保険です。

2009年10月に施行された住宅瑕疵担保履行法により、新築住宅を供給する事業者には保険加入または供託のいずれかの措置が義務付けされるようになりました。

リフォーム工事に対しては今のところ義務化されていませんが、「リフォーム瑕疵保険」を利用することで、新築同様の補償を受けることが可能になります。

リフォーム瑕疵保険へ加入するには、リフォーム事業者が保険法人へ事業者登録することが必要になります。

万一保険加入後に工事に欠陥が見つかった場合には、補修費用等の保険金が保険会社からリフォーム事業者に対して支払われるので(リフォーム事業者が倒産した場合には発注者に対して直接支払い)、リフォーム工事の発注者は保険金を使って欠陥を直してもらうことができます。

また、リフォーム工事の施工中や工事完了後には、第三者検査員による現場検査が行われるので、リフォームの注文者は質の高い工事が期待できます。

この様に瑕疵保険に加入していることは、客観的な評価の証明にもなります。

03 的確なリフォーム提案も!?住宅履歴で資産価値を高める方法

中古住宅の価値を担保するもうひとつの方法が住宅履歴情報の管理です。

住宅履歴情報とは、住宅の設計、建築工事、アフターメンテナンス、リフォームなど住宅に関わる全ての情報のことです。

具体的には建築図面や建築確認申請書類、工事写真、保証書、維持管理計画書、定期点検の報告書、リフォーム図面、リフォーム記録などが「住宅履歴情報」にあたります。

前項のホームインスペクションを行った場合の報告書も住宅履歴情報のひとつになります。

2009年に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」によって認定される長期優良住宅においては、「住宅履歴情報」の保存が義務付けられていて、違反した場合には認定の取り消しや罰金などの罰則があります。

既存住宅の場合には、保存の義務はありませんが、これらの情報を保存しておくことでさらなる維持管理や売買の際に活用できます。

耐震改修や省エネ改修などのリフォームを行う際にも、図面や過去の修繕記録をもとに現状を把握することで、必要なリフォーム内容を的確に提案することが可能になります。

売却時には、住宅性能を示す資料やリフォームの記録、点検結果などの書類が保管されているので、情報にも透明性があり、建物価値の適正な評価が期待できます。

 

近年では住宅履歴情報の有無を買い取り査定に反映する傾向が出てきているので、資産価値を向上させる上では非常に有効です。

住宅履歴情報は、建物所有者自身で蓄積・管理するのが一般的です。

しかし、リフォーム会社が工事を行った住宅の住宅履歴を、「住宅情報サービス機関」のサポートサービスを提供して保管しておくことにより、必要な情報の紛失や蓄積忘れを防止することができます。

住宅の価値を高めることにつながると共に、リフォーム会社にとっても住宅履歴情報を管理、活用することで適切な時期にメンテナンス工事を提案したり、合理的・経済的にリフォーム工事を実施することが可能になります。

04 売れる中古住宅へ!リフォームのポイント

我が国の中古住宅市場では、築年数の経過した住宅は、どんなにリフォームで綺麗にしても価値が付かない時代が長く続いてきました。

近年になってようやく中古住宅流通の活性化が本格的にうたわれる様になり、国の施策に「不動産鑑定評価基準等の見直し」や「ホームインスペクション」によって、中古住宅を適正に評価しようとする機運が高まってきました。

今後は国内の住宅も欧米の様にリフォームやメンテナンスなどを適切に行うことで、資産価値を高めたり、価値を維持することができる様に徐々になっていきそうです。

ただし、デザインなどには好き嫌いがあるので、必ずしもリフォームに要した費用に見合うだけの価値の上昇が見込めるとは限りません。
リフォームをしたために、売却価格が下がってしまうこともおこり得ます。

個性が強く一般受けしないリノベーションやリフォームは、買い手がつきにくく、資産価値の向上につながらないケースもあるので注意が必要です。

 

一方、エネルギー消費を抑えるためのリフォームを行った住宅は価値の向上につながると思われます。

内窓の設置や気密性の高いドアへの交換、LED照明の取り付けなどは比較的手軽な費用で住宅価値を上げることが可能な良い例です。

住宅を高い値段で売却しようとする際には、客観的な評価を考えることが重要です。

リフォームによる付加価値が、誰の目にも明らかになっていなければ意味がありません。

多くの人が求める適度なリフォームにとどめることが秘訣になるでしょう。

 

しかし、特に売却する予定がない場合には、住まい手自身が充実した暮らしができることが住宅価値の向上になることはいうまでもありません。

中古住宅市場の変化に伴い、住宅の価値を意識したうえで、お客様のニーズや状況に合わせた最適なリフォームを提案できること。
それがこれからの時代に選ばれるリフォーム会社にとって必要不可欠な要素ではないでしょうか。

 

 

 

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